余命10秒の俺に、何か質問。ありますか?
余命10秒の俺に、何か質問。ありますか?
誰かが言った、「世界は残酷で、理不尽な事ばかりだ」と。
......当たり前だ。そんな事は誰でも知ってる常識で、誰もが体験している日常だ。
そして、誰かが逝った。
この世界では、3秒に一人の人間が死んでいると言われる程、人間が死んでいる。もちろんそれは、正確な数字では無いし、ただのコンピューターから出された計算の結果に過ぎない。
だが、確実に人は死を迎える。その例外はなく、十代で、コロッと死ぬ事もあるかもしれない。
今、この時も死ぬ可能性は十分にあるのだ。
例えば、タンスの角に小指をぶつけたとしよう。ぶつけた俺は「はぅぁ~」とか言った奇声を上げて、小指を大事そうに抱えながら地面を転げ回るだろう。そして、転がった先にGさんが待ち構えていて、俺の顔面めがけて飛んでくる。俺、ショック死する。
......ほら、日常のどこにも死の危険があるじゃないか。
でももし、世界が平和で全ての生物の願いが叶う。そんな夢みたいな世界があったとしたら、あなたは行ってみたいと思うだろうか?
俺の答えは、「叶えたい願いはある。だけど絶対に行かない」だ。
全ての生物の願いが叶うなら、殺人鬼の「全人類をこの手で殺したいです~」とかいうサイコパスな願いも叶ってしまうし、警察官の「悪人を全てこの世から消してくれ」という願いも叶う事になる。
もうこの時点で色々と矛盾している。
全ての生物が自分の為だけに願えば、その結果、全ての生物が居なくなるのでは無いだろうか。だが、必ずそうなるとも限らない。誰かが「全人類が幸せになりますように」と願っていれば簡単に結果は変わる。
まぁ、実際にやってみないと、分からないと言うことが分かった。
つまり、俺が言いたいことはただ一つ。
「俺の余命、あと10秒です」
カチッ。と時計の秒針が進む音がやけに大きく鳴り響く。
......え? さっきの話しと全く関係ないじゃないか、だって? そう、そんなに関係してない。
カチッ。活動できるタイムリミットが迫る。だけど俺に恐怖心や、孤独感などは無い。ただその時を待つだけ......
カチッ。また、俺の目の前で誰かが逝った。名前も、性格も知らない誰かがこの世から去った。
カチッ。えー。突然ですが、質問です。「俺に何か質問。ありますか?」
カチッ。余命10秒しかないやつなんて、他に居ない。ほら、最後のチャンスだ。
カチッ。何かあるだろ? 「ねぇねぇ今どんな気持ち?」とか、カチッ。「なんで余命10秒だって分かるんだよ」とか、カチッ。「お前は誰だ!!」とか......
カチッ。あっ、あと1秒しか無い。ヤバイ、早く最後の決め台詞を言わなければ。
「我が人生に、いっカチッ.........
あっ、どうも。俺です。
死んでないのかよ!! と思った人。いつから俺を人間だと思っていたんですか?
先程の質問を考えてくれたお礼に俺から質問。
「どこにでもある。そして、誰でも平等に持っている。だけど、誰も絶対に逆らえないものってなんだと思いますか?」
俺は、いつもあなたの隣に居て、いつもあなたを見ている。
でも、あなたもよく俺を見るじゃないか。よく目が合うじゃないか。
ほら、周りを見てよ。よく見てよ。俺居るだろ? 目の前に......
もし、願いが叶うとしたら......「3秒後にあなたが生きてることを願おう。あなたが見つめてる。この画面の中のどこかから........」
......当たり前だ。そんな事は誰でも知ってる常識で、誰もが体験している日常だ。
そして、誰かが逝った。
この世界では、3秒に一人の人間が死んでいると言われる程、人間が死んでいる。もちろんそれは、正確な数字では無いし、ただのコンピューターから出された計算の結果に過ぎない。
だが、確実に人は死を迎える。その例外はなく、十代で、コロッと死ぬ事もあるかもしれない。
今、この時も死ぬ可能性は十分にあるのだ。
例えば、タンスの角に小指をぶつけたとしよう。ぶつけた俺は「はぅぁ~」とか言った奇声を上げて、小指を大事そうに抱えながら地面を転げ回るだろう。そして、転がった先にGさんが待ち構えていて、俺の顔面めがけて飛んでくる。俺、ショック死する。
......ほら、日常のどこにも死の危険があるじゃないか。
でももし、世界が平和で全ての生物の願いが叶う。そんな夢みたいな世界があったとしたら、あなたは行ってみたいと思うだろうか?
俺の答えは、「叶えたい願いはある。だけど絶対に行かない」だ。
全ての生物の願いが叶うなら、殺人鬼の「全人類をこの手で殺したいです~」とかいうサイコパスな願いも叶ってしまうし、警察官の「悪人を全てこの世から消してくれ」という願いも叶う事になる。
もうこの時点で色々と矛盾している。
全ての生物が自分の為だけに願えば、その結果、全ての生物が居なくなるのでは無いだろうか。だが、必ずそうなるとも限らない。誰かが「全人類が幸せになりますように」と願っていれば簡単に結果は変わる。
まぁ、実際にやってみないと、分からないと言うことが分かった。
つまり、俺が言いたいことはただ一つ。
「俺の余命、あと10秒です」
カチッ。と時計の秒針が進む音がやけに大きく鳴り響く。
......え? さっきの話しと全く関係ないじゃないか、だって? そう、そんなに関係してない。
カチッ。活動できるタイムリミットが迫る。だけど俺に恐怖心や、孤独感などは無い。ただその時を待つだけ......
カチッ。また、俺の目の前で誰かが逝った。名前も、性格も知らない誰かがこの世から去った。
カチッ。えー。突然ですが、質問です。「俺に何か質問。ありますか?」
カチッ。余命10秒しかないやつなんて、他に居ない。ほら、最後のチャンスだ。
カチッ。何かあるだろ? 「ねぇねぇ今どんな気持ち?」とか、カチッ。「なんで余命10秒だって分かるんだよ」とか、カチッ。「お前は誰だ!!」とか......
カチッ。あっ、あと1秒しか無い。ヤバイ、早く最後の決め台詞を言わなければ。
「我が人生に、いっカチッ.........
あっ、どうも。俺です。
死んでないのかよ!! と思った人。いつから俺を人間だと思っていたんですか?
先程の質問を考えてくれたお礼に俺から質問。
「どこにでもある。そして、誰でも平等に持っている。だけど、誰も絶対に逆らえないものってなんだと思いますか?」
俺は、いつもあなたの隣に居て、いつもあなたを見ている。
でも、あなたもよく俺を見るじゃないか。よく目が合うじゃないか。
ほら、周りを見てよ。よく見てよ。俺居るだろ? 目の前に......
もし、願いが叶うとしたら......「3秒後にあなたが生きてることを願おう。あなたが見つめてる。この画面の中のどこかから........」
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