英雄様の非日常《エクストラオーディナリー》 旧)異世界から帰ってきた英雄
プロローグ〜修学旅行編〜
「京都が修学旅行なのは納得行かない」
開口一番。
夏休み明けの教室で後ろを向きながら亮平は蒼月にそう言った。
「? 誰?」
首を傾げ、不思議なモノでも見るような瞳になった蒼月に亮平は驚愕し。
「いや、俺だよ! 俺! 分かるだろ?」
「ああ、あんまクラスに馴染めてない俺の責任か。ごめん。自己紹介させてくれ、俺は如月」
「知ってるよ!?」
「俺は知らないぞ」
「ああん!」
頭を抱えてわざとらしく椅子から転げ落ちる亮平を見て蒼月は引き気味に口を開いた。
「悪かったよ!」
「うん。それでさ、高校生にもなって京都にいくのなんてヤじゃね?」
頑なに京都に行きたがらない亮平はため息を吐いて、ゆっくりと椅子に座った。
「なあ、蒼月」
「どうした?」
「俺、温泉入りたかった……」
会話が途切れ、微妙な空気が二人の中に流れていた。
「はい。もしもし」
蒼月たちが通う学校の体育館裏。
つまり、人気のない場所で制服を着た少年が今の時代に合ってないガラケーを使って電話をしていた。
「ああ、玖珂先輩どうかされました?」
「今年の修学旅行は京都奈良になったのって……はあ、そういう事ですか」
「はいはい。分かりました班員と相談して決めるので行けるかはわかりませんが……はーい。失礼しまーす」
パタリと携帯を閉じて、少年は空を見上げた。
「さてと……めんどくさいなぁ」
「やはり、巫女に気づかれたようですが」
「問題ない。計画は変わらん。あんな力の扱いに慣れてない若造に負けるわけなかろう」
開口一番。
夏休み明けの教室で後ろを向きながら亮平は蒼月にそう言った。
「? 誰?」
首を傾げ、不思議なモノでも見るような瞳になった蒼月に亮平は驚愕し。
「いや、俺だよ! 俺! 分かるだろ?」
「ああ、あんまクラスに馴染めてない俺の責任か。ごめん。自己紹介させてくれ、俺は如月」
「知ってるよ!?」
「俺は知らないぞ」
「ああん!」
頭を抱えてわざとらしく椅子から転げ落ちる亮平を見て蒼月は引き気味に口を開いた。
「悪かったよ!」
「うん。それでさ、高校生にもなって京都にいくのなんてヤじゃね?」
頑なに京都に行きたがらない亮平はため息を吐いて、ゆっくりと椅子に座った。
「なあ、蒼月」
「どうした?」
「俺、温泉入りたかった……」
会話が途切れ、微妙な空気が二人の中に流れていた。
「はい。もしもし」
蒼月たちが通う学校の体育館裏。
つまり、人気のない場所で制服を着た少年が今の時代に合ってないガラケーを使って電話をしていた。
「ああ、玖珂先輩どうかされました?」
「今年の修学旅行は京都奈良になったのって……はあ、そういう事ですか」
「はいはい。分かりました班員と相談して決めるので行けるかはわかりませんが……はーい。失礼しまーす」
パタリと携帯を閉じて、少年は空を見上げた。
「さてと……めんどくさいなぁ」
「やはり、巫女に気づかれたようですが」
「問題ない。計画は変わらん。あんな力の扱いに慣れてない若造に負けるわけなかろう」
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