チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第百五話 アラン三世・ルドノフVS剣聖
「一つ聞かせてください」
私は剣聖と戦う前にレイロード君に聞いて欲しいと言われたことを聞かなければなりません。
「なんだ?」
「あなたが龍人、もしくは巫女を殺したんですか?」
「ああ。そうだ」
それに対して剣聖は淡々と答えた。これはもう助けようがないですね。
「何故何もしていない人を殺したりするんですか?」
「これから俺達の邪魔になるからだ」
もう駄目です。私はこれ以上この人の言葉すら聞きたくない。
火の超級を剣聖に放つ。
だがそれは普通に避けられる。
その超級と共に私は突撃する。
「は!」
剣聖は私、いや分身を斬った。そして水浸しになる。その瞬間一歩後ろにいた私が風の龍級を放つ。
だがそれでも剣聖についた傷はかすり傷程度。
「初見でそれだけしか与えられないのはきついですね」
「こんなもので裏切るのか。ルドノフ」
剣聖は水で濡れたのを自分の周りに火の上級を放ち乾かしてしまった。
「ええ。裏切りますよ。確かにあなた方と協力すれば人族に復讐できるのかもしれない。だけど今の私は人族に復讐したいんじゃない。あなた方から守りたいんです」
「分からんな」
「分かって貰おうとは思ってませんよ」
だけどどうしたものか。この人には同じ手は使えない。
かといって無駄に攻撃しても当たらない。どうするか。
そう思っていた時私の肩に手が置かれた。
「俺がやります」
「もう傷は大丈夫ですか?」
「そこまで大丈夫じゃないですけど今の攻防で親父の弱点が分かりました。ルドノフさんは後ろから援護してください」
「分かりました」
私の援護はもしかしたら必要ないのかもしれませんね。今のアラン君は本当に覚悟の決まった目をしていますから。
~アラン視点~
駄目だ。このまま倒れたままだったら俺はいつか後悔する。
俺は痛いのを精一杯我慢して立ち上がった。
「よくぞ立ち上がった。剣聖の器よ」
そんな声が聞こえた。俺がその方を見ると、そこには小人の白髪で白髭を生やした爺さんがいた。
俺はその正体が何なのかすぐに分かった。
「お前は精霊か?」
「ああ。未来予知の精霊じゃ」
やはりそうか。だけど名前が無いのかこいつは。
「お前の名前は?」
「わしの名前は剣聖にしか教えん。お前があいつに勝てたら教えよう」
「面白いじゃねえか」
俺はルドノフの肩を掴んだ。
「俺がやります」
そして俺は今親父を超える。
俺はすぐに地面を蹴って親父に突撃する。
「またそれか。お前も懲りないな」
親父は呆れたように対応してくる。
だが、俺はアドルフさんとの戦闘で初めて親父の弱点が分かった。
俺が剣を振っている時にルドノフさんから援護の超級が放たれるがそれは親父も簡単に防ぐ。
俺はその間もずっと親父に剣を振る。そこで俺は水の超級を放つ。
「なっ!」
親父は初めて表情を崩し、焦ったように防ぐ。
今だ。今しかない。ここを逃せば俺は親父に負ける。
「うおおおおおおお!」
親父の態勢を崩した今この瞬間俺は全力で振り、初めて親父に勝った。
斜めに傷が入り、親父は倒れた。
俺はそんな親父に言った。
「親父さ。もう精霊の加護受けてないだろ?」
これは親父がルドノフさんとの戦闘で分かった。
親父がかすり傷なんて受けるわけがない。
だからこそ俺は今回今まで親父と戦った時も魔法は使ったことは無かった。だけどリリア、マリーと戦って魔法の練習をしていて今本当に良かったと思う。
俺達剣聖一族の最大の特徴は初見の攻撃が効かない所が一番でかい筈だ。
本当に精霊の加護をうけているのなら親父はルドノフさんの攻撃がかすり傷だろうと当たるわけがない。
「......よく分かったな」
「まあな。初めて見て学ぶ事もあるんだと実感した」
「俺が使えなくなったのはいつからだったか。いや。自分でも分かってる。邪神と手を組んでからだな」
自嘲気味に笑いながら親父は言った。
俺はそこが一番気になっていた。何で親父は邪神と手を組んだのか。
「何で親父は爺さんの仇である邪神なんかと手を組んだんだ?」
親父はもう素直に話してくれた。
「俺の親父、お前の祖父だが親父の最後の言葉は確かに邪神を倒せなくて無念と言っていた。だがな、親父はずっと邪神と戦ってきた理由。それは平和な世界を作る為だったんだ」
俺はその話は一切知らない。
「なら何でその邪神を倒さなかったんだよ」
「俺も最初は倒そうと思っていた。だがなそんなある時事件が起きたんだ」
「事件?」
「お前の母。俺の妻が殺されたんだ。盗賊の仕業だった。俺が邪神を倒しに行っている間に金目の物を盗もうとしたらしい。それでメイドの奴らは何とか小さかったお前を連れて逃げることは出来たが妻は殺されてしまった」
俺は親父には母とは離婚したと聞いていた。
「......何でそんな大事な事黙ってたんだよ」
「.....息子に無駄に責任を負わせる親がいるか」
俺は親父は全く俺の事を気にしていない人だと思っていた。だけど本当はしっかり考えてくれていた。
だが、親父は俺のそんな気持ちには気付かず話を続けた。
「そして俺はそんなクソみたいな世界に嫌気がさしながらも邪神を倒しに行っている時に思ったんだ。邪神を倒したところでこの世界は何も変わらない。だったら初めからやり直すしかない」
「それで邪神と手を組んだのか?」
「ああ。それから精霊の加護が消えた事を段々と自覚してきたよ。だけど俺は間違っていないと思った。だがそれもお前に負けてしまったけどな」
俺は今の話を聞いて確かにこの世界には盗賊もいれば奴隷もある。だけど、
「けど、俺はこの世界にもいい奴はいると思うんだ。だから俺は親父に引き継いでアドルフ王とか色んな人と話して俺が平和な世界を作ってみせる」
「.......それがお前の答えか。ならそれを曲げずに頑張れ。アラン」
親父はそう言って目を閉じ命を落とした。
「.......馬鹿が。今更息子の名前何て呼ぶんじゃねえよ」
俺は少し泣きそうになったがすぐに我慢する。
今は泣くときじゃない。泣くのは平和な世界が作れてからだ。
「それではわしの名前を教えようか?」
精霊の爺さんは俺を試すような視線と共にそんな事を言ってきたが俺の答えは、
「いや。まだやめとくよ。今回はルドノフさんの協力が無かったら勝てなかったからな。俺は自分で剣聖と名乗れる時が来たらその時教えてくれ」
「いい答えじゃ。アラン」
この戦いは信念の強さによって結果が別れたのだった。
~レイロード視点~
この強さ在り得ないだろ。
俺はセルミ―のリミッター解除、それに雷纏い、それらを使っても邪神には勝てなかった。
「多少はやるようだが、所詮こんなものか」
邪神は呆れたように言った。
そして俺の上空に今小さいが人一人が簡単に殺せる程の隕石が落とされている。
これが火の神聖級魔法。まさか邪神が神聖級魔法を使えるとは思わなかった。
「ご主人様!今すぐここから逃げないと本気で死ぬニャ!」
「ちょっと早く起きなさいよ!本当にやばいわよ!」
タマとセルミーからそんな言葉が聞こえるが、俺は邪神の魔法でボロボロにされ今本気で体が動かない。
折角皆の勝利をタマから聞いたのにな。最後の最後で俺の負けかよ。
「ったく。ほんとに世話が焼けるな」
「.......師匠」
そこには俺の師匠のオリドさんがいた。
私は剣聖と戦う前にレイロード君に聞いて欲しいと言われたことを聞かなければなりません。
「なんだ?」
「あなたが龍人、もしくは巫女を殺したんですか?」
「ああ。そうだ」
それに対して剣聖は淡々と答えた。これはもう助けようがないですね。
「何故何もしていない人を殺したりするんですか?」
「これから俺達の邪魔になるからだ」
もう駄目です。私はこれ以上この人の言葉すら聞きたくない。
火の超級を剣聖に放つ。
だがそれは普通に避けられる。
その超級と共に私は突撃する。
「は!」
剣聖は私、いや分身を斬った。そして水浸しになる。その瞬間一歩後ろにいた私が風の龍級を放つ。
だがそれでも剣聖についた傷はかすり傷程度。
「初見でそれだけしか与えられないのはきついですね」
「こんなもので裏切るのか。ルドノフ」
剣聖は水で濡れたのを自分の周りに火の上級を放ち乾かしてしまった。
「ええ。裏切りますよ。確かにあなた方と協力すれば人族に復讐できるのかもしれない。だけど今の私は人族に復讐したいんじゃない。あなた方から守りたいんです」
「分からんな」
「分かって貰おうとは思ってませんよ」
だけどどうしたものか。この人には同じ手は使えない。
かといって無駄に攻撃しても当たらない。どうするか。
そう思っていた時私の肩に手が置かれた。
「俺がやります」
「もう傷は大丈夫ですか?」
「そこまで大丈夫じゃないですけど今の攻防で親父の弱点が分かりました。ルドノフさんは後ろから援護してください」
「分かりました」
私の援護はもしかしたら必要ないのかもしれませんね。今のアラン君は本当に覚悟の決まった目をしていますから。
~アラン視点~
駄目だ。このまま倒れたままだったら俺はいつか後悔する。
俺は痛いのを精一杯我慢して立ち上がった。
「よくぞ立ち上がった。剣聖の器よ」
そんな声が聞こえた。俺がその方を見ると、そこには小人の白髪で白髭を生やした爺さんがいた。
俺はその正体が何なのかすぐに分かった。
「お前は精霊か?」
「ああ。未来予知の精霊じゃ」
やはりそうか。だけど名前が無いのかこいつは。
「お前の名前は?」
「わしの名前は剣聖にしか教えん。お前があいつに勝てたら教えよう」
「面白いじゃねえか」
俺はルドノフの肩を掴んだ。
「俺がやります」
そして俺は今親父を超える。
俺はすぐに地面を蹴って親父に突撃する。
「またそれか。お前も懲りないな」
親父は呆れたように対応してくる。
だが、俺はアドルフさんとの戦闘で初めて親父の弱点が分かった。
俺が剣を振っている時にルドノフさんから援護の超級が放たれるがそれは親父も簡単に防ぐ。
俺はその間もずっと親父に剣を振る。そこで俺は水の超級を放つ。
「なっ!」
親父は初めて表情を崩し、焦ったように防ぐ。
今だ。今しかない。ここを逃せば俺は親父に負ける。
「うおおおおおおお!」
親父の態勢を崩した今この瞬間俺は全力で振り、初めて親父に勝った。
斜めに傷が入り、親父は倒れた。
俺はそんな親父に言った。
「親父さ。もう精霊の加護受けてないだろ?」
これは親父がルドノフさんとの戦闘で分かった。
親父がかすり傷なんて受けるわけがない。
だからこそ俺は今回今まで親父と戦った時も魔法は使ったことは無かった。だけどリリア、マリーと戦って魔法の練習をしていて今本当に良かったと思う。
俺達剣聖一族の最大の特徴は初見の攻撃が効かない所が一番でかい筈だ。
本当に精霊の加護をうけているのなら親父はルドノフさんの攻撃がかすり傷だろうと当たるわけがない。
「......よく分かったな」
「まあな。初めて見て学ぶ事もあるんだと実感した」
「俺が使えなくなったのはいつからだったか。いや。自分でも分かってる。邪神と手を組んでからだな」
自嘲気味に笑いながら親父は言った。
俺はそこが一番気になっていた。何で親父は邪神と手を組んだのか。
「何で親父は爺さんの仇である邪神なんかと手を組んだんだ?」
親父はもう素直に話してくれた。
「俺の親父、お前の祖父だが親父の最後の言葉は確かに邪神を倒せなくて無念と言っていた。だがな、親父はずっと邪神と戦ってきた理由。それは平和な世界を作る為だったんだ」
俺はその話は一切知らない。
「なら何でその邪神を倒さなかったんだよ」
「俺も最初は倒そうと思っていた。だがなそんなある時事件が起きたんだ」
「事件?」
「お前の母。俺の妻が殺されたんだ。盗賊の仕業だった。俺が邪神を倒しに行っている間に金目の物を盗もうとしたらしい。それでメイドの奴らは何とか小さかったお前を連れて逃げることは出来たが妻は殺されてしまった」
俺は親父には母とは離婚したと聞いていた。
「......何でそんな大事な事黙ってたんだよ」
「.....息子に無駄に責任を負わせる親がいるか」
俺は親父は全く俺の事を気にしていない人だと思っていた。だけど本当はしっかり考えてくれていた。
だが、親父は俺のそんな気持ちには気付かず話を続けた。
「そして俺はそんなクソみたいな世界に嫌気がさしながらも邪神を倒しに行っている時に思ったんだ。邪神を倒したところでこの世界は何も変わらない。だったら初めからやり直すしかない」
「それで邪神と手を組んだのか?」
「ああ。それから精霊の加護が消えた事を段々と自覚してきたよ。だけど俺は間違っていないと思った。だがそれもお前に負けてしまったけどな」
俺は今の話を聞いて確かにこの世界には盗賊もいれば奴隷もある。だけど、
「けど、俺はこの世界にもいい奴はいると思うんだ。だから俺は親父に引き継いでアドルフ王とか色んな人と話して俺が平和な世界を作ってみせる」
「.......それがお前の答えか。ならそれを曲げずに頑張れ。アラン」
親父はそう言って目を閉じ命を落とした。
「.......馬鹿が。今更息子の名前何て呼ぶんじゃねえよ」
俺は少し泣きそうになったがすぐに我慢する。
今は泣くときじゃない。泣くのは平和な世界が作れてからだ。
「それではわしの名前を教えようか?」
精霊の爺さんは俺を試すような視線と共にそんな事を言ってきたが俺の答えは、
「いや。まだやめとくよ。今回はルドノフさんの協力が無かったら勝てなかったからな。俺は自分で剣聖と名乗れる時が来たらその時教えてくれ」
「いい答えじゃ。アラン」
この戦いは信念の強さによって結果が別れたのだった。
~レイロード視点~
この強さ在り得ないだろ。
俺はセルミ―のリミッター解除、それに雷纏い、それらを使っても邪神には勝てなかった。
「多少はやるようだが、所詮こんなものか」
邪神は呆れたように言った。
そして俺の上空に今小さいが人一人が簡単に殺せる程の隕石が落とされている。
これが火の神聖級魔法。まさか邪神が神聖級魔法を使えるとは思わなかった。
「ご主人様!今すぐここから逃げないと本気で死ぬニャ!」
「ちょっと早く起きなさいよ!本当にやばいわよ!」
タマとセルミーからそんな言葉が聞こえるが、俺は邪神の魔法でボロボロにされ今本気で体が動かない。
折角皆の勝利をタマから聞いたのにな。最後の最後で俺の負けかよ。
「ったく。ほんとに世話が焼けるな」
「.......師匠」
そこには俺の師匠のオリドさんがいた。
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