復讐の命 リキ

ソーニャ

1/依頼/


いつものように明朝の6刻の頃、藁を掛け布団として扱っているリキは目を覚まし一つあくびをしてから藁から這い出た。

そしてリキは気付く。グルルととてつもない長さの空腹が襲ってきた。

(まずい…ここで食を取らなければ確実に餓死する。)

起きたと思えば空腹により、ストレスと思考停止よりとにかく何かを腹に入れたい、いや入れなければならないと体のあらゆる部位が訴えている。

「なにか…食い物はねえか…マジで死ぬ…」

それを言葉にした所で金も宿もなく、周囲に人すらもいないこの状況で誰の耳にも届くはずがない。

出稼ぎに行った所で、風呂も最近入っていない者を早々と受け入れる者はいないだろう。

しかし世の中には一般的に面白くできており、商売やバイトなどで稼がなくても報酬は弾みかつ楽な仕事なんて沢山あるものだ。

そこに居ても仕方がないと分かっているので不本意ながらもそっちの方に行くことにした。



建物がとても劣化し、人気ひとけもあまりなく、途中で見かけたとしても身体は瘦せ細っていて、最早生きているのが不思議な者までいた。

(相変わらず腐ってんな…)

なして自身も腐っている中で他者を侮蔑することなどもってのほかである。

だがリキは、此処にいる者とは違うものがあった。

それは最後まで真剣に生きようとするその姿勢だった。

そしてリキは、建物の横にある、小さく薄気味悪い酒場さかばに入っていった。

そこで待っていたのは清楚な着物を着こなしているマスターと、そこで酔いつぶれている茶色のマントを被っている一人の人物であった。

リキはあまりその者に声をかけたくなかったのか、少し躊躇ためらってから声をかけた。

「よう、久しぶりだな。仕事をくれ。なるべく楽で稼げる物で」

それを聞いてか今まで酔っていた、だらしない顔を少し険しくし、リキを数秒眺めた。

「…誰?」

…なんで一か月だけ会わないだけであなたの頭から私の記憶が抹消されるのかねぇ、人食いのアサシンのラゼリーさん??

「前に白兵の処理を引き入れたリキだ。流石に分かるだろ?」

「あぁ、あの…あの時には私も少し引いたね…ヒック」

「おいおい、俺の仕事が見たいって言って勝手について来たのはあんただったろ。俺は普通に依頼をこなしただけだ」

「剣一振りで武装した兵を一刀両断するなんて、並大抵の人間には無理」

ごもっともな意見だし俺も確かに人間である。しかし自身の危険が感知されると人は脳が覚醒状態になるものである。

「まぁ、あの時の事は置いといてだな…一杯奢ってくれ。もう3日間も食ってなくて頭がどうかしてる」

「いいよ…ただし依頼二個にするね」

この際仕方がないとは思いながらと了承したが、後々面倒なことになるのは変わらないだろう。

マスターが一つグラスにいっぱいの飲み物を注いでくれた。

ごくっごくっと物凄い勢いで飲み干した。あぁ、生き返る。

「…じゃあ、依頼」

まぁ、内容は酷いものだろうなと思いながら内容を聞くことにしたリキだった。

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