仮面家族
ウインドブレーカー
田舎の中学校は入学すると
ウインドブレーカーを購入します。
私の中学では、
ウインドブレーカーの色
形、着方が
部活動によってそれぞれ違いました。
だから、ウインドブレーカーは
自分の所属を表す手段でした。
入学式で買う予定だった
ウインドブレーカーは、
高すぎるという母の判断で
違うスポーツ店で、私だけみんなと
種類も色も違うものが買われました。
結局学校で買ったほうが安かったのに。
みんながお揃いで、
名前の入ったウインドブレーカーを
着ていることが
本当に羨ましかった。
欲しがるのはわがまま、
うちにはお金がない、
そうやってねじ伏せられて
私は何も反抗できなかった。
泣いてお願いはしました。
でも、親は絶対だった。
母は一度ダメと言ったらもう
絶対にダメな人でした。
たとえ自分が間違っていても。
どんなに寒くても
どんなに風が吹いていても
私はウインドブレーカーを
着ませんでした。
家に入る直前で、わざわざ
着ていました。
使っていないことが母にバレないように。
ウインドブレーカーがみんなと違うこと
休ませられてみんなと一緒に
練習できないこと
家族が変わっていること
みんなと違う私は
馴染めなかった
恥ずかしかった
自分の居場所を確立できなかった。
ただ自分の居場所がほしかった。
ウインドブレーカーを購入します。
私の中学では、
ウインドブレーカーの色
形、着方が
部活動によってそれぞれ違いました。
だから、ウインドブレーカーは
自分の所属を表す手段でした。
入学式で買う予定だった
ウインドブレーカーは、
高すぎるという母の判断で
違うスポーツ店で、私だけみんなと
種類も色も違うものが買われました。
結局学校で買ったほうが安かったのに。
みんながお揃いで、
名前の入ったウインドブレーカーを
着ていることが
本当に羨ましかった。
欲しがるのはわがまま、
うちにはお金がない、
そうやってねじ伏せられて
私は何も反抗できなかった。
泣いてお願いはしました。
でも、親は絶対だった。
母は一度ダメと言ったらもう
絶対にダメな人でした。
たとえ自分が間違っていても。
どんなに寒くても
どんなに風が吹いていても
私はウインドブレーカーを
着ませんでした。
家に入る直前で、わざわざ
着ていました。
使っていないことが母にバレないように。
ウインドブレーカーがみんなと違うこと
休ませられてみんなと一緒に
練習できないこと
家族が変わっていること
みんなと違う私は
馴染めなかった
恥ずかしかった
自分の居場所を確立できなかった。
ただ自分の居場所がほしかった。
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