RISING
戦鬼 vs 翼竜
エマとライアを圧倒して見せたレイドは二人を一瞥するとロードに向けて歩き出そうとするが、空中からの殺気にそれを取りやめる。
そして、刀を構えると上空へ向けて飛び上がる。
レイドは刀の切先を上空へ向けて突き付けると、更に上から真っ逆さまに降下して来た女性の短剣とぶつかり甲高い金属音を奏でる。
「次から次へとしゃらくせぇな」
「それが貴様の立場ということだ。レイド・ジャッククォーツ」
白銅色の髪が風に揺れ、ぶつかった短剣をレイドの刀から離すと、岩場へと身軽に着地する。
同じように、レイドも岩場に足を付けると、刀を下段に構えて態勢を整える。
「隠密傭兵・死蜘蛛狂天三羽烏の一人。翼竜ソフィア・アインプテラだ。命により拘束させて貰う」
「しゃらくせぇ。やってみな」
降り立ったソフィアの姿を見て、ロードは声を上げる。
「アンタ。サバネの妹!」
首だけを曲げてロードに視線を送るソフィアが返答の為に口を開く。
「ケベルアイスで会ったな。流浪人ロード・ヘヴンリ―」
「サバネから伝言貰ってんだ。思ったより早く会えて良かったぜ。ちょっと話を..」
「黙っていろ。先ずはこの男が先だ」
「ロード。少し待ってろ。しゃらくせぇが直ぐに終わらせる」
レイドが一歩踏み出すと、ソフィアもそれに併せて地面を蹴ると、地面に白銅色の氷を張り、脚を滑らすように、加速する。
そして、中心でまたも、刀同士がぶつかるがソフィアは鍔迫り合いを避けて、短剣を滑らすように、レイドの懐に潜り込む。
更に短剣を空中に投げ、右手での突き、脚を軸に回転しての回し蹴りから、体術の連撃を放っていく。
レイドはそれを上手く力を受け流しながら、防御していく。
だが、ソフィアは空中から落ちて来た短剣を掴むと、それを薙ぎ払う様に振ると同時に、氷臥のギフトを開放し、レイドの身体を氷漬けにする。
「この程度か」
ソフィアの一言が切れるのを待っていたかの様に、白銅色の氷が砕け散り、代わって、レイドの黝色の氷がソフィアに向けて放たれ、右半身が凍り付いてしまう。
「まあ、筋はいいが。向こうの幻魔団の嬢ちゃん達と同じだな、こんなもんだ」
「くそ..」
レイドがゆっくりと踵を返そうとすると、背後から覚醒すら解けてしまったライアとエマが武器を構えて襲い来る。
レイドはゆっくりとその方向へ向き直り、刀の一度の振り払いの後、二人に目を向ける。
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