RISING
プレジア政府宰相 ガズナ・ペティット
そして、一夜が過ぎ、陽の光と共に朝を迎えた時の街で三人はロードとシェリーは、自室に籠ったままで、レザノフは何度かシェリーの部屋の前に行くが、呼び鈴を鳴らす所までは行かずに、昼を迎えてしまっていた。
そして、聞こえてくるプレジア政府宰相のガズナ・ペティットによる演説の時間のお知らせ放送。
間もなくを迎え、レザノフは、二人の部屋の呼び鈴を鳴らし、とりあえず昼飯の話題で誘い出す。
重苦しい雰囲気の中、食事を済ませると、満を持してレザノフが口を開く。
「そう言えば、ガズナ宰相と言うのは、ブラッド少将やサーガ少将から何度か聞いた名ですね。演説は、国全体でモニター放送されるようです。ここのホテル、屋上から見れるみたいなので、行ってみませんか?」
二人は、特に一人でいても何かをする気力を持てずにいた事で、その提案に乗る。
三人はホテルの屋上に上がると、真隣に見えるフロル・ベンに取り付けられたモニターからその映像を眺める。
本人は、ケーニッヒ王家が別荘として買い上げたバスゴーラム宮殿の中庭からの演説の様だ。
そこにはブラッドやドーマンを加え、大将も一人配置に加えた厳重な警備の様である。
そして、欄干に体重を掛けたロードと用意した椅子に座るシェリー、その後ろに立つレザノフと何だか距離を開けたような形で待っているとモニターにある男が映る。
「...ええ。時の街の皆様。お早う御座います。この国の宰相の立場を賜らせて頂いております。ガズナ・ペティットと申します」
プレジア政府 宰相
ガズナ・ペティット
55歳 167cm 58kg
髪は首元まで伸び、バックに上げており所々、白髪かかった黒髪で、垂れ目の片方を隠すように黒い眼帯を付けている。
その眼帯の下には斜めに入った切傷の跡が残り、目の下にはそばかすが多く見受けられる。
黒いスーツにネクタイを締めているが、黒いマントを羽織る不気味さ漂う中年の男。
「あれが、宰相ガズナ様....」
「何だか胡散臭い男の様ですね...」
「....何だか不気味に映るな。コイツは....」
モニターでは演説が続いて行く。
「国民の皆様には、未だ治まりの効かないこの内乱について、心からお詫びを申し上げると共に、政府、そして国王様の命のもと、この事態の収拾に全力を注いで行く所存で御座います..」
ガズナの演説内容は主に、反乱軍、革命軍を纏めたこの内乱についての演説の様でロード達には、まだこの、ガズナの不気味さの正体は見つかっていなかった。
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