世界がゲーム仕様になりました
vs西の強敵
奇襲の『ソニックラッシュ』は曲刀を握っている腕を浅く傷をつけただけで終わった。
反応速度が速い!首を狙ったのに腕でガードされた!
これじゃ奇襲や不意打ちは通じない。それから擬似強化だけとはいえ、身体強化有りのアーツであのダメージだ。防御力は見た目以上にあると見て間違いない。
さっきの奇襲からわかる範囲で分析をしながら、魔術での強化を掛けていく。今回は最初から今できる最高の強化だ。
さあ、どれだけ変わる?まずは速さで隙を作ろう。
上位オークの周りを走りながら、時々斬りつけては離れるヒットアンドアウェイを繰り返す。スピードにも緩急をつけて、徐々にフェイントも混ぜていく。
鬱陶しくなってきたか?動きが単調になってきた。いいぞ、攻撃が当たり始めた。
強化魔術の効果も凄い。さっきはアーツありで浅く傷が付いた程度だったのに、今はアーツ無しでそれなりに深い傷が付いている。
防御力は想定の域を出ない。スピードも案の定こちらに分がある。これならいける。攻勢に出られたら厄介だ、早めに仕留めよう。
この油断と焦りがダメだった。時間が無かったせい、、、いや、言い訳はよそう。
あいつを舐めすぎた。反応速度が速いって確認しただろ。直線的になったところにカウンターを食らった。なんとか直撃は避けたが、左脇腹を掠めた。
掠めただけでこの傷に出血か・・・。
「ちょっと、見立てが甘かったかもな」
それでも倒せることに変わりはないけど。
改めて、直線的な動きはダメ。油断もしない。焦る気持ちは抑えろ。みんなが来るまでに少しでも傷つけるだけで良い。
"堅実に"戦おう。
・・・本当に?それで良いのか?"堅実に"なんて言ってる場合か?折角巡ってきた強い敵とのサシの勝負だぞ?行き詰まってる現状を打破するチャンスじゃ?
「っ!うお!?人が考えてんだから待ってくれよ」
なんて、通じるわけないか。
例の夢で見た光景が正しいのなら俺はやつと1対1の戦いをすることになる。だったら今このオークとの戦いは堅実に戦っても意味がない。
だってやつはどれだけ準備をしてどれだけ堅実に戦っても、半端ではない無茶をしなきゃ勝てないのだから。
多少の無茶ならこの傷もこれ以上開かないだろう。むしろこのまま逃げに徹してる方が無理な体勢になりそうで怖い。
オークの攻撃は今のところ単調だ。フェイクや無茶苦茶な動きはない。だからこそ考えながらでも避けられるしある程度立ち回れる。これだけ余裕があるなら、合間に反撃を入れるのも難しくない。
・・・ここ!
「はっ!」
よし、いける。
このまま手数を増やす。そして手数が増えてきたら、今度は攻撃を受け流して体勢を崩してやる。
なんだかんだ朝の特訓が活きてるな。これだけ力の差があって競り負けていないのがその証拠だ。
それにしても、決定打が入らない。こっちが少しでも大振りになった所を絶対に見逃さない。
「大振りにせず、威力を上げて、速度も落とさない攻撃の仕方」
居合いに近い突進技はどうだ?振りは小さいけど前後の動きが大きいな。それに直線的すぎる。さっきみたいにカウンター食らったら1発KOだ。
突き技だな。どれだけ大振りにしても溜めが長くなるだけ。その溜めもアーツじゃないなら威力も大して上がらない。
それにアーツじゃなくても威力を上げる方法はあるからな。
強化付与"火"
「属性付与した剣なら、当たるだけで高威力だ」
狙いは出来るだけ急所へ。突きはどうしても攻撃範囲が狭くなるからな。
避けることに専念していた状況から、まず一回攻撃してみる。
想像以上に威力が上がっていて、手応えを十分に感じ取れた。そして同時に失敗したとも思った。やつに属性付与した剣の威力を見せてしまった。
案の定、2回目の突きは急所から大きく外されてしまった。
その後も突きを繰り返すが、段々と当たらなくなってきた。そうこうしてるうちに属性付与の効果が切れてしまい、また斬撃に戻す羽目になった。
隙を見て属性付与を掛け直し、また突きへ。そして今度は自ら属性付与を切って斬撃、また属性付与を掛け直し突きを。
「そろそろ良いか」
一度大きく後退し、属性付与を掛け直し、オーク目掛けて真っ直ぐ突っ込む。
オークがカウンターを合わせようとした寸前で急ブレーキ。
空振った!
「は!・・・よし!」
オークの心臓を"切り裂いて"みんなが来る前に倒しきることに成功した。
ふう、上手く騙されてくれて良かった。
もしオークが少しでも属性付与の時に斬撃が来ると警戒していたら、空振った体勢から倒れ込むなんて回避方法を取らなかっただろう。
「それにしても、火属性を付与すると傷口が焼けるから普通に斬るよりグロいな。さっさと端末で回収しちゃおう」
ん?なんか装備増えてる。あ、赤熊の時の討伐報酬みたいなあれか。えっと、ブレスレット?じゃないバングルか。
フィジックバングル
[身体強化魔術が刻まれたバングル。装備中常に身体強化魔術と同じ効果を得られる。※身体強化系魔術または魔法とは別種]
は?なんだこれ、ぶっ壊れ性能も良いとこだろ。しかも身体強化系魔術や魔法とは別種って事は、今まで通り普通に身体強化掛けられるって事だろ?
でも、これは雅人に渡すべきだな。俺は自前で重ね掛けできるし。雅人が持っていた方が有効活用できる。
・・・いや、奴との戦いの時にこのバングルは必須級なのでは?だったら俺が持っていた方が良いんじゃ・・・?
正直俺が持っておきたい。でも使うなら雅人のほうがいいのも分かってる。
・・・・・これ、どうすりゃいいかな?
反応速度が速い!首を狙ったのに腕でガードされた!
これじゃ奇襲や不意打ちは通じない。それから擬似強化だけとはいえ、身体強化有りのアーツであのダメージだ。防御力は見た目以上にあると見て間違いない。
さっきの奇襲からわかる範囲で分析をしながら、魔術での強化を掛けていく。今回は最初から今できる最高の強化だ。
さあ、どれだけ変わる?まずは速さで隙を作ろう。
上位オークの周りを走りながら、時々斬りつけては離れるヒットアンドアウェイを繰り返す。スピードにも緩急をつけて、徐々にフェイントも混ぜていく。
鬱陶しくなってきたか?動きが単調になってきた。いいぞ、攻撃が当たり始めた。
強化魔術の効果も凄い。さっきはアーツありで浅く傷が付いた程度だったのに、今はアーツ無しでそれなりに深い傷が付いている。
防御力は想定の域を出ない。スピードも案の定こちらに分がある。これならいける。攻勢に出られたら厄介だ、早めに仕留めよう。
この油断と焦りがダメだった。時間が無かったせい、、、いや、言い訳はよそう。
あいつを舐めすぎた。反応速度が速いって確認しただろ。直線的になったところにカウンターを食らった。なんとか直撃は避けたが、左脇腹を掠めた。
掠めただけでこの傷に出血か・・・。
「ちょっと、見立てが甘かったかもな」
それでも倒せることに変わりはないけど。
改めて、直線的な動きはダメ。油断もしない。焦る気持ちは抑えろ。みんなが来るまでに少しでも傷つけるだけで良い。
"堅実に"戦おう。
・・・本当に?それで良いのか?"堅実に"なんて言ってる場合か?折角巡ってきた強い敵とのサシの勝負だぞ?行き詰まってる現状を打破するチャンスじゃ?
「っ!うお!?人が考えてんだから待ってくれよ」
なんて、通じるわけないか。
例の夢で見た光景が正しいのなら俺はやつと1対1の戦いをすることになる。だったら今このオークとの戦いは堅実に戦っても意味がない。
だってやつはどれだけ準備をしてどれだけ堅実に戦っても、半端ではない無茶をしなきゃ勝てないのだから。
多少の無茶ならこの傷もこれ以上開かないだろう。むしろこのまま逃げに徹してる方が無理な体勢になりそうで怖い。
オークの攻撃は今のところ単調だ。フェイクや無茶苦茶な動きはない。だからこそ考えながらでも避けられるしある程度立ち回れる。これだけ余裕があるなら、合間に反撃を入れるのも難しくない。
・・・ここ!
「はっ!」
よし、いける。
このまま手数を増やす。そして手数が増えてきたら、今度は攻撃を受け流して体勢を崩してやる。
なんだかんだ朝の特訓が活きてるな。これだけ力の差があって競り負けていないのがその証拠だ。
それにしても、決定打が入らない。こっちが少しでも大振りになった所を絶対に見逃さない。
「大振りにせず、威力を上げて、速度も落とさない攻撃の仕方」
居合いに近い突進技はどうだ?振りは小さいけど前後の動きが大きいな。それに直線的すぎる。さっきみたいにカウンター食らったら1発KOだ。
突き技だな。どれだけ大振りにしても溜めが長くなるだけ。その溜めもアーツじゃないなら威力も大して上がらない。
それにアーツじゃなくても威力を上げる方法はあるからな。
強化付与"火"
「属性付与した剣なら、当たるだけで高威力だ」
狙いは出来るだけ急所へ。突きはどうしても攻撃範囲が狭くなるからな。
避けることに専念していた状況から、まず一回攻撃してみる。
想像以上に威力が上がっていて、手応えを十分に感じ取れた。そして同時に失敗したとも思った。やつに属性付与した剣の威力を見せてしまった。
案の定、2回目の突きは急所から大きく外されてしまった。
その後も突きを繰り返すが、段々と当たらなくなってきた。そうこうしてるうちに属性付与の効果が切れてしまい、また斬撃に戻す羽目になった。
隙を見て属性付与を掛け直し、また突きへ。そして今度は自ら属性付与を切って斬撃、また属性付与を掛け直し突きを。
「そろそろ良いか」
一度大きく後退し、属性付与を掛け直し、オーク目掛けて真っ直ぐ突っ込む。
オークがカウンターを合わせようとした寸前で急ブレーキ。
空振った!
「は!・・・よし!」
オークの心臓を"切り裂いて"みんなが来る前に倒しきることに成功した。
ふう、上手く騙されてくれて良かった。
もしオークが少しでも属性付与の時に斬撃が来ると警戒していたら、空振った体勢から倒れ込むなんて回避方法を取らなかっただろう。
「それにしても、火属性を付与すると傷口が焼けるから普通に斬るよりグロいな。さっさと端末で回収しちゃおう」
ん?なんか装備増えてる。あ、赤熊の時の討伐報酬みたいなあれか。えっと、ブレスレット?じゃないバングルか。
フィジックバングル
[身体強化魔術が刻まれたバングル。装備中常に身体強化魔術と同じ効果を得られる。※身体強化系魔術または魔法とは別種]
は?なんだこれ、ぶっ壊れ性能も良いとこだろ。しかも身体強化系魔術や魔法とは別種って事は、今まで通り普通に身体強化掛けられるって事だろ?
でも、これは雅人に渡すべきだな。俺は自前で重ね掛けできるし。雅人が持っていた方が有効活用できる。
・・・いや、奴との戦いの時にこのバングルは必須級なのでは?だったら俺が持っていた方が良いんじゃ・・・?
正直俺が持っておきたい。でも使うなら雅人のほうがいいのも分かってる。
・・・・・これ、どうすりゃいいかな?
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