my memories

第7話

竜之介に話さないといけないのはわかってる…でも怖い…この病気の事を知ったらどう思う?私の元から去って行く?
そんなの耐えられない…だったらこのまま話さない方がいいのかな…

そんな事を思いながら生活して行く中で、どんどん病気が進行していった。
今日の日付け、昨日食べたもの、家の場所、教室の場所
色んなことを忘れてしまうようになった。

-下校中-

桜は委員会があるらしく、先に帰ってて欲しいと言われた。
少し気まずさはあったけど、私は竜之介と帰ることにした。

竜之介「なぁ七海」

七海「何?」

竜之介「俺になんか隠してることないか?」

七海「…っ」

思わずびっくりしてしまった。
さすが幼なじみだな…やっぱりこういうのってわかるのかな…

竜之介「…なんで話してくれないんだよ」

七海「前にも言ったでしょ…!竜之介には…言えない」

ごめんね…まだ竜之介には言えないんだ…私の心の準備が出来たら伝えるから…

竜之介「俺は…七海の力になれないのか…?」

七海「…ごめん」

竜之介「俺、七海が話してくれるの待ってるから」

七海「えっ?」

竜之介「七海が俺に話したいって、そう思うまで待ってる。だから無理に話そうとしなくていい」

七海「ありがとう…」

予想外の言葉に泣きそうになった。そんな事言われるなんて思ってもみなかったから、そんな竜之介の優しい言葉に全てを吐き出したくなった。でもこんなとこで泣いたら、また心配かけちゃう。だからぐっと堪えた。

竜之介「七海!また明日な!」

七海「うん。また明日」

そう言って私達はわかれた。
病気の事を話そう。そう私は心に決めた。

-翌朝-

竜之介「おはよう」

七海「おはよう」

少し歩いてから切り出した

七海「あのさ」

竜之介「ん?」

七海「今日、話したいことがあるの」

竜之介「話したいこと…」

七海「うん。だから放課後、屋上に来て」

竜之介「わかった」

私は、竜之介に話すことを怖いと思いながらも、話すことを決断した。
やっと言えるとほっとするのと同時に、言ったら竜之介はどう思うのかと思うと、怖かった。
そして、ついに放課後になった。

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