RISING

鳳 鷹弥

反乱軍総長 エルヴィス・ハワード

ロードは、ウィルフィンと共にデナ・ステーションへ降り立つと、街外れの方角へ向かう。

街を抜けていると、民の格好に目を向ける。

ターバンに民族衣装を着こなした民が多く、いかにも砂漠地帯特有の空気感であった。

屋台の様な物が立ち並び、物品を売り捌く民、砂漠によって他の場所からの流通が乏しい地域ならではの街並み。

そんな街並みをウィルフィンの先導で越えて行くと、街外れから砦の様な岩壁を抜けた先の遺跡の様な白い建物を目にする。

白い岩で包まれた遺跡の様な出で立ちの建物の下り階段を降りて行くウィルフィンの背中を追うロードは、周りを見渡しながら進む。


「この先だ。エルヴィスには簡単にだが話はしてある。あまり固くならずに気楽でいろ」


「お…おう。つってもどんな奴かもわかんねぇしな。少し緊張してきたわ…」


少し…か…


やはり大物だな…


ウィルフィンは振り向く事なくロードの態度に驚きを孕んだ笑みを浮かべる。


すると、下り階段下の入り口に番兵が降り、ウィルフィンに向けて深々と頭を下げている間を2人は通り抜ける。

すると、白いモノクロの通路を抜けた先の扉を開けると、開けたリビングルームへと踏み入る。

数人の護衛の中心で1人の金髪の男が、中央のヒョウ柄のソファにどっしりと座っていた。


「エルヴィス。今戻った…」


「ようウィルフィン。長旅ご苦労だったな…で、そいつか…」


「ああ。今巷で噂の赤髪の流浪人…ロードだ。報告通り面通しに参らせた…」


「噂は聞いてるぜ。ロード…俺が護国師団反乱軍総長、エルヴィス・ハワードだ」


護国師団反乱軍 総長
エルヴィス・ハワード
25歳 178cm 70kg

頭部のみ逆立ち、前髪はストレートに下ろされた金髪で、左眼の上に十字の傷がある。

右眼のみ金の雷火と獅子のタトゥーが入った鋭い釣り目と金の瞳が特徴的。

黒い反乱軍の装束は七分袖の型を着用しており、金のストライプのリストバンド。首には金色チェーンのネックレスを付けている。


エルヴィスは、真っ直ぐロードに迫り握手を求めると、ゆっくりと上がったロードの右手を急かして掴むように力強く握った。


なんて言うか…


ノアとは間逆の熱血タイプだが…


イキのいいパリピ系のイケメンだ…


見た目は…チャラ男…いや、熱男か…?


熱男はソ○トバ○クホー○スのあの選手だ…

コイツじゃねぇ…


言葉も返さず、思案に耽っているロードを不思議そうに見つめるエルヴィスだった。

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