惨めな無能は異世界で願いを夢見る
08:魔力切れと友達
魔力操作の訓練を手伝わされたが10人位に魔力を送った所で目眩がした。
「流石にまだ魔力量が少ないか。魔力切れになりかけてるぞ。」
これが魔力切れか。貧血の目眩に近いな。
その目眩も5秒程で直ぐに収まったが体が怠い。
集中してたからか気づかなかったな。
ステータスを確認すると魔力の残りは10程度だった。
「別に魔力切れになっても空気から魔力を取り込むから死にはしないが意識を失っちまうからな。そこの魔力回復薬飲んで休憩していいぞ。」
ふむ、戦闘の最中に気絶は死だからな。
気を付けよう。
「では一本もらって休憩しますね。」
セルドリックの右側に置いてあった木箱から液体の入った容器を1つ取って訓練場の端へ移動した。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
移動して胡座をかいて座り、魔力回復薬を見る。
容れ物の形は試験管の様な形で口にコルクを詰めてある。
中身は少しとろみのある白色。
コルクを外すと中からふわりと薬の様な、ハッカのような匂いがする。
少し抵抗があるが飲んでみる。
するとゴーヤを食べたような苦味が伝わってくる。
だが少しすると苦味が消えてスーッとした清涼感とほんのり甘みを感じる。
不味くはない。
きっと人によって好きだと思う人はいるだろう。
ただ苦い薬であったらこれから飲むのに苦労するだろうから有り難かった。
ステータスを確認すると魔力が緩やかに回復していた。
回復薬というが正しくは魔力の吸収を促進させる薬だ。
飲むと一時的に魔力を吸収しやすくなるらしい。
ただ、飲みすぎて魔力の許容値を超えすぎると身体が爆ぜて吹き飛ぶらしい。
魔術師のような魔力の許容値が大きい人だと中毒症状で幻覚や幻聴、依存状態など地球でいう麻薬を摂取した状態になるらしい。
恐ろしいが1本なら大丈夫だ。
2本目も大体大丈夫、3本目は20%大丈夫、4本目は中毒確定らしい。
3本目で20%大丈夫だったのがどう調べたのか知りたいようで知りたくないな。
暫く休んでいると魔力切れになりかけて同じように休憩に来る人がチラホラいた。
その中の1人は俺の隣に座った。
「お疲れ、内谷。」
それは模擬戦で戦った城島 勝利だった。
「お疲れ。城島だったか。」
「ああ、そうだ。」
城島の手には魔力回復薬があった。
「魔力切れか?」
「ああ、どうも上手くいかなくてな。動かそうとしても散っちまって少ない魔力が無くなったんだ。」
へぇ、魔力少ないのか。城島って何のクラスだったっけ?
「城島って何のクラスなんだ?」
聞いてみた。
「覚えてないのか…。まぁ俺のは地味だったからな。俺のクラスは『盾戦士』だ。」
盾戦士らしい。俺守りの強いキャラ好きなんだよね。
ゲームとか漫画でお気に入りになる。
羨ましいなぁ…
個人差はあるがやはり戦士系は魔力値が少ないらしい。
「神様からもらったスキルもクラスに合わせてか地味でさ。【守護城壁】ってスキルで【直感】と防御力アップと盾の技術向上が複合されたスキルらしい。」
「なんだそれ。対人だと強過ぎないか?」
「そう思うだろ?。でも訓練で副団長が見てくれたんだが動きが速すぎて何も見えなかったし盾を構えても剣が過ぎた後だったよ。ハハハ。」
レベル差もあるし仕方ないだろう。
レベルが上がれば対戦士クラスなら最強じゃないか?
「…なぁ、身体はどこか痛むところはあるか?」
「は?いや、どこも痛くないが?急にどうした。」
「前にさ、模擬戦の時にスキルで吹き飛ばしただろ?【兜割】だけで十分だったはずなのに【盾攻撃】までしてしまった。すまなかった。」
城島が頭を下げた。
だが俺はまさか謝られるとは思わなかった。
「何言ってんだ。訓練だしルールは破ってないだろ。」
「それでも、やり過ぎたと思っている。」
全然気にしてないけどな。
城島は真面目な奴なんだな。それにきっと良い奴だ。
「いいんだ、気にすんな。」
「いや、そういうわけにもいかないだろ。」
…頑固者でもあるのか。どうするか。
「…そうだな。じゃあこれから戦闘の訓練するとき付き合ってくれるか?」
「そんなことなら…いや、分かった付き合うよ。」
よかった。別に何か詫びて欲しいなんて思ってないからな。
「そうだ。俺もお前の魔力操作の練習に付き合うよ。」
「いや、それじゃ詫びにならないだろ。」
「何言ってんだ。俺たちは…アレだ、もう友達だろ?」
…結構恥ずかしいな。これで「えっ?」とか反応されたら生きていけない。
「…そうだな。分かった、よろしく頼む。」
そうして俺と城島は一緒に魔力操作と戦闘の訓練をするようになった。
初めての友達だ。勇気出して良かった…
「流石にまだ魔力量が少ないか。魔力切れになりかけてるぞ。」
これが魔力切れか。貧血の目眩に近いな。
その目眩も5秒程で直ぐに収まったが体が怠い。
集中してたからか気づかなかったな。
ステータスを確認すると魔力の残りは10程度だった。
「別に魔力切れになっても空気から魔力を取り込むから死にはしないが意識を失っちまうからな。そこの魔力回復薬飲んで休憩していいぞ。」
ふむ、戦闘の最中に気絶は死だからな。
気を付けよう。
「では一本もらって休憩しますね。」
セルドリックの右側に置いてあった木箱から液体の入った容器を1つ取って訓練場の端へ移動した。
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移動して胡座をかいて座り、魔力回復薬を見る。
容れ物の形は試験管の様な形で口にコルクを詰めてある。
中身は少しとろみのある白色。
コルクを外すと中からふわりと薬の様な、ハッカのような匂いがする。
少し抵抗があるが飲んでみる。
するとゴーヤを食べたような苦味が伝わってくる。
だが少しすると苦味が消えてスーッとした清涼感とほんのり甘みを感じる。
不味くはない。
きっと人によって好きだと思う人はいるだろう。
ただ苦い薬であったらこれから飲むのに苦労するだろうから有り難かった。
ステータスを確認すると魔力が緩やかに回復していた。
回復薬というが正しくは魔力の吸収を促進させる薬だ。
飲むと一時的に魔力を吸収しやすくなるらしい。
ただ、飲みすぎて魔力の許容値を超えすぎると身体が爆ぜて吹き飛ぶらしい。
魔術師のような魔力の許容値が大きい人だと中毒症状で幻覚や幻聴、依存状態など地球でいう麻薬を摂取した状態になるらしい。
恐ろしいが1本なら大丈夫だ。
2本目も大体大丈夫、3本目は20%大丈夫、4本目は中毒確定らしい。
3本目で20%大丈夫だったのがどう調べたのか知りたいようで知りたくないな。
暫く休んでいると魔力切れになりかけて同じように休憩に来る人がチラホラいた。
その中の1人は俺の隣に座った。
「お疲れ、内谷。」
それは模擬戦で戦った城島 勝利だった。
「お疲れ。城島だったか。」
「ああ、そうだ。」
城島の手には魔力回復薬があった。
「魔力切れか?」
「ああ、どうも上手くいかなくてな。動かそうとしても散っちまって少ない魔力が無くなったんだ。」
へぇ、魔力少ないのか。城島って何のクラスだったっけ?
「城島って何のクラスなんだ?」
聞いてみた。
「覚えてないのか…。まぁ俺のは地味だったからな。俺のクラスは『盾戦士』だ。」
盾戦士らしい。俺守りの強いキャラ好きなんだよね。
ゲームとか漫画でお気に入りになる。
羨ましいなぁ…
個人差はあるがやはり戦士系は魔力値が少ないらしい。
「神様からもらったスキルもクラスに合わせてか地味でさ。【守護城壁】ってスキルで【直感】と防御力アップと盾の技術向上が複合されたスキルらしい。」
「なんだそれ。対人だと強過ぎないか?」
「そう思うだろ?。でも訓練で副団長が見てくれたんだが動きが速すぎて何も見えなかったし盾を構えても剣が過ぎた後だったよ。ハハハ。」
レベル差もあるし仕方ないだろう。
レベルが上がれば対戦士クラスなら最強じゃないか?
「…なぁ、身体はどこか痛むところはあるか?」
「は?いや、どこも痛くないが?急にどうした。」
「前にさ、模擬戦の時にスキルで吹き飛ばしただろ?【兜割】だけで十分だったはずなのに【盾攻撃】までしてしまった。すまなかった。」
城島が頭を下げた。
だが俺はまさか謝られるとは思わなかった。
「何言ってんだ。訓練だしルールは破ってないだろ。」
「それでも、やり過ぎたと思っている。」
全然気にしてないけどな。
城島は真面目な奴なんだな。それにきっと良い奴だ。
「いいんだ、気にすんな。」
「いや、そういうわけにもいかないだろ。」
…頑固者でもあるのか。どうするか。
「…そうだな。じゃあこれから戦闘の訓練するとき付き合ってくれるか?」
「そんなことなら…いや、分かった付き合うよ。」
よかった。別に何か詫びて欲しいなんて思ってないからな。
「そうだ。俺もお前の魔力操作の練習に付き合うよ。」
「いや、それじゃ詫びにならないだろ。」
「何言ってんだ。俺たちは…アレだ、もう友達だろ?」
…結構恥ずかしいな。これで「えっ?」とか反応されたら生きていけない。
「…そうだな。分かった、よろしく頼む。」
そうして俺と城島は一緒に魔力操作と戦闘の訓練をするようになった。
初めての友達だ。勇気出して良かった…
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