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強奪の勇者~奪って奪って最強です~

雪桜 尚

ギルマスから強奪!!

「なあ、お前名前は?」

俺は今さっき買ったばかりの奴隷に話しかける。

「わ、たしなまえは、ないです」
「そうか……」

無いから奴隷商は名前を教えなかったのか……

「それじゃ、俺が名前つけるけどいいか?」
「は、い」

そうだなー、なにがいいかなぁ。
うんうんと唸りながら約五分が経過する。まだ決まらない。
三十分が立った。まだ決まらない。
そして、一時間がたったとき、ある一つの名前が思い浮かんだ。

「よし、決めた。お前の名前はエイミーだ」
「エイミー?」
「ああ、エイミーにはな、愛って意味があるんだ、良い名前だろ?」
「エイ、ミー。はい、い、い名前で、す」

ガラガラの声でその言葉を紡ぐ。
俺は、エイミーの全身を見た。

「うっし、次はその傷を治すか!!」
「え?」

エイミーは何を言っているのかと言う目でこちらを見ていた。

「わ、たしのきず、もう治らない、です」
「心配すんな、心当たりがある」

俺は、エイミーの手を握って町の外を目指した。
街の門には、新しい門兵が立っていた。

「どうしました?あまり見ない顔ですが」
「ああ、最近街に来たばかりですからね」
「そうでしたか。何か身分を示せるものはありませんか?」
「身分を示せるかわかりませんが」

俺は、キュテリアのお父さん領主様に貰った短剣を見せる。

「ああ、領主様の……どうぞお通りください」
「ありがとうございます」

俺は、門を出てしばらく歩き、門兵が見えないところまで来るとふりかえり、エイリーを見る。
とうのエミリーは緊張した面持ちを浮かべ、俺を見ていた。

「エイミー、今からお前の傷を治すぞ」
「は、い」

ごくりとエイミーが喉を鳴らす。
どうやらとても緊張しているようだ。

「それじゃあ始めるぞ」

俺は目を閉じ、集中力を高める。
全身に流れる魔力をとらえ、徐々にそれをコントロールしていく。

「我は深淵に沈みし命を救うものなり 輝け暁光 目覚めよ命灯 天界に住まいし女神よ 我が声にこたえ無垢なるものを癒し給え 女神治癒ヴィーナスヒール

俺が詠唱を終えると、エイミーの体が眩い閃光で包まれる。
俺はその眩い輝きに目を覆った。

「成功か?」

俺はぽつりとつぶやいた。
しばらくして、エイミーの体を包んでいた光が霧散した。
そこには、翡翠色の瞳と銀色の美しい髪を持った巨乳・・のエルフが立っていた。

「手が、あります!!声も出ます!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん」
「お、おい!泣くなよ」

大声で泣くエイミーの背中をさする。
エイミーは嗚咽を漏らしながら泣き続けた。
そして、すうすうとかわいらしい寝息を立て始めたのだ。

「やれやれ、泣き疲れたら寝るとか子供かよ……」

めんどくさそうに呟くが本当はそこまでめんどくさくは思っていない。
俺は、彼女を抱きかかえると神速を発動して町まで帰るのだった。

「ああ、領主様のお方。お早いですな」
「まあな、もう用事は済んだからな」
「さようですか、お入りください」

こうして俺は三十分ぶりくらいに街に足を踏み入れた。
俺はどこか宿泊できる場所を探すべく、ナロンの町を歩いていた。
エイミーを背中に負ぶって。
刺さるような視線をかいくぐって俺は一つの宿を見つけた。

「すいません、一部屋空いてますか?」
「大丈夫ですよ、何日お泊りになられますか?」
「とりあえず一週間」
「はい、銀貨二十枚です」

俺はバックから金貨を一枚取り出した。

「すいません、これしか持ってなくて。おつりは良いですよ」

俺は鍵をもらうと、急いで部屋に向かいエイミーをベットに寝かした。

「はぁ、疲れた……」

俺もベットに身を投げる。
そのままうつらうつらしていると、急に声がかかった。

「すいません、お客様に来客です」
「分かりました、それで、どちらに?」
「食堂です」

俺は言われたと売り食堂に向かう。
そこには、深紅の髪を持つ、少し背の高いスレンダーな女性が紅茶を飲んでいた。

「あなたが来客ですか?」
「ああ、いかにも」
「お待たせしました。アルティオム・ルーカスです」
「私はエミリア・カティームだ。この町のギルドマスターをしている」

この町のギルドマスターが俺に何の用だろうか。

「君がドラゴンを討伐したとキュテリア殿から聞いてな」
「ああ、それですか」

どうやらドラゴンを討伐したことが明るみになってしまったらしい。

「それでだな、君は冒険者登録はしていないと聞く。何かドラゴンを倒した証拠か何かそれに準ずるような技を見せてくれればCランク冒険者として登録しようと思ってな」
「はあ」

ドラゴンを倒した証拠なんて持っていないし、どうしたもんか。

「何かないのか?」
「そうですね、技でもいいんですか?」
「ああ、かまわん」
「でしたら」

俺は首から下を龍化させる。

「おおぅ、まさか君が魔化を使えるとはな。合格だ、きみをCランク冒険者として登録しておこう」
「ありがとうございます」
「しかし、これを見せられたら血が滾るな。今から一戦やろうじゃないか。空間隔離」

突如、世界から色が抜け真っ白な空間に移動する。

「ここは?」
「私の作りだした世界だ。今から君と勝負しようと思って」
「わかりました、じゃあやりましょうか」

おれは、ゆっくりと構える。

「あれ?君は神器を使わないのか?」
「神器?」
「知りもしないのか。ならば教えてやろう。神器は一人が一掴みから授かるものだ。神器の名前を呼べばそれは顕現するのだ」
「名前ってどうやればわかるんですか?」
「なんとなく、それっぽくさけべばいい」
「は、はぁ」
「こい、迅雷!!」

エミリアが神器の名前を叫ぶと、確かにそれが顕現した。

「こい!!ヘカトンケイル!!!」

俺の手にはエミリアと同じ神器が握られていた。

「な、何で気にもそれを持っているんだ」
「何でって言われても……分かりませんよ!!」
「まあいい、行くぞ!!」

こうして、俺とギルドマスターの戦いの火ぶたが切られたのだ。



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