チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第七十二話 面会
俺は目が覚めると何処かの部屋にいた。
だがここは俺が泊まっていた部屋ではない。何処だ?
俺が体を起こすと、椅子にリリアとセシリアが座って話していた。だが俺が起きたことに気付いてこちらに来た。
「もう体は大丈夫?」
「ああ。大丈夫。少し無理しただけだから」
「ほんとのほんとに大丈夫なの?」
今回のリリアはどうしたのだろうか。
「大丈夫だって」
俺がそう答えると、リリアはそうと答え、手をぽきぽき鳴らす。
......何だろうか。俺は今すぐここを出て行った方がいい気がする。
「それであの獣人の美人の人とはどういう関係なのかしら?」
俺はそこで気付いてしまった。フードを被った人はリリア達だ。あの悪寒はマリー達じゃない。リリアとセシリアだったんだ。これはいけない。会場で叫んだのはリリアだろう。
多分俺が獣人と仲良くしすぎている所を見て、キレたのだろうか。
これでは俺は天龍じゃなくてリリアに殺されてしまう。俺はセシリアさんを見る。
「私はあの獣人に助けられたから、今回はチャラだ」
そう言って、セシリアさんは部屋を出た。まるで私は知らないとばかりに。
いや!助けてくださいよ!今のリリアは天龍より怖いですって!
俺は心の中で助けを呼ぶが通じるわけも無い。
目の前には鬼のリリアがいる。
「ミラさんとは付き合っている訳じゃないんだ」
俺は何とか言い訳を並べないとだめだと判断した。
「ミラさんとは?」
ここで俺はやらかしてしまった。今俺が他の人と付き合っていると言ったら逆効果だ。
「いや。何でもないです」
「よくもまあ私が闘技場で優勝した報告して先生に喜んで貰おうと思ってたのにね。まさか先生がいるだけじゃなくて、獣人の人とまあイチャイチャと」
そこで俺は何も言い返す事が出来ず額に冷や汗が出てきた。
「ぎゃああああああ!」
俺の悲鳴と共に今回はチャラになった。悲鳴と共にセシリアが帰ってきた。
「これはこっぴどくやられたな」
俺は頬が真っ赤になっているだろう。ものすごく痛い。
それから改めて俺は言った。
「リリア。セシリアおかえり」
「「ただいま」」
二人は笑顔でそう言うのだった。
それから三人で今までどうしていたのか聞いた。
まず、リリアとセシリアは修行の後、自分達の実力を試す為この闘技場に参加したらしい。フードは変身魔法を使える人がいなかったから、セシリアがエルフとばれない為に着けた。だがリリアはつける必要はなかったが、俺を見つけここで戦えると思い、本気で戦ってもらう為フードを被ったそうだ。
地龍達の勝負は想像を絶するものだった。リリアがお爺さんであるアスロさんの声を聴いて力を貰い死者を扱えるようになったのは血が繋がっているから分かるのは分かるが、それでも凄い。
もっと凄いのがセシリアだ。セシリアは精霊の加護を付けて勝利したと言っていた。
「その精霊は?」
「紹介してくれないか?」
そう言うと、精霊だろう小人が現れた。
「初めまして女たらしさん。私は風の精霊シルフよ」
何故か初めから嫌われているようだ。俺の方を軽蔑した目で見てくる。だが俺には何の言い訳も出来ないから困ったものだ。
「おい。その言い方はやめろと言っているだろう」
セシリアさんは注意するが、シルフはそっぽを向いた。
だが、すぐに俺の方を振り向いた。
「......あなた、いや何でもないわ」
「どうしたんだ?」
そんな感じで言われると、もの凄く気になるんだが。
「何でもないわ」
そう言って消えた。
「一体何だったんだ?」
俺は何があったのかさっぱり分からなかった。それは二人も同じようだ。
「そういえばタマは?」
この場にタマがいないことに今更気付いた。
「タマなら私の母と買い物に行ってるぞ」
.......今とんでもない事を言ったような。
「......今母と言いましたかセシリア?」
だがセシリアは俺の質問に答えないで顔を赤くしている。
「何で顔を赤くするんだ?」
「......いや。まさかセシリアと呼んでもらえるとは思っていなかったんでな」
そう言って、顔を逸らした。
そういえば呼んだな。俺はあの時セシリアが普通に接して欲しいと言われた日からずっとセシリアと心で呼ぶようにしようと決めていたのですっかり忘れていた。
これじゃらちがあかないので、リリアに聞いた。
「本当にセシリアのお母さんが来てるのか?」
「ええ。その人が私の師匠でもあるの!」
そう嬉しそうに言うが、これはとんでもない事になった。両親に挨拶をしないといけないのではないか?
セシリアの親に何て言うんだ?他にも女がいますが娘さんをくださいって言うのか?そんな事を俺が親なら絶対にぶん殴る気がする。
俺が何て言うか考えているとドアが開く音がした。
「帰ってきたみたいよ」
いや。早いから。何で俺が考えている時に来るんだよ。
タマが空を飛びながら来た。
「ご主人様。ようやく起きたニャ」
「ああ。もう元気だが、セシリアのお母さんはいるのか?」
「いるニャ。今から来ると思うニャ」
やっぱりいるんだよな。もう最後は土下座で許してもらうしかない。
俺は正座で待っているとセシリアさんのお母さんが来た。だがその姿には見覚えがあった。
......あれってもしかしてあの闘技場にいた?
「あの。もしかして闘技場にいたエルフですか?」
「そうだよ。セシリアの母のミレイヤだよ」
やっぱりそうなのか。そういえば誰かに似ているとは思ったが、よく見たらセシリアにそっくりだ。
「それであんたがセシリアの彼氏だね?」
「はい!」
これは絶対に反対されるパターンだ。
「あんた彼女は今全員で何人いるだ?」
......ん?俺にいる前提じゃないか。確かにいるんだけども。
「......全員で四人です」
すると何故かミレイヤさんは笑った。
リリアとセシリアは悲しい顔をした、そうだ。これが普通の反応だ。何で笑うんだ?
「ほれ。あんた達金を出しな」
「......え?」
するとリリアとセシリアはお金を出した。どういうことだ?俺がそう思っていると、リリアがその反応でわかったのか説明してくれた。
「先生が何人彼女が増えたか皆で賭けてたの。ちなみに私が三人でセシリアが0よ」
何気にセシリアが一番俺にとってきつい。そんなにも俺を信用してくれるなんて。
「えーと。それじゃあミレイアさんは俺が何人も彼女がいるけど反対しないんですか?」
「ああ。こいつに彼氏が出来るだけで奇跡のようだしな。幸せにしてくれるならそれでいいよ」
そんなかんじで親との面会はあっさりしたものだった。
それから俺達は天龍達がいるであろう場所に向かった。
これから鍛治職人がいる場所に向かうのだ。剣を作ってもらうとして、天龍の鱗を素材にしてもらおうと思った。
なのでそこにセシリアとリリアとタマで向かう。
ミレイヤさんは俺が勇者が生きている話をしたら、唖然として急いで勇者がいる場所に向かった。
なのでこのメンバーで向かったのだが、何やら天龍が死んで一応監獄に置いておくことになったらしいがそこが騒がしい。沢山の人でいっぱいだった。俺はそこにいる一人に聞いた。
「何があったんですか?」
「それが三大龍が何処かに消えちまったらしいんだ」
「え........」
俺はその言葉に唖然としてしまう。天龍はあの時死んだ筈だ。自力で逃げる筈がない。ということは、誰かが持ち去ったということだ。
俺はそこで冥王の言葉を思い出した。
『世界が滅ぶ』
その言葉の前触れとしか思えなかった。
だがここは俺が泊まっていた部屋ではない。何処だ?
俺が体を起こすと、椅子にリリアとセシリアが座って話していた。だが俺が起きたことに気付いてこちらに来た。
「もう体は大丈夫?」
「ああ。大丈夫。少し無理しただけだから」
「ほんとのほんとに大丈夫なの?」
今回のリリアはどうしたのだろうか。
「大丈夫だって」
俺がそう答えると、リリアはそうと答え、手をぽきぽき鳴らす。
......何だろうか。俺は今すぐここを出て行った方がいい気がする。
「それであの獣人の美人の人とはどういう関係なのかしら?」
俺はそこで気付いてしまった。フードを被った人はリリア達だ。あの悪寒はマリー達じゃない。リリアとセシリアだったんだ。これはいけない。会場で叫んだのはリリアだろう。
多分俺が獣人と仲良くしすぎている所を見て、キレたのだろうか。
これでは俺は天龍じゃなくてリリアに殺されてしまう。俺はセシリアさんを見る。
「私はあの獣人に助けられたから、今回はチャラだ」
そう言って、セシリアさんは部屋を出た。まるで私は知らないとばかりに。
いや!助けてくださいよ!今のリリアは天龍より怖いですって!
俺は心の中で助けを呼ぶが通じるわけも無い。
目の前には鬼のリリアがいる。
「ミラさんとは付き合っている訳じゃないんだ」
俺は何とか言い訳を並べないとだめだと判断した。
「ミラさんとは?」
ここで俺はやらかしてしまった。今俺が他の人と付き合っていると言ったら逆効果だ。
「いや。何でもないです」
「よくもまあ私が闘技場で優勝した報告して先生に喜んで貰おうと思ってたのにね。まさか先生がいるだけじゃなくて、獣人の人とまあイチャイチャと」
そこで俺は何も言い返す事が出来ず額に冷や汗が出てきた。
「ぎゃああああああ!」
俺の悲鳴と共に今回はチャラになった。悲鳴と共にセシリアが帰ってきた。
「これはこっぴどくやられたな」
俺は頬が真っ赤になっているだろう。ものすごく痛い。
それから改めて俺は言った。
「リリア。セシリアおかえり」
「「ただいま」」
二人は笑顔でそう言うのだった。
それから三人で今までどうしていたのか聞いた。
まず、リリアとセシリアは修行の後、自分達の実力を試す為この闘技場に参加したらしい。フードは変身魔法を使える人がいなかったから、セシリアがエルフとばれない為に着けた。だがリリアはつける必要はなかったが、俺を見つけここで戦えると思い、本気で戦ってもらう為フードを被ったそうだ。
地龍達の勝負は想像を絶するものだった。リリアがお爺さんであるアスロさんの声を聴いて力を貰い死者を扱えるようになったのは血が繋がっているから分かるのは分かるが、それでも凄い。
もっと凄いのがセシリアだ。セシリアは精霊の加護を付けて勝利したと言っていた。
「その精霊は?」
「紹介してくれないか?」
そう言うと、精霊だろう小人が現れた。
「初めまして女たらしさん。私は風の精霊シルフよ」
何故か初めから嫌われているようだ。俺の方を軽蔑した目で見てくる。だが俺には何の言い訳も出来ないから困ったものだ。
「おい。その言い方はやめろと言っているだろう」
セシリアさんは注意するが、シルフはそっぽを向いた。
だが、すぐに俺の方を振り向いた。
「......あなた、いや何でもないわ」
「どうしたんだ?」
そんな感じで言われると、もの凄く気になるんだが。
「何でもないわ」
そう言って消えた。
「一体何だったんだ?」
俺は何があったのかさっぱり分からなかった。それは二人も同じようだ。
「そういえばタマは?」
この場にタマがいないことに今更気付いた。
「タマなら私の母と買い物に行ってるぞ」
.......今とんでもない事を言ったような。
「......今母と言いましたかセシリア?」
だがセシリアは俺の質問に答えないで顔を赤くしている。
「何で顔を赤くするんだ?」
「......いや。まさかセシリアと呼んでもらえるとは思っていなかったんでな」
そう言って、顔を逸らした。
そういえば呼んだな。俺はあの時セシリアが普通に接して欲しいと言われた日からずっとセシリアと心で呼ぶようにしようと決めていたのですっかり忘れていた。
これじゃらちがあかないので、リリアに聞いた。
「本当にセシリアのお母さんが来てるのか?」
「ええ。その人が私の師匠でもあるの!」
そう嬉しそうに言うが、これはとんでもない事になった。両親に挨拶をしないといけないのではないか?
セシリアの親に何て言うんだ?他にも女がいますが娘さんをくださいって言うのか?そんな事を俺が親なら絶対にぶん殴る気がする。
俺が何て言うか考えているとドアが開く音がした。
「帰ってきたみたいよ」
いや。早いから。何で俺が考えている時に来るんだよ。
タマが空を飛びながら来た。
「ご主人様。ようやく起きたニャ」
「ああ。もう元気だが、セシリアのお母さんはいるのか?」
「いるニャ。今から来ると思うニャ」
やっぱりいるんだよな。もう最後は土下座で許してもらうしかない。
俺は正座で待っているとセシリアさんのお母さんが来た。だがその姿には見覚えがあった。
......あれってもしかしてあの闘技場にいた?
「あの。もしかして闘技場にいたエルフですか?」
「そうだよ。セシリアの母のミレイヤだよ」
やっぱりそうなのか。そういえば誰かに似ているとは思ったが、よく見たらセシリアにそっくりだ。
「それであんたがセシリアの彼氏だね?」
「はい!」
これは絶対に反対されるパターンだ。
「あんた彼女は今全員で何人いるだ?」
......ん?俺にいる前提じゃないか。確かにいるんだけども。
「......全員で四人です」
すると何故かミレイヤさんは笑った。
リリアとセシリアは悲しい顔をした、そうだ。これが普通の反応だ。何で笑うんだ?
「ほれ。あんた達金を出しな」
「......え?」
するとリリアとセシリアはお金を出した。どういうことだ?俺がそう思っていると、リリアがその反応でわかったのか説明してくれた。
「先生が何人彼女が増えたか皆で賭けてたの。ちなみに私が三人でセシリアが0よ」
何気にセシリアが一番俺にとってきつい。そんなにも俺を信用してくれるなんて。
「えーと。それじゃあミレイアさんは俺が何人も彼女がいるけど反対しないんですか?」
「ああ。こいつに彼氏が出来るだけで奇跡のようだしな。幸せにしてくれるならそれでいいよ」
そんなかんじで親との面会はあっさりしたものだった。
それから俺達は天龍達がいるであろう場所に向かった。
これから鍛治職人がいる場所に向かうのだ。剣を作ってもらうとして、天龍の鱗を素材にしてもらおうと思った。
なのでそこにセシリアとリリアとタマで向かう。
ミレイヤさんは俺が勇者が生きている話をしたら、唖然として急いで勇者がいる場所に向かった。
なのでこのメンバーで向かったのだが、何やら天龍が死んで一応監獄に置いておくことになったらしいがそこが騒がしい。沢山の人でいっぱいだった。俺はそこにいる一人に聞いた。
「何があったんですか?」
「それが三大龍が何処かに消えちまったらしいんだ」
「え........」
俺はその言葉に唖然としてしまう。天龍はあの時死んだ筈だ。自力で逃げる筈がない。ということは、誰かが持ち去ったということだ。
俺はそこで冥王の言葉を思い出した。
『世界が滅ぶ』
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