手帳

朝樹葉色

思い出し笑い

姉が、笑った。
そのあと、咳き込んだ。

誤魔化さなくても、分かってる。
そう言おうとしたが、止めた。

姉は、思い出し笑いをする。
それは、食事中。それは、帰り道。
人はそれを見て、怖いと言う。
姉も笑わないように、気を付けている。

が、良いじゃないか。
笑いの一つや二つ、良いじゃないか。
急に泣くよりも、良いじゃないか。

姉が、笑った。
そのあと、咳き込んだ。

誤魔化さなくても、分かってる。
そう言おうとしたが、止めた。

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