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強奪の勇者~奪って奪って最強です~

雪桜 尚

奴隷商から強奪!!

「領主様の準備が出来ました」

メイドさんが俺たちを呼びに来る。

「行きましょう、アルさん」

キュテリアが俺の手を取り、領主の待つ部屋に向かう。
領主の待つ部屋の前で、キュテリアがその凛とした声を出す。

「お父様、アルティオム様をお連れしました」
「入れ」
「「失礼します」」

俺たちは、領主の部屋に入る。
そこには、筋骨隆々とした体を持つ、妙齢の男が待っていた。

「おお、君が娘を救ってくれたのか」
「ま、まあ結果的には……」

領主は涙ながらに俺の手を取る。

「りょ、領主様、おやめください。ただの平民にそんな頭を下げなくても……」
「いいや、そういうわけにはいかない。礼をわきまえぬようでは領主の風上にも置けんからな」
「そういうものですか?」
「そういうものだ、おいあれを持って来い」

領主がメイドに何かを持って来させる。
しばらくして、一つの袋をもってメイドが戻ってくる。

「この袋の中に金貨百枚と家紋の入った短剣がはいっておる。それを見せればある程度は便宜が図ってもらえるだろう」
「あ、ありがとうございます」
「ほかにほしいものはあるかね」
「そ、そうですね……」

悩むしぐさこそしてみるが、金がもらえたので別にほしいものはない。

「お金ももらえたのでもうほしいものはないですよ」
「そうか、この街にいる間はとこ時顔を見せてくれたまえ」

こうして、この街の領主の屋敷を後にした。

「それにしてもこれからどうするかなぁ……」

冒険者になるという目標はあるが、それ以前にこの世界の常識を全く知らないのが問題である。

「そうだなぁ、裏切らなくて常識的な奴はいないかなぁ……」
「そこのおかた」

それがそんなことを考えていると、誰かに声をかけられた。

「なんだ?」
「私、奴隷商の人間でございます。貴殿がお仲間を探しておられる様子でしたので声をかけさせていただいた次第です」
「ほう、それじゃ、店で話だけでも聞こうじゃないか」
「ありがとうございます」

俺は奴隷商の男に連れられて店に向かった。
店につくと、その男は開口一番にこう告げた。

「お求めの奴隷は?」
「俺はまだ奴隷を買うなんて言ってないが?」
「確かにそうですな」
「まあ、かうからいいが。そうだな、後衛から戦闘ができて、常識を知っていればそれでいい」
「そうですか、ではこちらへ」

店の奥にかかっているカーテンの向こう側に俺を連れていった。

「こちらがお客様のご希望に合う奴隷です」

そういって折の奥にいる奴隷たちを指さす。
奴隷はどれも管理が行き届いているのか、健康的な体つきをしていた。

「そうだな……」

俺は奴隷たちを見渡す。
興味深そうに見ている者もいれば興味なさそうにそっぽを向いている者もいる。
そして、一人の奴隷に目を奪われた。

「あの奴隷がほしい」
「あの奴隷ですか?」

奴隷商は困惑を隠せないでいる。
それもそのはず、俺が選んだ奴隷は右手が欠損し顔の右半分がやけどによって爛れた酷い容姿をしていたからだ。

「いいからいいから、金貨十枚出すから」
「は、はい分かりました。おい、準備しろ」

奴隷商は部下に頼んで奴隷の準備をさせる。
ほどなくして、長いローブで全身を隠したさっきの奴隷がやってきた。

「それでは奴隷登録をしますので、血を一滴お願いします」
「わかった、どこに垂らせばいい?」
「こ、こに」

奴隷がかすれた声を上げる。
俺は親指を噛み切って、血を垂らす。
俺の血が奴隷紋についた瞬間、それが光り輝く。

「が、がぁあ、ぐぅぅぅぅう、か、かはっ」

苦しそうな声を上げる。

「それではこれで大丈夫です。それではまたのご利用をおまちしています」
「ああ、これからも良しなに頼む」

こうして俺は一人の奴隷を手に入れた。

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