深淵の罪人と守り人の指輪

ノベルバユーザー133926

11話 終焉の巫女

さっきまで男たちに絡まれていた少女は、シルヴィーとクロナが話していた終焉の巫女であった。
肩までつかないぐらいのエメラルド色をした髪に、黄金色の瞳で俺のことを見ていた。
「私のことは知らない?」
知っているんだが、俺と同じぐらいの少女が終焉の巫女だったなんて
驚いていると。
「あなた、人が名乗っていて質問もしているのに無言なんていい度胸してるわね。」
俺が無視していると思い少女が睨みつけてくるので
「旅芸人なので、あまりそういう話は聞かないんですよ。」
と無理な言い訳をしたが
「嘘ね。さっきも言ったけど、あなたの魔力量は通常の人間とは違うわ。」
一発でバレた。
「それにさっきあなたが持っていたものも、一般の人間が持てるような物じゃないわ。あれから放たれていたものは魔力でしょ?」
どうしたらいいんだ!! 何もかもバレちゃってるよ!!
「えっと...」
口ごもるしかなかった。
「もう一回言うけど、あなたは一体何者なの?」
シルヴィーは、俺の正体は隠してないとか何とか言ってたけどこの子にバレたらいけない気がする。
「私のことを知らないってことは、トライム帝国からの刺客ではなさそうだし」
考え込んでいる少女をよそに
「そ、それじゃあ次は気をつけてね~」
そう言い残しその場から逃げ出したのであった。

「マスター遅いですね」
「迷ってないといいんですが。」
正午の鐘が鳴ってから少したちシルヴィーたちは、集合場所に着いていたが裕馬マスターの姿は現れない。
「はぁー、本当にマスターは何をしてるんですか。」
シルヴィーが文句を言っていると
「シルヴィーさんはご主人様のことが、心配なんですよね。」
「マ、マスターを守る立場からしたらそりゃ心配します!!」
「ご主人様のことが好きなんですよね。私も優しいご主人様が大好きですよ。」
クロナは照れながら、キャー言っちゃったみたいな顔しているのでシルヴィーが「うるさいです!!」
と話していると
「ふ、二人とも~」
向こうの方から裕馬マスターが走ってくるのが見えてきた。
「マスター、一体何を...」
言いかけた時、違う声に打ち消された。
「ちょっと待ちなさいよー、話はまだ終わってないわよ。」
裕馬マスターの後ろから少女が叫びながら追いかけてきていた。

「シルヴィー、クロナ助けてくれよ。」
シルヴィーたちに助けを求めるが
「マスター?」「ご主人様?」
二人ともすごく怖い顔をしたまま詰め寄って来た。
「ど、どうしたんだよ」
「あの人、誰ですか?」
「ご主人様、私たちがいるというのに」
何か誤解されてるような
「待ってくれよ、二人とも何か勘違いしてないか?」
と話していると
「あなたたちこいつの知り合い?」
とライラが話しかけてきた。
「あなたはマスターに何か用があるんですか?」
シルヴィーがライラにそういうと
「私はこいつに聞きたいことがあるよ」
「聞きたいことですか?」
シルヴィーが首をかしげるとライラは俺に指をさしながら
「こいつの魔力量が通常の人間ではありえないくらいあるからよ」
俺はシルヴィーがまた言うじゃあないかとヒヤヒヤしていると
「なぜ、あなたはそれがわかるのですか?」
シルヴィーは何かを感じとったかのよう俺の正体を言わなかった。
「私は、この大陸で選ばれし五人の内の一人《終焉の巫女》ライラ・クロスフォードよ」
そう名乗った彼女にシルヴィーとクロナは驚いていた。
しかし、シルヴィーは信じれないと思ったのか
「あなたが終焉の巫女だと言うのでしたら証拠か何かあるのですか?」
とライラに向かって言った。
すると
「証拠ね。私は人の魔力量が見えたりできるのよ。」
「それがどうしたと言うんですか?」
「あなたたち、人間じゃあないでしょ? そうね理由を言うと魔力の流れが人とは違うからね。」
そう言い次の言葉に二人は驚きを隠せなかった。
「白髪の子は神器アーティファクトね。そして黒髪の子は珍しいわね魔具オーパーツかしら。」
言い当てられた二人は固まったままだがライラは、そんな二人を無視し俺の方に話しかけてきた。
「分かってもらえたかしら? 早く聞きたいんだけどあなたの正体」
すると固まっていたシルヴィーが俺の前に出て
「あなたが終焉の巫女というのはわかりました。お話しますが場所を変えませんか?」
「分かったわ。それだったら私のところに来なさい」
そう言いライラの後に続くのであった。


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