天才ルフマーとツンデレゴーレム(仮)

ハナヤギ

第1話 生み出したのはツンデレゴーレム(仮)!




ある昼時  いかにも光族ルーチェント花山羊フロルヤマーの少女と闇族ザラーム闇狼ノワールウルフの少女が一緒に居た



?「今日の宿題って何だっけ?」



闇族に似つかわしくない明るい声で聞くのはノワールウルフの少女ザクロ



?「…ゴーレムの生成」



ザクロの問いに気だるげに答えたのはフロルヤマーの少女 カリン


2人は真逆でありながら仲良くお昼ご飯を食べていた



ザ「え!? めんどくさーい」


カ「頑張れ」


ザ「もーいけず! ケチ! 手伝ってくれたっていいじゃんか! 天才なんだからさ!!」


カ「うるさい」


バサバサとザラームの証である黒いコウモリの羽をバタつかせながら抗議する  ここだけの話このザクロ実は男だったりする  だからかカリンは若干目を冷ややかにしている  それは彼が男のくせに女の格好をしてるからではなく歳下である自分に手伝わせようとしてるからだ そして何よりカリンは天才と呼ばれるのが大嫌いであった



カ「それは周りが勝手に言ってるだけじゃん
       ウチはさっさと終わらして寝たいの」


ザ「え? 今日は夜更かししないんだね」



不思議そうな顔でザクロはカリンを見る
カリンは口の中にあるものを飲み込んで問いに答える
ザクロの言う通り  ルーチェントは大体早寝早起きをするのだがカリンは夜更かしを良くしているのだ  そんな友人が早く寝ると言ったのが不思議だったのだろう



カ「…新月だからね 今日は」


ザ「あ、そっか 今日は新月だったね!」



新月の晩  ルーチェントは寝静まりザラームは宴をする 逆に満月ならザラームは寝静まりルーチェントが宴をする そして半月の夜は両方が宴をするという ずっと続いているよくわからない風習だった



ザ「あーあ  何で今日に限ってゴーレム生成の宿題がでるのよぉ」


カ「明日と明後日がお休みになるからでしょ」


ザ「えぇ 何それヒドイ」


カ「まぁ いいじゃん生成したゴーレムは学校に連れてこれるしこの宿題が出来れば魔法人形師の称号も貰える」


ザ「そうだけどさぁ
       何も今日じゃなくったっていいじゃない!」



グルゥゥッとかわいい顔を歪ませて唸る目前の友人にため息をつきながらカリンは答える



カ「はぁ…なら手詰まったらウチに来れば?
       アドバイスくらいはするよ??」


ザ「本当!?」



先程の怖い顔とは一変して嬉しそうに笑うザクロをカリンはチョロ狼と心の中で言ったのだった













































授業も終わり  家に帰ったカリンは早速ゴーレムの生成に取り掛かった



カ「えーっと?  形を作るための材料を生成鍋に入れて5分くらいかき混ぜて  血の代わりとなる魔力の材料を入れまた五分かき混ぜた後一時間くらい置いておく
 一時間したら好きなものを入れて呪文を唱えて完成……この好きな物があるから家でやらされるんだろうな」



メモを見ながらカリンは先程言葉にした手順を行う そして魔力の材料を入れて五分かき混ぜた



カ「さぁてと…何を入れるかなぁ
好きなものって言っても食べ物は除外
食べ物を粗末にしたら後が怖い」



主にザクロが怖い絶対怒るのが目に見えてる



カリンはそこでふとある物に目を向けた
そこに有った物はどれも普通のものとは言い難い物だった………コウモリの翼に竜の鱗である



カ「…まぁこの二つでいっか(これでどんなゴーレムが生まれてくるかな  楽しみだ)」



何故最後に好きな物を入れるかというと  これで生み出されたゴーレムの姿と能力が変わるからである

例えば火を入れれば火をモチーフにしたデザインになり火を操るゴーレムができ  花を入れれば植物を模擬したデザインになり草木を操るゴーレムが出来る(花によってデザインも変わるので良く花を入れられる事が多い)

あまりにもバリエーション豊かなためどんな物になるかはこの最後に入れる物で決まる
コレが楽しみだから先生はゴーレムの生成を家でやらせるのだ



カ「いい歳してお茶目なんだよな
あの先生…もう一時間経ったか
んじゃ早速」



カリンはコウモリの翼と竜の鱗を掴む



カ「あいてっ
あー鱗で指切ったのか
…勿体無いしコレも入れるか」



え? コレ?  ちょっ勿体無いからって自分の血を入れちゃったよこの子!?



カ「んで  最後に呪文か
























われ  なんじを作り縛りし光の者なり





汝  我に生み出され   従う者なり






我を守るつるぎとなりてたてとならん







汝の名は『インパチェンス』







我  『カリン』の名の下に生まれいでよ」





呪文を言い終えた直後   鍋がボフンッと煙を出す
その煙は部屋を充満させる



カ「げほっ ごほっ  〜〜ッ
あー失敗しちゃったかぁ
(ウチの血を入れたのが原因か?)」



そんな考えを巡らせているといきなり槍がカリンの頬を掠めた



カ「は?」



戸惑いながらも何本か飛んでくる槍を身軽にかわす流石である  カリンは槍が飛んで来た方を向く  そこに居たのはカリンより小さいザラームの少年だった

しかし見たこと無い種族である
自分と同じフロルヤマーに似てなくもないがザラームの証の翼に尻尾はドラゴンのそれである…此処で自分が入れた物にドラゴンの鱗が有ったのを思い出す



カ「…インパチェンス?」


?「(ピクッ)…お前がオイラのマスターか?」



そこでカリンは気づいてしまった
この子  感情持ってるやん
カリンは頭を抱えたくなった
ゴーレムとは魔法人形である
つまり感情はもたない…普通なら



イ「答えろ」


カ「あーハイハイ そーだよウチがお前のマスターのカリン…だからその槍下ろしてくんない?
インパチェンス(とりあえず躾しなきゃーな)」


イ「お前がオイラに相応しいならな!」


カ「面倒だなぁ(まぁ躾けるには丁度いいか)」



カリンは右目の白い瞳孔を星の形にした後ルーチェントの証である真っ白な鳥のような翼を広げた




































































































登場人物



天才ルフマー

名前  カリン
歳  10
性別  女
髪  白に黄色のメッシュ
目  白い瞳孔に黄色〜緑のグラデーション
肌  白に近い肌色
一人称  ウチ   二人称  お前 君 アンタ
種族  ルーチェントフロルヤマー
星瞳  コピー
星印  黄色い星のような花
属性  火 氷 草 地 風 光
称号  天才魔導士  天才科学者  聖なる花山羊

ルーチェントだが聖人ではなく面倒くさがりでマイペースその癖 天然ジゴロでもある
若干加虐趣味も持ち合わせていたりもする

I.Q500の天才児(ただし本人は否定)

物心つく前から親が居らず孤児院に預けられていた  しかし5才の時同族(ザラーム)の青年に引き取られる  青年は国の兵でもあり戦闘部なので帰ってくるのはたまにである

魔法は闇以外使いこなせるが主に使うのは光と草
そのため 光の玉と花びらで攻撃する

10才ではあるが飛び級で魔法学校に通っている

この物語の主人公













天才ルフマーの番狼ばんろう

名前  ザクロ
歳  15
性別  おとこの娘
髪  黒に青のメッシュ
目  黒い瞳孔に銀
肌  チョコレートっぽい褐色
一人称  私 俺    二人称  あなた
種族  ノワールウルフ
星瞳  狂戦士
星印  青い尻尾が星に見えるよう並べてある
属性  火 氷 闇
称号  番狼  魔なる闇狼

カリンの数少ない友達でありセコム
男だが女の格好をしているのは実はカリンがきっかけだったりする
一部からは番犬と言われている
















天才ルフマーのツンデレゴーレム(仮)

名前  インパチェンス
歳   見た目5才
性別  男
髪  黒に紫のメッシュ
目  黒の瞳孔に紫〜赤のグラデーション
肌  白
一人称  オイラ   二人称  お前 アンタ
種族  ゴーレム(仮)
属性  火 地  風  闇
称号  半端者

カリンに作られたゴーレム(仮)

ツンデレでヤンデレ

ツンデレなのはドラゴンの意地っ張りを引き継いだからカリンに槍投げたのも自分より弱い奴に支えたくないからである しかし子供のため本来は寂しがり屋で甘えん坊である
次第にデレてきます

ヤンデレなのは…次回  理由が明らかになる…かも?


















魔法人形ゴーレム


魔法と錬金術の両方を習う学校なら必ず造らされる  主に持ち主や作り手のサポートのために造られる  生成当時は感情を持たないが一年くらい側に置けば感情が芽生える(ただしインパチェンスは異例)






星瞳ほしのひとみ


星の国のモノに必ず与えられる
星の王に国民と認められたと同時に星印せいいんと共に星の神が国民に授けるのが古い慣わしの一つ
ザラームなら黒の星瞳 
ルーチェントなら白の星瞳になる
この星瞳は自身の身体能力と魔力を最大限に引き伸ばせたり幻覚を見せたりと様々だが能力は一つしか宿らない(ちなみにカリンの星瞳はコピーである 相手を星瞳に写せば攻撃方法  星瞳の能力をコピーできる)






星印せいいん


星瞳と同時に与えられる
与えられた者によって形や色は様々で証翼しょうよくの付け根…背中の真ん中くらいに現れる




証翼しょうよく


ザラームとルーチェントの証の翼
ザラームは黒いコウモリの翼
ルーチェントは白い鳥の翼























多分もっと増えると思います
その時は出た話で解説文を載せていこうとおもっています!










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