迷宮探偵ミノタウロス

ビッグバン

迷宮入りの事件 被害者の涙

世の中には人間には絶対に解けない謎がある。それを人は迷宮と呼ぶ。人間では絶対に解けない事件があった時、警察はそれを迷宮入りと呼び諦めてしまうようになった。そんな中迷宮入り事件を解決する探偵がいた。
人々は救いを求め、今日も探偵事務所のドアを叩くのだった。 

「すいません。」
 
その事件は突然やってきた。彼女はノックもせず入ってきたものだから私とっさに顔を隠し、応対した。

「どうぞ、お入り下さい。そちらの椅子に腰掛けてお待ちください。」

私はそう言うと、牛の仮面を被り依頼主が待つ部屋に向かった。訳あって私は顔を見られるわけにはいかないのだ。
私が依頼主と向かいあった席に座ると依頼主が苦情を言ってきた。

「何ですか。それはふざけているのですか。私は主人を失い悲しみに暮れているのですよ。それなのにふざけるだなんて。」

私は冷静に応対した。

「ご主人を亡くした悲しみ心中お察しします。ですが、私もわけあってこの姿をしているのです。嫌ならお引き取りください。」

彼女はすぐに謝罪し、事件の内容とその事件の時のドライブレコーダーの映像を見せてきた。

事件の内容は主人と夜中にドライブ中トンネルを抜けたら、主人の上半身がなくなっていたというものだった。

そして、彼女はその時の犯人が写っていると思われるドライレコーダーを見せてきた。
そこには楽しそうにドライブしている男と彼女がうっている。しかし、次の瞬間男の上半身は消えていた。スローで再生するとそこには怪物らしき者が男のあたまを持っている映像が映し出されている。

私は確信した。これは人ならざるものが絡んでいる私の出番だと。私は彼女にこう言った。

「必ずご主人の無念晴らします」

そう言うと私は推理を開始した。

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