王女は自由の象徴なり
03.ギルド来訪
 服も調った所でサリアと二人で冒険者登録をしに冒険者ギルドに行くことにした。この街の冒険者ギルドは規模が大きくこの街の地下が丸ごとギルドとなっている。相当な大きさだ。
 「ここラーグレスは魔工業が発達しているのは先程申し上げた通りですがこの辺りは何と言っても《迷宮》が多いことが特徴ですね。」
 《迷宮》────。
 この世界の誰もが知っている未開の迷宮。迷宮の中にいる魔獣を倒すと魔法石という鉱物を得ることが出来る。その魔法石は魔力を込めればある程度自由に使えられるようになるため日常生活でこの世界の住人は重宝している。
 さらに《迷宮》はいつの間にか出来上がっている場合が多く、未確認の《迷宮》もある言われている。
 加えて《迷宮》の中は《迷宮》毎に性質が違う(稀に同じような性質のものもあるが)。
 魔法石は魔獣を倒すと手に入れることが出来る。そのため魔獣を倒し魔法石を得ることが出来る冒険者は必要な存在だ。
 「ふーん、そうなんだ。ということはここの冒険者ギルドは結構な規模なのね。」
 「その通りでございます、お嬢様。」
 冒険者ギルドの大きさは近くにある《迷宮》の数に比例している。ラーグレスは近くに《迷宮》が多いため冒険者ギルドは規模が大きい。
 「じゃあさっさと冒険者登録しちゃいましょうよ。早くお金を稼がないと宿代で無くなっちゃうわ。」
 ユリナは自分で持ってきたお金はあるのだが何もしなければすぐに宿代で消えてしまう。そうならないためにもお金は稼がねばならない。
 「そうですね、お金は大事ですから。行きましょうか。」
 サリアの了承も得た所で冒険者ギルドに向かうことにした。
 冒険者ギルドは地下に造られており、ラーグレス程の規模だと至る所に入口が設置されてある。
 ユリナとサリアは街の住人に軽く聞き込みをして一番近いギルドの入り口を探した。
 「あそこね、ギルドの入り口は。」
 「そのようでございますね。」
 ギルドの入り口を探し始めて十分程してギルドの入り口を見つけた。
 「うわぁ…。すごいわね、ここ。」
 「人が多いですね。」
 ユリナ達がギルドに入るとギルドの中はごった返していた。まあ街の地下全体がギルドとなっているだけあって規模は大きく人も多いのは当たり前だ。
 「まあとにかく登録しましょう。」
 「あちらにカウンターが御座いますね。」
 サリアが指差した先にカウンターが一つあった。割と隅っこで何故かあの辺りは人が少ない。
 「あのー…冒険者登録したいんですが…。」
 「……………んぅぅ?何ですかー?人が折角居眠りしてたのにー…。」
 ユリナが話しかけたギルド職員は耳が長く色白の女性……森林種の特徴を持っていた。
 しかし、大分だらけている。
 「冒険者登録をお願いします。」
 「……あー、はいはい。……冒険者登録ねー……。ちょい待っててねー……。」
 サリアが改めて用件を言うと後にあった書類をガサガサ探していた。
 ………書類とかあんなに雑に扱っていいものなの?
 「はーい…じゃあここに名前と出身国と年齢を書いてくださーぃ……。」
 えーと…名前はユイナ、出身国は…変えなくてもいっか。ラーフェル王国で…年齢は14っと…。
 横を見ると既にサリアは全て書き込んでいた。
 「書けました。」
 「……………………………ぐぅ。」
 寝ていた。
 「あの!起きてください!!用紙書けましたよ!」
 「……んぁ、はい、はい。分かりました分かりました…。………はい、登録完了でーす…後はまあ自由に魔獣でも狩って魔法石を納品でも、依頼をこなすでもどちらでもどうぞー…。では頑張ってくださーい……あ、命については自己責任なのでーご了承をー……。」
 それだけ喋ると女性のギルド職員は寝てしまった。どれだけ眠かったんだろう…。
 「…彼女、凄かったわね…。」
 「ええ、そうですね、職務怠慢もいいとこです。」
 「ふふっ、だからあの辺りは誰もいなかったのかしらね?」
 「恐らく彼女の怠慢振りはここでは有名なのでしょうね。」
 「みんな何だか意識して避けてたものね。でもちょっとあの人面白かったわ。」
 ユリナは魔法石の換金や依頼の受理とかはあの人にやってもらおうと密かに心に決めるのだった。
 「ここラーグレスは魔工業が発達しているのは先程申し上げた通りですがこの辺りは何と言っても《迷宮》が多いことが特徴ですね。」
 《迷宮》────。
 この世界の誰もが知っている未開の迷宮。迷宮の中にいる魔獣を倒すと魔法石という鉱物を得ることが出来る。その魔法石は魔力を込めればある程度自由に使えられるようになるため日常生活でこの世界の住人は重宝している。
 さらに《迷宮》はいつの間にか出来上がっている場合が多く、未確認の《迷宮》もある言われている。
 加えて《迷宮》の中は《迷宮》毎に性質が違う(稀に同じような性質のものもあるが)。
 魔法石は魔獣を倒すと手に入れることが出来る。そのため魔獣を倒し魔法石を得ることが出来る冒険者は必要な存在だ。
 「ふーん、そうなんだ。ということはここの冒険者ギルドは結構な規模なのね。」
 「その通りでございます、お嬢様。」
 冒険者ギルドの大きさは近くにある《迷宮》の数に比例している。ラーグレスは近くに《迷宮》が多いため冒険者ギルドは規模が大きい。
 「じゃあさっさと冒険者登録しちゃいましょうよ。早くお金を稼がないと宿代で無くなっちゃうわ。」
 ユリナは自分で持ってきたお金はあるのだが何もしなければすぐに宿代で消えてしまう。そうならないためにもお金は稼がねばならない。
 「そうですね、お金は大事ですから。行きましょうか。」
 サリアの了承も得た所で冒険者ギルドに向かうことにした。
 冒険者ギルドは地下に造られており、ラーグレス程の規模だと至る所に入口が設置されてある。
 ユリナとサリアは街の住人に軽く聞き込みをして一番近いギルドの入り口を探した。
 「あそこね、ギルドの入り口は。」
 「そのようでございますね。」
 ギルドの入り口を探し始めて十分程してギルドの入り口を見つけた。
 「うわぁ…。すごいわね、ここ。」
 「人が多いですね。」
 ユリナ達がギルドに入るとギルドの中はごった返していた。まあ街の地下全体がギルドとなっているだけあって規模は大きく人も多いのは当たり前だ。
 「まあとにかく登録しましょう。」
 「あちらにカウンターが御座いますね。」
 サリアが指差した先にカウンターが一つあった。割と隅っこで何故かあの辺りは人が少ない。
 「あのー…冒険者登録したいんですが…。」
 「……………んぅぅ?何ですかー?人が折角居眠りしてたのにー…。」
 ユリナが話しかけたギルド職員は耳が長く色白の女性……森林種の特徴を持っていた。
 しかし、大分だらけている。
 「冒険者登録をお願いします。」
 「……あー、はいはい。……冒険者登録ねー……。ちょい待っててねー……。」
 サリアが改めて用件を言うと後にあった書類をガサガサ探していた。
 ………書類とかあんなに雑に扱っていいものなの?
 「はーい…じゃあここに名前と出身国と年齢を書いてくださーぃ……。」
 えーと…名前はユイナ、出身国は…変えなくてもいっか。ラーフェル王国で…年齢は14っと…。
 横を見ると既にサリアは全て書き込んでいた。
 「書けました。」
 「……………………………ぐぅ。」
 寝ていた。
 「あの!起きてください!!用紙書けましたよ!」
 「……んぁ、はい、はい。分かりました分かりました…。………はい、登録完了でーす…後はまあ自由に魔獣でも狩って魔法石を納品でも、依頼をこなすでもどちらでもどうぞー…。では頑張ってくださーい……あ、命については自己責任なのでーご了承をー……。」
 それだけ喋ると女性のギルド職員は寝てしまった。どれだけ眠かったんだろう…。
 「…彼女、凄かったわね…。」
 「ええ、そうですね、職務怠慢もいいとこです。」
 「ふふっ、だからあの辺りは誰もいなかったのかしらね?」
 「恐らく彼女の怠慢振りはここでは有名なのでしょうね。」
 「みんな何だか意識して避けてたものね。でもちょっとあの人面白かったわ。」
 ユリナは魔法石の換金や依頼の受理とかはあの人にやってもらおうと密かに心に決めるのだった。
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