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英雄アステリオス

しげぞうじいさん

第14話 夢

 夢を見た。
 これは誰の夢だ?
 目の前に男と女がいる。顔は靄がかかっていてわからない。
 その女の腕には赤ん坊が抱かれている。顔を見てみると、頭に二本角が生えている。
 ああ、そうか。これはアステリオスの子供の時の夢か。でも、なんで俺がアステリオスの過去なんか見ているのだろう。
 まあ夢なんだから細かいことは関係ない。それにしてもアステリオスは産まれた時から頭に角が生えていたのか。生まれるとき、良く角がつっかからなくてよかったな。
 泣きもせずにスヤスヤと寝ている。でも、その両親と思う人たちはアステリオスのことをよく思っていないようだ。何か難しい言葉を話している。だが、それも途切れ途切れでわからない。
「こ……では……」
「わ……これ……」
「……!じゃあ……」
 何を言っているのかさっぱりわからない。
 だったら俺はこの小さなアステリオスの顔でも見ておくか。
 見ようと思ったら急に場面が変わった。
 今度は少し成長したアステリオスだ。
 なるほど、ここで言葉を覚えたのか。一体いつどこで言葉を覚えたのか気になっていたのだ。知れて少し幸運だな。
 アステリオスがあのラビリンスに入ろうとしている。そうか、ここで親と完全に縁を切られ、あいつはずっとあのラビリンスで過ごしていたのか。
 俺は何故か自然に手が出ていた。まるでアステリオスを行かせないかのように。
 だが、起きてしまったことはもう変えられない。この行動は無意味だ。
 無意味だとわかると夢は終わった。

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