ラノベ独学の最強スキル3つを選んでみた。~チートって一体~

Kartian

雪の国スノウ

 3日後、やっと見えてきた。
 雪の国『スノウ』は温度の年較差はほぼ一定だが、気温は年中冬だ。
 その寒さはどこから来ているかは分かっていないが、とりあえず寒いらしい。
 俺は極級火属性魔法の体温上昇ボディヒートという魔法を使って常時体を暖かくしている。
 エシアとアーサーは防寒具を付けているが、すごい寒そうな顔をしている。
 そんな寒いのか。
 俺の体は今全然寒くないがな。

「おい、大輔。お前寒くないのか?」

「いや、寒いよー」

 魔法をかけるのがだるいから適当に返したら……

「大輔ぇ。魔法をかけろ」

 エシアがゾンビのようにたかってきた。
 めんどくさかったのでかけてあげた。

「こんな魔法を持っていたなんて……ありがとう!」

 ……こういう時のエシアの笑顔がすごい可愛くてやばい。
 さて、アーサーにもかけてあげるか……あ、凍ってる。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

 やっと着いた。
 あれ? 門番がいない。
 どうしたんだろう。

「ねぇ大輔」

「ん? どうした?」

「ここの街人がいない」

 そう言われてみればそうだった。
 全然人気はないし、全ての家のドア閉まっていた。

「とりあえず泊まれそうな場所を探そう」

 と言った瞬間に見つけた。
 国の大通りの脇にポツンと看板が立っていた。

「入って……みるか」

 アーサーとエシアは息を飲んだ。
 ドアを開けると衝撃のことが発覚した。

 すごい暖かかった。

 それはそのままの意味で、外とは大違いの暗い環境じゃなく、暖かく電気が灯っていた。
 というかそれ以上に怖かった事があったのだ。

「アーサーお前どうやって氷から出た?」

「気合い」

 はぁ。つくづく意味がわからないやつだ。
 この事は置いといて、とりあえずここの人に事情を聞こう。
 そのついでに宿をとるとしようか。

「すみません。ここはホテルで合ってますか?」

「はい。そうですが、旅のお方ですか?」

「そうなんですけど、どうしたんですか?ここの街の外は何だか寂しい」

「はい。寒いし寂しいでしょ。実はこの街に旅のお方が来るのも久しぶりなんです」

「そうなんですか」

「はい。ここで立ち話もなんですから歩きながら、話しましょう」

「どこか行くんですか?」

「はい。この国が寒くなったのはここ数十年の話です。この寒さなもんですから、身も心も冷えました。今の状況はまずいと考え、私達は作ったのです」

 階段を降りながら話してだが、遂にそいつが顔を表した。

「ようこそ。スノウ国第二の都市『地下帝国アンダーランド』へ」

「ラノベ独学の最強スキル3つを選んでみた。~チートって一体~」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「ファンタジー」の人気作品

コメント

コメントを書く