美しいだけじゃ、ダメなんです。
【第2話】日常
「ちょっと!!それ私のスボンじゃない!!返してよ!!」
「あんたの足の丈にあってないからもらってあげたんじゃない、もうちょっと背が伸びたら良かったわね」
「かなにはちょっと細すぎるんじゃない〜?パンパンよ?もうちょっと痩せたら?」
「そもそも大学に行くくらいでスボンズボン言ってんじゃないわよ!!」
「ひとつひとつ毎日考えてるの!!かなとは違うのよ!!」
「私がズボラとでも言いたいの?!」
「事実じゃない!!!」
何年たってもこの大きな家では2人の喧嘩の声が響き渡る。仕事を引退し家にいる母がそれを見て仲良しだと微笑むけれど、おそらくお手伝いさんなどは絶対に違うと思っているだろう。
「奥様…よろしいんですか?」
「いいんじゃない?喧嘩しなきゃ花苗と千夏じゃないわ、ふふ」
と、呑気なことを言いながら朝ごはんを食べる母親とその横で静かに本を読みながらコーヒーを飲む末っ子の結。
「なぐ?朝ごはんの時はちゃんと食べなきゃ」
「うん」
「まったく、パンだけでも食べなさい?」
「うん」
言われた通りに、差し出されたパンをスローペースで食べ進める末っ子。
「だいたい、いつもかなは人の服取りすぎなのよ!!自分で買ったらいいじゃない!!」
「あんただって私の靴ばっか履くじゃない!!おかいこよ!!」
「服と靴は別だわ!!」
「同じよ!!!」
「じゃあ、行ってきます」
「「……。」」
喧嘩をよそに朝食を済ませた結は何も気にせず学校に行く。その様子に喧嘩をする気が失せたのか花苗と千夏は静かに席に座り朝ごはん食べ始める。
「そういえば、なつ」
「なに?」
「今日何限から?」
「んー、別に行かなくてもいいけど3限から出ようと思ってる」
「そ、じゃあ私も3限から行こうかしら…はぁ、嫌なのよね勉強」
「別の事してたらいいのよ」
「それもそうね」
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