RISING
反乱軍の特殊編成部隊
「やっぱり反乱軍も来てるか」
「死蜘蛛狂天....一度、襲われましたね...」
ロードとシェリーがそれぞれの組織を口にする中、シルヴァは更に続ける。
「真なら、お二人を陰からお守り致すつもりであったが、状況が状況。姫に何かあれば大事。私もガスタとの接触に同行させて頂く」
「ああ。心強いぜ。ノアがアンタの事、手練れって呼んでたしよ。腕はかなり立つんだろ?」
ロードの言葉にシルヴァは一呼吸置いて表情を崩さず答える。
「武力の強さは、口でひけらかす物ではない。....良かったら、腹を満たすといい。御代はこちらで出させて頂こう。道中、忙しくなる。可能な内に済まされよ」
そう言うと、シルヴァは扉を開け、個室を出ていく。
何だか。
感情っていう感情が見えない奴だな。
ロードはそう、心の中で感じていた。
一方、フォスコール地区の外れからノスティエル雪原へと抜ける直前の村に黒色の団服をなびかせていた一団の中には、空色の髪をもゆらりと風に揺られる女性の姿もあった。
「はぁ....久しぶりに来たけど....ケベルアイスの寒さは異常ね」
革命軍参謀、アドリー・エイテッド、ガスタ捜索の任の責任者を任せられた彼女は、少人数での隊を編成し、この街へと訪れていた。
「ねぇねぇ、アドアドぉ!」
アドリーに話しかけてきたその女性は甲高い声色に白い息を乗せて近づいてくる。
「はぁ....リズ。貴女はこの寒い街でも元気ね...」
「アドアドが、普段からクールぶってるだけだよぉ」
護国師団反乱軍 七武衆
リズ・ミックホーム
21歳 152cm 44kg
鮮やかなミカン色の橙色の髪をメッシーバンという少し崩したお団子状に纏めた髪形で、少したれ目で大きな目から除かせる瞳もミカン色の女性。
コートを着ているが、団服の手元はの袖は余らせ、腕を完全に隠していて、淡い黄色のホットパンツに、タイツ、膝まで隠れるブーツを履いている。
眼の下の泣き黒子と天真爛漫な口調が個性的で、相手をあだ名で呼ばないと気が済まない性格で、天然で有る為、言葉のチョイスは多少、辛辣。
「クールぶってる....アンタ本当悪気無いの?」
クエスチョンマークを浮かべているリズを見てアドリーは頭を抱えため息を浮かべる。
「で、何か報告?」
「あ、そうなの。アドアドぉ、ヒュズっちがいないのぉ」
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