RISING
帝国軍中将 マリア・シリウス
「え?アンタ....」
ロードが指差して驚いているとその女性は羽織の上から腰に蒼い帯を巻くと首だけ此方に向ける。
「私の仕事はね。この国を護る事よ」
国王直下帝国軍 中将
マリア・シリウス
27歳 157cm 45kg
細身の体躯に七分の羽織を羽織り、蒼い帯を肩蝶結びに巻き、アッシュブロンドのカールボブの髪にボストン型の眼鏡を掛けた蒼い眼の女性。
下半身は黒いパンツスーツを履いており、見える白い肌がより目立つ格好の女性で、耳には雫のような形を施したピアスが付けられている。
「マリア中将、二人の追跡には既にドーマン少将が向かわれております」
「ええ。私も直ぐに出ましょう」
部下の女性とマリアの交わす言葉を遮る様に、シェリーが口を開く。
「あ...あの、その二人って....」
「総長エルヴィス及び副長のウィルフィンですよ。....私はねこの街の担当の守護人なの。護衛に参加しなかったのはこの任務の為。まあドーマン少将もそうですけどね」
マリアは、部下から刀を受け取ると腰の帯に差すように帯刀し、蒼い雷を静かに足元に起こす。
「じゃあ、失礼しますね」
マリアは雷を足から範囲を広げ、欄干を蹴ってそのまま空中へと飛び出していく。
そして雷が奔るかの如く空中を蹴ってビルを足場にしながら物凄いスピードで街中を走り去っていった。
そして部下の女性も無線で報告を飛ばしながらその場を去る、残されたロードらは目を見合わせる。
「追ってみますか?」
レザノフの言葉に、シェリーは頷くとロードは首を鳴らす。
「こんな演説聞いてるよりはよっぽど有意義だぜ。昨日から考え事ばっかで少し身体動かして見たかったしな」
「ロード様、もし戦闘になったらこないだの試してみますか?」
「こないだの?」
「閃光のギフトの付加能力の事ですよ」
ロードはその言葉に驚いた表情を浮かべると、シェリーが笑みを見せて口を開く。
「少しは私も練習してるんですよ。私も戦うって決めましたし。戦い方は人それぞれでしょう?」
「....だな。よしっ!」
掌に拳を押し当てたロードと立ち上がったシェリーを見て、レザノフも笑顔を浮かべ、心の中で呟く。
やっと笑顔が戻りましたね....
にしても、若いって言うのは成長が早くて
とても羨ましいですよ。
三人はマリアの向かった方向を確認し、ホテルのチェックアウト後、忙しなくその方向へ向かっていった。
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