夜蝶々

水乃谷 アゲハ

中夜

 手紙に書かれていた内容は、簡潔にいえば人の呪いかたが記載されていた。夜の11時に人の髪の毛を一本、鴻の山に埋められている箱に入った人骨の頭蓋骨の中にいれ、3度骨の
前で夜蝶々とつぶやくと、そう書かれていた。
 「まもなく鴻の山に到着するそうです。時間もちょうどいいころですよ。・・・ヤマト君?」
 そんな言葉が耳に入ってないようにヤマトはボーっとしている。
 「・・・あの?」
 「ん?・・・ん?あ、あぁごめんごめん。了解!」

 車は鴻の山のふもとでとまった。二人で車を降りると、シンジ、シィ、アキトはもうふもとで待っていた。二人の姿を確認すると、アキトは意外そうに、
 「あ、あれ?まじでそういう感じだったの?」
 「あ、あぁ・・・うん。まぁ・・・?」
 「え?どうしたの?」
 シンジはわけがわからないというように首をかしげる。
 「ヤマトとスミレが付き合い始めたって話だよ」
 「え!?」
 その言葉にシィが驚いたようにヤマトの顔を見る。
 「・・・今の、今の話し本当?」
 「あ、あぁ・・・。そうなる」
 「二人ともお幸せに~」
 そういってシンジは手をたたく。となりでアキトも手をたたいている。しかし、シィは残念そうな顔をしていた。
 「・・・シィ?」
 「え!?あ、ううん!お、おめでとう二人とも!!!」
 「もういいから!さっさとやろうぜ?」
 その言葉で、全員が山を登った。

 鴻の山の頂上には大きい木が一本はえているだけで、他には何も見られなかった。そして、手紙のとおりに木の根を掘ると、箱が出てきた。
 「で、やまっちの毛は誰が?」
 「あぁ、僕が持っています。これですね」
 そういって鞄から袋に入った髪の毛を一本取り出した。
 「あさって本当に学校こないのかな?やまっち」
 「それならこののろいが本物ってことだ。のろった1日後って書いてあったしね」
 と、落ち着いてヤマトは作業を終えて、みんなで手を合わせる。
 「「「「「夜蝶々、夜蝶々、夜蝶々」」」」」

 ふもとに下りると、全員がスミレの車で帰ることとなった。 

 次の日、いつもどおりにやまっちと呼ばれた先生は教室に入ってきて、いつものように先生に自慢話ばかりを聞かせた。
 「今日もだるかったな。まぁ、明日には・・・なぁ?」
 「本当にできるかなぁ・・・?」
 「さぁ?出来ると思いますよ。さて、ヤマトさん帰りましょう?」
 「あ、あぁ。お先に帰るな。また明日!」
 「ヒュ~ヒュ~」
 「・・・うざいぞ」
 そんなやり取りをやってその日は何事もなく終わった。




 次の日、教室にやまっちと呼ばれる先生は入ってきた。

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