やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

嫌う風船

恐ろしいものだ。風船というものは。
膨れて、少しでも、ただほんの少しだけでも小さな穴を開くと、大きく一声に命を吐き叫び、あとは縒れ縒れと恨みがましく萎んでいく。
空気を、黒い思いと共に流していく。
ああ、恐ろしい。

「やがて枯れる花たちへ」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「その他」の人気作品

コメント

コメントを書く