かてきょらいふ

りゅう

暗いところは苦手なんです…














「お風呂沸かしてきたから先に入っていいよ」

「ありがとうございます。お先に失礼しますね」

いつきちゃんがそう言いながらお風呂場に向かってスタスタと歩いて行った。

僕はいつきちゃんがお風呂に入っている間、9マス将棋を片付けて洗濯をしていた。

「あっ、タオル持たせるの忘れてた…」

ソファーの上に置かれているタオルを見つけて僕は呟く。

「いつきちゃん、タオル扉の前に置いておくから使ってね」

「あっ、はいありがとうございます」

ガラガラと音を立てて浴室の扉を開きながらいつきちゃんが僕の手の上にあったタオルを受け取る。

「ちょっ、いつきちゃん、服!服を着て!」

「え?まだ濡れてるんですけど…」

いつきちゃんが何か言いかけたが僕は慌てていつきちゃんにタオルを預けて慌てて浴室から離れた。小学6年生にもなったら普通恥ずかしいと思うはずなのにな……

「すばるさん、お風呂空きましたよ」

「わかった。髪乾かして歯磨きしてはやく寝なよ。布団は敷いておいたから…」

「ありがとうございます」

いつきちゃんは泊まっている間お客さん用の部屋で寝泊まりする。両親の仕事の都合上来客も多く来客が寝泊まりできるようにと以前は使っていなかった部屋を綺麗にして設置された部屋だ。

「じゃあ、僕はお風呂にいくから、おやすみ」

「おやすみなさい」

いつきちゃんがあくびをしながら僕に言う。どうやら相当眠いらしい。

お風呂から出た僕は歯磨きしてすぐに寝ることにした。僕が布団に入ってから数分後、部屋の扉がトントンとなる。

「すばるさん、入っていいですか?」

「え?いいけどどうしたの?」

「その…実は私、暗いところが苦手で…」

扉を開けたいつきちゃんは枕を強く握りしめながら言う。
















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