やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

後遺症

愛に、馴染みすぎていたのかもしれません。
打ち上げられてしまって、浜辺にひとりぼっち。彼は海の中にまた新しい"わたし"を探し漂う。
声を失くしたら、振り返ってはくれないでしょう。
陸に戻って未だ、私は海を見続ける。
あの海中に私は、足の代わりに彼を呼ぶ声を置いてきてしまった。

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