やがて枯れる花たちへ

こむぎ子

教室

ひとりだけの教室
全部後ろに下がった机と椅子
ひとつだけのパイプ椅子
曇りでも光の入る窓
パイプ椅子に座って、ひとり青の入ったペットボトルと、パステルなパレットと、筆を見る。
まるで幽霊になったみたい。みんな私を認識しないで、ひとり。
その時初めて教室の広さを知った。

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コメント

  • 黒衣

    教室の感じが好きです。

    1
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