お嬢様vsヤンキー娘

♥ANZU♥

西条レナ編


「レナお嬢様。お時間です。起きてください!」
「ん〜!あとちょっとぉ」
「はぁ…  。 仕方ないですね…」
パチンっ!  レナの執事、坂本が指を鳴らす。
ゾロゾロと部屋にメイドが入り、レナの布団を捲り、シーツを無理やり取り上げる。
「ん〜!! なにすんのぉー!!」
「今日はレナお嬢様の婚約者となる芹澤 光様の通う学校、青島高校に転校する大事な日でございます。」
「その通りでございますお嬢様。」
メイドが坂本に続けて言う。
「芹澤 光って、だ〜  れ〜??」
寝ぼけた声でレナが言う。
「れ、レナ様!! 自分の婚約者の名前をもうお忘れに!?」
「知らない! レナ、まだ寝るから!」
そう言ってまた眠りにつこうとする。
「レナお嬢様…。  はぁ…  これだからレナお嬢様は…。
まるで3歩 歩いたら忘れてしまう鶏のようだ…」
ぼそっと呟く坂本の声に…
「レナの悪口言うなら、坂本なんてパパに言って首にしちゃうからね」
レナの低い声に、坂本が怯える。
「そ、それは困ります。 以後、そのようなことをおっしゃらないように致します。  」
「ふんっ」
「レナお嬢様…  そろそろ起きてください。」
「やだ」
「はぁ…」
再び坂本が指を鳴らす。
メイドたちはレナを無理やり起こし、新しい高校の制服を着せ、嫌がるレナをよそに、ヘアメイクをし、一階の部屋に連れていく。
「レナ〜♪  グッドモーニング♪」
リビングでレナを待っていたのはレナの両親。
「ママ〜!パパ〜!」
すっかり目の覚めたレナ。
「今日はレナの婚約者の芹澤光君と同じ学校に行くのよ〜!!!」
「わーーい!レナ楽しみー!」
そう言って、レナは光の写真を見て部屋中を駆け回った。
(早く会いたいな〜!! 会うのは二回目だぁ♡前よりカッコよくなってるかなぁ〜ん♡)

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