やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

言葉は無い。

彼は土を盛って一週間に一度訪れては花を添えていた。
そこに死体は無い。そこに死体は無い。

彼は土に何かを埋めたと言っていた。
そこには何も無い。そこには何も無い。

彼は哀しそうに笑って見下ろしていた。
そこに私は居ない。そこに私は居ない。

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