英雄様の非日常《エクストラオーディナリー》 旧)異世界から帰ってきた英雄

大橋 祐

プロローグ〜夏休み編〜

 夏休み。
 それは一年で最も長い休み。
 それは一年で最も暇になる時間。
 それは一年で最もめんどくさい時期。

 率直に言えば、
 ーー宿題、多すぎんだよ! もっと考えろ!

 まあ、愚痴はこの辺にしておこう。

 夏休みで旅行に行く人達はかなりいるんじゃないだろうか?

 観光にしろ。
 合宿にしろ。
 墓参りにしろ。

 陣野家。
 いや、天宮家と言った方がいいか。
 その家庭も例外ではない。

 その家の家族会議。
 『どこに行く?』会議をご覧いただきたい。

***

「で、結局。お兄ちゃんはどうするの?」

 まだ何も決まっていないのにもかかわらず。
 開口一番で愛月は蒼月の有無を問う。

「「「・・・」」」

 愛月を除く三人が黙ってしまう。

「仕方ないなぁ」

 愛月がニヤリと不敵な笑みを浮かべて、

「私に任せておいて」
 
 そう宣言した。


 結局、行く場所は海に決まった。

 余談だが、七月の八日。
 丁度七夕が過ぎたころに蒼月は転入して来た。
 つまり、夏休みが始まるほぼほぼ直前に愛月は異世界から帰って来た。

 そして、一ヶ月の長さは兄妹の仲を以前のように戻すのはいとも簡単。
 すぐに仲直り出来たわけだが。

 ここである問題が発生してしまう。

ー〜翌日〜ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 いつもよりも上機嫌な愛月の姿に千晴は戸惑っていた。

「エルちゃん? 大丈夫? 熱あるの?」

「んっふっふふー」

 何を聞いても上の空。
 意を決して、千晴は手刀で愛月の頭を叩いた。

「っ! っ〜〜?」

 流石に目が覚めたらしい。

「痛いよ! ハル!」

 そんなやり取りをして教室のドアの前に立つ。

「おはよー」

「「「「「おはよー」」」」」

 クラス中から挨拶が返される。

 愛月は蒼月の方を向き。
 蒼月は何かを感じとり素早く動いた。 

「おはよう、おにむぐっ–––

 蒼月は愛月の口を手で塞いだ。

 蒼月は勢いよく飛び出して行ったので勢いを殺しきれずに愛月の口を塞いだ。

 つまり、そのまま勢いに乗った二人は倒れこみ、

 蒼月が愛月の上に乗って口を塞ぐ。
 どう見たってヤバい構図。

「「「「「あっ」」」」」

 ポカンと口を開けていたクラスの人間は状況を整理しようとする。

 そして、自体は予想外の方向に展開される。

「いや、皆んな誤解だ」
 
 挽回しようと蒼月が愛月から手を離した時。

「お兄ちゃん///」ポッ。

 その惚けた声を最後に、教室は無言になった。



作者「次回もお楽しみに」

 ネタ不足。
 繋がらない。

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コメント

  • 伊予二名

    そう言えば義兄の存在が空気(・ω・) 勝手な思いで殴りに行って返り討ちにあって、それから?

    0
  • 伊予二名

    いや天宮家ですよね?

    0
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