天空の妖界
全てを打ち明けた俺と雪女
寮に着いた俺は、みんなにとりあえず雪撫との出会いを話した。
「……つまりお前は、標的であるはずの妖怪を助けようって訳?」
「あぁ、そうなる」
それを聞いて、メグはあわてた様子でこっちを指差す。
「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ!? と、とりあえず取り憑いている理由は分かったし、真らしいけど、その力で十万ポイントを集めようとしているの!?」
「あ、うん」
「そ、それって難しいっていうか……」
メグの言葉に慧人も頷き、肩をすくめて容赦なく言った。
「無謀だろ。今のバトルで三千五百ポイントだろ? これでポイントはいくつだ?」
「五千五百ポイント……」
そういうと、思いのほかあったポイントに、慧人は少し驚いた顔をする。皆どんだけ俺ができないと思ってるんだよ……。まぁ、当然だけど。
「は!? ま、まぁいいや。ってことはこれであと九万四千五百だろ? それを全てバトルで集めるとして、何バトルか知らねぇけど、絶対バレるに決まってるだろ」
「う……。そ、そこは何とかする?」
「まぁ、そこは真が考えろ。次、こいつは?」
「あぁ、キララ?」
と、そこでメグが慧人の頭をたたく。
「こら、知らない人にこいつとか指差さない」
「……スマン」
……すごく仲がよろしいご様子で。
「それは……雪撫が言ってくれ。俺も分からねぇし」
「あ、うん」
と、俺が女になるのを見て、慧人は言った。
「いちいち女になるのってだるそうだな」
「もう慣れたよ?」
「慣れたらしいです」
「慣れるものなんだね……」
「えっと、それじゃあ! キララちゃんの事は私から」
「お、おう」
「う、うん……」
いきなりの変わりように、二人とも少し引いている中、キララだけは笑顔でこっちを見ている。……普通に怖い。
「えっと、キララちゃんは妖怪です。えっと……あ! 飢々娘々という妖怪です!」
緊張をしすぎている。えっとを言いすぎだぞ……。
「そ、そんなに硬くならないでいいんだよ?」
「安心しろって。殺さないから」
二人からも気を使われている。それに雪撫は申し訳なさそうな顔をして、
「す、すいません……。キ、キララちゃんは私の親友です」
と、話を続けた。
「あ、そうなんだ!」
「どうりで妖怪とすぐに分かったわけだ」
二人も相槌を打ってくれるようになり、雪撫はようやく普通に喋りだした。
「はい! あと他には……」
と、言葉に詰まっている雪撫に、メグは助け舟を出した。
「はいはーい! 飢々娘々ってどんな妖怪なのか聞いてもいい?」
「えっと~……」
それは、雪撫でなくキララが答えた。
「飢えた女の子の妖怪です~」
それを聞いて、慧人はキララに質問する。
「ってことは、ゾンビじゃないって事だろ? じゃあ何でダメージが無いんだ? お前に」
「何でしたっけ~? 第二次亡命不可の法則~?」
「わ! わ~! わ~!!」
キララの一言に雪撫は慌てて三人の間に割って入った。
「ど、どうしたの!? せ、雪撫ちゃん!?」
メグが驚いて声をかける。
「そ、それは私が適当に言っただけなんです!」
それにキララは意地悪そうな笑顔をした。あ……こいつ分かって言ったんだな。案外いい性格がしてそうだぞ……。
「あ、そうだっけ~? じゃあ理由は分からないです~」
分かってて言ったんだな……。
「いや、法則名(仮)のおかげで分かった」
その言葉に、雪撫は顔を真っ赤にして、
「(仮)とか言わないで下さい!」
と、慧人にもはや叫ぶように言う。
仲良くなっているようで良かったと思っていると、不意にさっきの戦いを思い出した。
「そうそう、その話なんだけどさ、私なら出来るかもしれないんだよね」
「ま、真君? な、何が?」
「キララを倒すこと」
「え!? キララちゃんを倒す!?」
「……つまりお前は、標的であるはずの妖怪を助けようって訳?」
「あぁ、そうなる」
それを聞いて、メグはあわてた様子でこっちを指差す。
「ちょちょちょ、ちょっと待ってよ!? と、とりあえず取り憑いている理由は分かったし、真らしいけど、その力で十万ポイントを集めようとしているの!?」
「あ、うん」
「そ、それって難しいっていうか……」
メグの言葉に慧人も頷き、肩をすくめて容赦なく言った。
「無謀だろ。今のバトルで三千五百ポイントだろ? これでポイントはいくつだ?」
「五千五百ポイント……」
そういうと、思いのほかあったポイントに、慧人は少し驚いた顔をする。皆どんだけ俺ができないと思ってるんだよ……。まぁ、当然だけど。
「は!? ま、まぁいいや。ってことはこれであと九万四千五百だろ? それを全てバトルで集めるとして、何バトルか知らねぇけど、絶対バレるに決まってるだろ」
「う……。そ、そこは何とかする?」
「まぁ、そこは真が考えろ。次、こいつは?」
「あぁ、キララ?」
と、そこでメグが慧人の頭をたたく。
「こら、知らない人にこいつとか指差さない」
「……スマン」
……すごく仲がよろしいご様子で。
「それは……雪撫が言ってくれ。俺も分からねぇし」
「あ、うん」
と、俺が女になるのを見て、慧人は言った。
「いちいち女になるのってだるそうだな」
「もう慣れたよ?」
「慣れたらしいです」
「慣れるものなんだね……」
「えっと、それじゃあ! キララちゃんの事は私から」
「お、おう」
「う、うん……」
いきなりの変わりように、二人とも少し引いている中、キララだけは笑顔でこっちを見ている。……普通に怖い。
「えっと、キララちゃんは妖怪です。えっと……あ! 飢々娘々という妖怪です!」
緊張をしすぎている。えっとを言いすぎだぞ……。
「そ、そんなに硬くならないでいいんだよ?」
「安心しろって。殺さないから」
二人からも気を使われている。それに雪撫は申し訳なさそうな顔をして、
「す、すいません……。キ、キララちゃんは私の親友です」
と、話を続けた。
「あ、そうなんだ!」
「どうりで妖怪とすぐに分かったわけだ」
二人も相槌を打ってくれるようになり、雪撫はようやく普通に喋りだした。
「はい! あと他には……」
と、言葉に詰まっている雪撫に、メグは助け舟を出した。
「はいはーい! 飢々娘々ってどんな妖怪なのか聞いてもいい?」
「えっと~……」
それは、雪撫でなくキララが答えた。
「飢えた女の子の妖怪です~」
それを聞いて、慧人はキララに質問する。
「ってことは、ゾンビじゃないって事だろ? じゃあ何でダメージが無いんだ? お前に」
「何でしたっけ~? 第二次亡命不可の法則~?」
「わ! わ~! わ~!!」
キララの一言に雪撫は慌てて三人の間に割って入った。
「ど、どうしたの!? せ、雪撫ちゃん!?」
メグが驚いて声をかける。
「そ、それは私が適当に言っただけなんです!」
それにキララは意地悪そうな笑顔をした。あ……こいつ分かって言ったんだな。案外いい性格がしてそうだぞ……。
「あ、そうだっけ~? じゃあ理由は分からないです~」
分かってて言ったんだな……。
「いや、法則名(仮)のおかげで分かった」
その言葉に、雪撫は顔を真っ赤にして、
「(仮)とか言わないで下さい!」
と、慧人にもはや叫ぶように言う。
仲良くなっているようで良かったと思っていると、不意にさっきの戦いを思い出した。
「そうそう、その話なんだけどさ、私なら出来るかもしれないんだよね」
「ま、真君? な、何が?」
「キララを倒すこと」
「え!? キララちゃんを倒す!?」
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