やがて枯れる花たちへ
ココア
気温の低下に伴って、私の息も白く濃さを増す。このまま冷えた体を持て余したいわけでもないので、いつもは重い腰も今は協力的だ。引き出しを引いてココアの袋を取り出す。ただ甘やかされたい一心で。
袋を開けてスプーンで掬う。これに尽きては神経を遣う。粉なので零すのは普通に嫌だ。ただでさえ寒さの嫌悪にまた別の要因を増やしたくない。無事コップに移した粉に牛乳を注ぐ。コポコポと泡を割り白さがココアを巻き込んで昇ってくる。
おっと、危ない。その様に見とれて危うく溢れさせるところだった。
慌てて牛乳をしまい、先程ココアを掬ったスプーンで掻き混ぜレンジに入れる。ジーと音を立てる。レンジの中の照明の優しい温かさに心が惹かれ高鳴る。そいつに温められたココアはさぞ美味かろう。送る支度を整えたレンジがピー、ピーと鳴り私に知らせる。
ガチャッ
レンジの扉を開けると中から火照ったそいつがいた。待ってましたと言わんばかりに、しかし丁寧に取り上げ、ふうふうと白い息でこれまた白く熱い湯気を追い払う。それでも我慢は出来なくて、私は火傷覚悟で啜る。
…あぁ、美味い。
(原案:1円のもやし痛め
リメイク:こむぎ子(作者)
Twitterより)
袋を開けてスプーンで掬う。これに尽きては神経を遣う。粉なので零すのは普通に嫌だ。ただでさえ寒さの嫌悪にまた別の要因を増やしたくない。無事コップに移した粉に牛乳を注ぐ。コポコポと泡を割り白さがココアを巻き込んで昇ってくる。
おっと、危ない。その様に見とれて危うく溢れさせるところだった。
慌てて牛乳をしまい、先程ココアを掬ったスプーンで掻き混ぜレンジに入れる。ジーと音を立てる。レンジの中の照明の優しい温かさに心が惹かれ高鳴る。そいつに温められたココアはさぞ美味かろう。送る支度を整えたレンジがピー、ピーと鳴り私に知らせる。
ガチャッ
レンジの扉を開けると中から火照ったそいつがいた。待ってましたと言わんばかりに、しかし丁寧に取り上げ、ふうふうと白い息でこれまた白く熱い湯気を追い払う。それでも我慢は出来なくて、私は火傷覚悟で啜る。
…あぁ、美味い。
(原案:1円のもやし痛め
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