チート・ご都合主義いらないけどハーレムいります
第五十話 魔王VS家族
俺は、目の前にいる魔王を足止めするつもりだった。
だけど、ライドさんを、あんなにも追い詰めたのは、こいつが原因だろう。
もしかしたら、ライドさんは、俺が冒険者をやめる時、話があるって言っていた。
それは、俺に相談したかったのかもしれない。
俺は、こいつにも腹が立つが、全然気付いてやれなかった自分が情けなくてしょうがない。
「レイ、行くぞ」
俺は、親父の声に頷き、魔王に向かった。
母さんには、魔法の詠唱をしてもらい、俺が左、親父が右から同時に剣を振る。
相手は、大剣が一つだけだ。
二人同時の攻撃が、跳ね返せる訳がない。
「嘘だろ!?」
俺は、そんな声をあげてしまう。
魔王は、俺の攻撃を大剣で受け止め、親父の攻撃を指で刃を挟み、母さんの攻撃は受けたが、すぐに再生している。
俺は、校長に聞いた魔王の特徴を思い出した。
魔王が、三大最強に選ばれている理由。
それは、超速回復をもつ、ほぼ無敵の体だ。
そして、何年生きられているかは、魔王本人すら分からない。
倒す方法は、超速回復をさせない程の攻撃を与えないといけない。
よってほぼ不死身の存在。
俺は、それを思い出し、ゾッとしてしまった。
こいつは、不死身なだけじゃない。
長年戦って来た為、戦闘も超人の域だ。
俺と親父は、一度退いた。
「どうするお父さん?」
「正直に言って、俺の技が通用する相手じゃないしな」
「なら、俺が一人で攻めるから、ここぞって時に援護してもらっていい?」
「わかった」
俺は、火魔法を纏い、魔王に突撃した。
「やはり、お前はその歳で中々強いぞ!もっと楽しませてくれ!」
戦闘狂のおバカさんが、何かを言っているが無視だ。
俺は、お決まりのコンビネーションで、足に風魔法を放ち、魔王の背後に回り込む。
だが、魔王はすぐに体を反転させ、剣で受け止める。
「なんだ。その技は面白いな!もっと見せろ!」
魔王は余裕の表情でそう言う。
これでも駄目か。
どうするか。
俺は一度退き、魔王に水魔法の上級を放ち、魔王の周りを囲む。
だが、魔王はいとも簡単に大剣で、水魔法を吹き飛ばす。
けどこれは、分かっていた。
だからこそ、俺はオリジナル魔法、雷魔法を使う。
水は、電気を通す。
今の魔王の近くは水浸しだ。
これなら、避けれないはずだ。
俺は魔王の上からライトニングを落とした。
魔王は、避けずそのままライトニングを受けた。
魔王の身体は真っ黒だった。
やったか、そう思ったが、
「今の攻撃はちょっとヒヤとしたぞ」
俺の攻撃は、魔王を殺すまではいかなかったらしい。
「俺も少し本気で行くぞ」
そこで、魔王の雰囲気が変わった。
魔王は、今までこちらに攻めてこなかったのだが、猛スピードでこちらに来た。
親父と母さんがこちらに駆け付けようとしている。
だが、これでは間に合わない。
俺は、一瞬で火魔法を纏い、剣で受け止める。
危なかった。
少しでも纏うのが遅かったらやられていた所だ。
まだ、魔王の攻撃は終わらなかった。
俺と剣が衝突している剣を少しずらし、俺の剣を破壊した。
俺の剣が等々寿命だったらしい。
魔王はそのまま、俺に大剣を突き刺そうとした。
俺は、退こうとしたが突然の事で、避けきれない。
やられる。
そう思った時、俺は身体を後ろに引っ張られ、前に親父と母さんが盾になった。
その出来事は一瞬だった。
親父と母さんの腹を貫通する大剣がある。
魔王は、それを気にせず、大剣を引き抜いた。
「母さん!お父さん!」
俺は、母さんと親父を見る。
母さん達は、倒れて腹から大量の血が出ている。
やばい。今すぐ治療しないと。
俺はそう思い、治癒魔法をかけようと思ったが、
「所詮この程度か」
俺が治癒魔法をかけるのを見届ける魔王ではない。
魔王は、俺に剣を突き刺そうとした。
母さん達に、夢中で回避出来ない。
俺は、目をつぶって覚悟を決めた。
だが、いつまでたっても剣は届かない。
俺が、目を開けると、
「......オリドさん?」
そこには、魔王の剣を受け止めるオリドさんの姿が見えた。
「間に合わなかったか」
オリドさんは親父達を見て、悔しそうに言った。
そして、魔王の方を振り返り、
「この人達は、村を色々助けてくれた恩人なのによくもやってくれたな」
怒った表情で言う、オリドさんに魔王は怪しめな目で見た。
「お前何者だ?何か懐かしい感じがするが」
「ひどいな。あんだけ戦ったのに忘れてしまったのかよ」
オリドさんは、おちゃらけて言う。
「まあ。戦ったら思い出すだろう」
そこでオリドさんの雰囲気が変わった。
「レイロード。早くお父さん達を見てやれ」
オリドさんがそう言ってくれたおかげで、俺は慌ててお母さん達を見た。
「大丈夫!?」
俺は母さん達に声をかけるが返事がない。
俺は、治癒魔法は上級までしか扱えない。
上級で、この傷が治るのかは、分からないけど、やるしかない。
俺は全力で治癒魔法を二人にかける。
「レ......イ.....」
そんな言葉が聞こえた。
「母さん!?」
母さんのかすかな声が聞こえた。
「今治癒魔法かけてるから待ってて!」
俺は、改めて全力で二人にかける。
「.....む...だだ」
親父からも声が聞こえた。
「無駄じゃない!もっと全力でかけるから待って!」
俺は、ありったけの魔力をつぎ込む。
だが、その手を二人とも手を震わせながら、掴んだ。
「....レイ。.....よくきい.....てね」
「何言ってんだよ!今は喋るな!終わったら何でも聞くから!」
「この.....きずは.....ふかすぎる」
親父が、そんな事を言う。
俺は、涙が出てくる。
何でだ。まだ分からないじゃないか。
なのに何で俺は泣いているんだ。
駄目だ。集中しろ。
母さんと親父は俺の腕を掴んだまま、笑顔で言った。
「「幸せに生きてね。生きろよ」」
すると、かすかに開いていた目が閉じた。
「おい!何言ってんだよ!これで終わりみたいに言ってんじゃねえよ!目を覚ませ!」
俺は、二人を揺さぶるが、何の返事もない。
二人の心臓の音は止まっていた。
俺は、急いで雷魔法を弱めにし、電気を二人に流して復活出来るようにしようとするが、何の変化も起きなかった。
この世界には都合のいいように蘇生魔法なんてものはない。
俺は、自分の不甲斐なさを呪った。
もしも俺が、もっと強ければ、親父達は死なずに済んだはずなのに。
そう思わずにはいられない。
そして、親父達を殺した張本人である、魔王を睨んだ。
だが、その魔王は、オリドさんに苦戦していた。
「お前は.....」
魔王が驚いて呟く。
「やっとわかったか」
オリドさんは、笑いながらも動きは鮮やかだった。
オリドさんが、魔王を圧倒しているその姿は村長とは思えなかった。
「何でお前が生きてるんだ!オーウェルーーー!」
魔王は、そう叫ぶ。
今のは、俺の聞き間違いじゃなさそうだ。
あの村長は、勇者オーウェルだと.....。
けど、年齢が合わない。
勇者はとっくに死んでいるはずだ。
だが、あのオリドさんの戦う姿を見たら、信じられる気もする。
「まあ、もう精霊の力も相当ないから、全盛期より弱いんだがな」
この人達が何か言っているが、俺にはそれを理解する程の頭は残されていなかった。
「ここで本気を出してお前と戦うつもりはない」
魔王は、そう言って退こうとする。
「逃がすわけないだろ」
オーウェルのオリドさんはそう言って、追いかけようとするが、俺が、止めた。
「あいつは、俺が殺す」
何故か俺の口からそんな言葉が出た。
ここで、魔王をこの人に殺してもらうのが一番の筈なのに。
だけど、あいつだけは俺が殺さないと気が済まない。
「分かった」
オーウェルと言われたオリドさんはそこで動きを止めてくれた。
俺は、そこで魔法を使いすぎたせいで気絶してしまう中、魔王に復讐する事を決めた。
だけど、ライドさんを、あんなにも追い詰めたのは、こいつが原因だろう。
もしかしたら、ライドさんは、俺が冒険者をやめる時、話があるって言っていた。
それは、俺に相談したかったのかもしれない。
俺は、こいつにも腹が立つが、全然気付いてやれなかった自分が情けなくてしょうがない。
「レイ、行くぞ」
俺は、親父の声に頷き、魔王に向かった。
母さんには、魔法の詠唱をしてもらい、俺が左、親父が右から同時に剣を振る。
相手は、大剣が一つだけだ。
二人同時の攻撃が、跳ね返せる訳がない。
「嘘だろ!?」
俺は、そんな声をあげてしまう。
魔王は、俺の攻撃を大剣で受け止め、親父の攻撃を指で刃を挟み、母さんの攻撃は受けたが、すぐに再生している。
俺は、校長に聞いた魔王の特徴を思い出した。
魔王が、三大最強に選ばれている理由。
それは、超速回復をもつ、ほぼ無敵の体だ。
そして、何年生きられているかは、魔王本人すら分からない。
倒す方法は、超速回復をさせない程の攻撃を与えないといけない。
よってほぼ不死身の存在。
俺は、それを思い出し、ゾッとしてしまった。
こいつは、不死身なだけじゃない。
長年戦って来た為、戦闘も超人の域だ。
俺と親父は、一度退いた。
「どうするお父さん?」
「正直に言って、俺の技が通用する相手じゃないしな」
「なら、俺が一人で攻めるから、ここぞって時に援護してもらっていい?」
「わかった」
俺は、火魔法を纏い、魔王に突撃した。
「やはり、お前はその歳で中々強いぞ!もっと楽しませてくれ!」
戦闘狂のおバカさんが、何かを言っているが無視だ。
俺は、お決まりのコンビネーションで、足に風魔法を放ち、魔王の背後に回り込む。
だが、魔王はすぐに体を反転させ、剣で受け止める。
「なんだ。その技は面白いな!もっと見せろ!」
魔王は余裕の表情でそう言う。
これでも駄目か。
どうするか。
俺は一度退き、魔王に水魔法の上級を放ち、魔王の周りを囲む。
だが、魔王はいとも簡単に大剣で、水魔法を吹き飛ばす。
けどこれは、分かっていた。
だからこそ、俺はオリジナル魔法、雷魔法を使う。
水は、電気を通す。
今の魔王の近くは水浸しだ。
これなら、避けれないはずだ。
俺は魔王の上からライトニングを落とした。
魔王は、避けずそのままライトニングを受けた。
魔王の身体は真っ黒だった。
やったか、そう思ったが、
「今の攻撃はちょっとヒヤとしたぞ」
俺の攻撃は、魔王を殺すまではいかなかったらしい。
「俺も少し本気で行くぞ」
そこで、魔王の雰囲気が変わった。
魔王は、今までこちらに攻めてこなかったのだが、猛スピードでこちらに来た。
親父と母さんがこちらに駆け付けようとしている。
だが、これでは間に合わない。
俺は、一瞬で火魔法を纏い、剣で受け止める。
危なかった。
少しでも纏うのが遅かったらやられていた所だ。
まだ、魔王の攻撃は終わらなかった。
俺と剣が衝突している剣を少しずらし、俺の剣を破壊した。
俺の剣が等々寿命だったらしい。
魔王はそのまま、俺に大剣を突き刺そうとした。
俺は、退こうとしたが突然の事で、避けきれない。
やられる。
そう思った時、俺は身体を後ろに引っ張られ、前に親父と母さんが盾になった。
その出来事は一瞬だった。
親父と母さんの腹を貫通する大剣がある。
魔王は、それを気にせず、大剣を引き抜いた。
「母さん!お父さん!」
俺は、母さんと親父を見る。
母さん達は、倒れて腹から大量の血が出ている。
やばい。今すぐ治療しないと。
俺はそう思い、治癒魔法をかけようと思ったが、
「所詮この程度か」
俺が治癒魔法をかけるのを見届ける魔王ではない。
魔王は、俺に剣を突き刺そうとした。
母さん達に、夢中で回避出来ない。
俺は、目をつぶって覚悟を決めた。
だが、いつまでたっても剣は届かない。
俺が、目を開けると、
「......オリドさん?」
そこには、魔王の剣を受け止めるオリドさんの姿が見えた。
「間に合わなかったか」
オリドさんは親父達を見て、悔しそうに言った。
そして、魔王の方を振り返り、
「この人達は、村を色々助けてくれた恩人なのによくもやってくれたな」
怒った表情で言う、オリドさんに魔王は怪しめな目で見た。
「お前何者だ?何か懐かしい感じがするが」
「ひどいな。あんだけ戦ったのに忘れてしまったのかよ」
オリドさんは、おちゃらけて言う。
「まあ。戦ったら思い出すだろう」
そこでオリドさんの雰囲気が変わった。
「レイロード。早くお父さん達を見てやれ」
オリドさんがそう言ってくれたおかげで、俺は慌ててお母さん達を見た。
「大丈夫!?」
俺は母さん達に声をかけるが返事がない。
俺は、治癒魔法は上級までしか扱えない。
上級で、この傷が治るのかは、分からないけど、やるしかない。
俺は全力で治癒魔法を二人にかける。
「レ......イ.....」
そんな言葉が聞こえた。
「母さん!?」
母さんのかすかな声が聞こえた。
「今治癒魔法かけてるから待ってて!」
俺は、改めて全力で二人にかける。
「.....む...だだ」
親父からも声が聞こえた。
「無駄じゃない!もっと全力でかけるから待って!」
俺は、ありったけの魔力をつぎ込む。
だが、その手を二人とも手を震わせながら、掴んだ。
「....レイ。.....よくきい.....てね」
「何言ってんだよ!今は喋るな!終わったら何でも聞くから!」
「この.....きずは.....ふかすぎる」
親父が、そんな事を言う。
俺は、涙が出てくる。
何でだ。まだ分からないじゃないか。
なのに何で俺は泣いているんだ。
駄目だ。集中しろ。
母さんと親父は俺の腕を掴んだまま、笑顔で言った。
「「幸せに生きてね。生きろよ」」
すると、かすかに開いていた目が閉じた。
「おい!何言ってんだよ!これで終わりみたいに言ってんじゃねえよ!目を覚ませ!」
俺は、二人を揺さぶるが、何の返事もない。
二人の心臓の音は止まっていた。
俺は、急いで雷魔法を弱めにし、電気を二人に流して復活出来るようにしようとするが、何の変化も起きなかった。
この世界には都合のいいように蘇生魔法なんてものはない。
俺は、自分の不甲斐なさを呪った。
もしも俺が、もっと強ければ、親父達は死なずに済んだはずなのに。
そう思わずにはいられない。
そして、親父達を殺した張本人である、魔王を睨んだ。
だが、その魔王は、オリドさんに苦戦していた。
「お前は.....」
魔王が驚いて呟く。
「やっとわかったか」
オリドさんは、笑いながらも動きは鮮やかだった。
オリドさんが、魔王を圧倒しているその姿は村長とは思えなかった。
「何でお前が生きてるんだ!オーウェルーーー!」
魔王は、そう叫ぶ。
今のは、俺の聞き間違いじゃなさそうだ。
あの村長は、勇者オーウェルだと.....。
けど、年齢が合わない。
勇者はとっくに死んでいるはずだ。
だが、あのオリドさんの戦う姿を見たら、信じられる気もする。
「まあ、もう精霊の力も相当ないから、全盛期より弱いんだがな」
この人達が何か言っているが、俺にはそれを理解する程の頭は残されていなかった。
「ここで本気を出してお前と戦うつもりはない」
魔王は、そう言って退こうとする。
「逃がすわけないだろ」
オーウェルのオリドさんはそう言って、追いかけようとするが、俺が、止めた。
「あいつは、俺が殺す」
何故か俺の口からそんな言葉が出た。
ここで、魔王をこの人に殺してもらうのが一番の筈なのに。
だけど、あいつだけは俺が殺さないと気が済まない。
「分かった」
オーウェルと言われたオリドさんはそこで動きを止めてくれた。
俺は、そこで魔法を使いすぎたせいで気絶してしまう中、魔王に復讐する事を決めた。
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