ラノベ好きが行く異世界冒険

グラ〜暴食〜

4、このは先輩の真意と新太の力

                4、このは先輩の真意と新太の力


「うぅ…」
俺が目を開けると、知らない天井があった。
「起きましたかマスター」
声のするほうを向くとリノがたたずんでいた
「えぇーと、ここはどこだリノ」
「神殿ですよマスター」
あぁ…思い出した。確かこのは先輩に何かされたんだっけ
「何かとは失礼な」
「あ、このは先輩おはようございます。」
そして俺の心を読んできた神様もといこのは先輩
「おはようじゃないよ、そして何かじゃなくて眠らせただけだよ」
なるほど、だから寝たのか。
「まったく、テンプレをあまり好まない君だから気づくと思ったんだけどな~」
「仕方ないじゃないですか俺、刀の擬人化とか好きですし」
「まぁ、これくらいにして刀はあげるから自由に使って」
「なぜ俺にそこまで俺に肩入れするんですか?」
俺は、今まで疑問に思っていたことを聞いたすると、
「天使はいつでも気まぐれなのさ」
「神様じゃなくて天使だったんすか」
天使も神様もあまり変わらないような気がするが、
「そんなことはないよ」
「そうなんですか?」
「うん」
「じゃあ、質問いいですか」
あまり興味がなかったのでスルー
「何かな?」
「俺がこの世界ですることは?」
「特になし」
「ほんとに?」
「ほんとに」
「なぜ、俺をこの世界に?」
すると、笑顔で
「この世界に少し刺激を与えてあげてよ」
「というと?」
「活気がないんだよねこの世界」
するとこのは先輩は、懐かしむように語り始めた
「この世界にも魔王がいたんだよ、だけど異世界から来た勇者に倒されて事なきを得たんだ」
「その勇者って、日本人ですか?」
「残念だけど違うよ」
違うか、日本人だったら米とか広めてくれてると思ったのに
「この世界にも米や大豆はあるよ」
「まじですか!っとすいません話がそれました」
「じゃあ続きね。魔王は討伐されたんだけど魔族が魔王の仇だ!といって勇者と同じ種族である人間を殺していったのさ」
結構ヘビィーな世界だなここ
「それで、勇者が魔族も倒したんだけど大幅に人口が減ってね今は戻ってきてるんだけど、どこかみんな抜けてるようで見ていると怖いんだよね」
さっきまでは笑顔だったこのは先輩もどこか悲しそうな感じだ
(しかしテンプレだと、地球の知識を使ったりして文化ハザードを起こすんだけど俺がテンプレ好きではないと知っているこのは先輩はどうする?)
俺はこの世界をどうこうしようとは考えない、俺の座右の銘は「自分の信念を曲げない」である。俺は自分が正しいと思ったことしかしないし、この世界に対する義理もない。要するに自分の好きに生きるこれが俺が修行(?)の間で考えたことだ。
「だよね、新太くんはそうゆうところちゃんと線引きできるし。でも、この世界で自由に生きてみなよ、きっと私が望んだ未来になると思うから」
「俺がどうこうするつもりはありません何か被害を被ることがあれば別ですが」
「しってる?それって成り上がり系主人公の決まり文句だよ」



刀を受け取り野宿地に戻った。
「これからどうするんですかマスター、一様天使様からは【マッピングマップ】を貰いましたが」
このは先輩から【マッピングマップ】と言う少し残念なスキル名なスキルを貰った。効果は、訪れた町や店などの場所を記録する魔法らしい、なお迷宮なども適用されるらしい。この魔法の利点は、そこに行きたいと念じるだけで場所までの道がわかるらしい。普通にマッピングするよりは便利ぐらいの扱いだなこのスキル。てかやっぱり迷宮とかあるのね、さすがファンタジー。
しかも俺にはリノがいるから関係ないけどね、このスキルなんで渡した?
「リノって地球の知識ってわかる」
「はい、この世界の知識もわかりますのであちらの世界の材料と似たような物も探すことができます」
「俺の心でも読んだのか?もしかして俺がしようとしてることもわかる?」
まさに俺が聞きたいことを言った。まさかエスパー!?当たってたら怖いな
「さすがにそれまでは分かりませんがマスターが、何かをしようとしている事ぐらいわかります」
さすがにエスパーではないか
「で、何をするつもりなんですかマスター。文化ハザードですか?」
「いつの間にそんな言葉を……まぁそれに近いことになるかもしれない」
俺は、ニヤリと笑いを浮かべるとリノに言った。
「宿を作ろう!」


「冒険ではないところがマスターらしいです。」
「いきなりギルドに登録して……みたいな展開を回避するためだ」
魔族や魔王がいなくなっても普通に魔物はいるらしい、魔力の元である魔素がある限り動物が魔物になるらしい。さすがに魔物になる確率は20%らしい低いのやら高いのやら、また、お金は金貨15枚をこのは先輩に貰っている。ちなみにこの世界のお金の単位は、銅貨、大銅貨、銀貨、大銀貨、金貨、白金貨だ。なぜ大金貨じゃないのかと聞いたらかっこ悪いからと、またそれぞれ20枚になると次の貨幣になる。(銅貨=100円。以外に安いなと思ったが物価自体が安いらしい。まあ1500万を安いというのも変だが)
「これだけあれば何でもできるとかなんとかこのは先輩が言ってたな」
さっそく今いるところを引き上げて、近くにある【トバル村】に向けて出発した。

「マジで便利だな【身体強化】は走る速度が速すぎて周りの景色が見えん」
トバル村に行く前に、リノからいろいろな魔法を学んでいた。丁度いいので今の俺のステータスを確認するか

加奈次 新太 16歳 男 レベル1
種族 人種
体力 800
魔力 2000
俊敏 1000
腕力 600
物理耐性 400
魔法耐性 500
スキル
ユニークスキル
・知識の書庫
技能スキル
・弓術(レベル7)
魔法スキル
・雷魔法(レベル3)・付与魔法(レベル4)
特殊スキル
・深夜気分(レベル10)・身体強化(レベル1)・マッピングマップ(レベル1)

前よりステータスの項目が増えたのは、どこぞの天使さんのド忘れらしいが、しかし結構上がったな、魔力が倍になってるし新しく表示されたのを見ると俊敏が高い修行のおかげかな(自虐)そしていつの間にか【深夜気分】のレベルが最大になってる。
「俺のステータスは一般的なものと比べてどうなんだろうか」
「現時点では、王都の騎士団の一般兵より上でしょうか」
「結構この世界って皆さん高いのね」
さすがこのは先輩、主人公最強でステータス最強でもなく成り上がりのステータス最弱でもないとか補正が完璧すぎる。
(やはり、気づいておりませんかマスターは)

それは、少しさかのぼりマスターが神殿で倒れた時、
マスターに駆け寄った私に
「大丈夫だよ。少し眠らせただけだから明らかに不調だったし」
「ありがとうございます。明らかにキャラまで崩壊してましたから」
あの時のマスターは少し気持ち悪かった
「少し話をしようか【知識の書庫】いや…リノでいいかな」
「はい」

「新太くんのステータスを見たかな」
「はい、レベルが全く上がっておりませんでした」
マスターは、ステータスだけでレベルを気にしていませんでした。
「そう、普通は動物でも倒せば多少でも経験値は手に入る。新太くんはこれまでも倒しているのにレベル1のままなのはね新太くんの最大レベルが10だから何だよ」
「どうゆうことですか?」
私は不思議で仕方なかった、最大レベルは誰でも200だからだ
「なぜですか?」
なぜユニークスキルである私を持っているのに10が最大レベルなのか
「それはね、厳密には彼にはレベルという概念がない。これには私もびっくりしたんだけどね、まず彼の元の世界にはレベルの概念がないのは分かるよね」
私は首を縦に振った
「それが影響したのかそれとも私の転送魔法が不完全だったからなのかはっきりとした原因は分からないけど主な理由はそれかな」
「では、マスターはいずれ限界が来ると」
「実はそこなんだよ」
私は首を傾げた
「新太くんの場合、レベルがリミッターになるんだよ」
「というと?」
「新太くんは成長するよ勇者より確実に」
そうだろう通常であればレベルが1の時点でステータスが騎士団の騎士より上というのがまずおかしいのだから、
「だけど」
私はそこで考えを止めた
「さっきも言ったとおりレベルがリミッターになっていて、レベルが上がった時にそれまで鍛錬していた時の経験や感覚がすべて解放される」
私は言葉が出なかった。それは実質無限に成長できると言ってるようなものだしかし
「おそらく彼が今のままだとレベル10まではいけない」
「それはなぜです?」
「それは私にはわからないけどそんな気がする」


(ステータスは訓練すると上がるそうですが、いままでのようには上がらないようですね)
それは天使様が、あそこで訓練している時だけは上がりやすくしていたらしい。
(最後に言っていた天使様の勘は当たっていそうな気がします)
私はそう思いながら、これから何も面倒なことがないようにと祈った。

それがフラグと気づいた頃には後の祭りだった。



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