ロリっ娘女子高生の性癖は直せるのか
6-7 「童に任せてくれないか?」
突然呼び止める声に驚いて振り返る。
追いかけて来たのだろうか、ぜいぜいと息を荒くした修善寺さんが睨み付けるようにこちらを見ていた。
「ど、どうして修善寺さんがここに……?」
「それはこっちのセリフじゃ。お主こそ外靴に履き替えてどこへ行くつもりじゃ!」
修善寺さんは普段聞かないような強い口調と表情で言った。俺は思わず背筋が伸びる感覚を覚える。
「……堂庭を、探そうと……思って……」
「探してどうするつもりなのじゃ」
「どうするって言われても……」
「顔を合わせた所で何の解決にもならないじゃろう。宮ヶ谷殿、少し落ち着かんかえ」
修善寺さんの目力が弱くなり、心配の眼差しへと変わる。
今の言葉から考えると彼女は既に堂庭の件について知っているのだろう。
確かに堂庭と今会ったとしても事は進まない。俺は一旦落ち着く必要があるのだろう。でも……。
「堂庭を守って……助けたいんだよ、俺は」
「そんなの分かっておる。だから今はわしと話をしてみないか?」
修善寺さんに俺の何が分かったのだろうか。彼女の全てお見通しと言わんばかりの態度が少し気に食わなかった。
「…………名案でもあるのかよ」
「無い。じゃがこの機会にお主には真実を伝えておこうと思ってのう」
「ふふ、まさか犯人は私でしたとでも言うのか?」
「ほっほっほ。冗談が過ぎるのう宮ヶ谷殿。わしは瑛美殿が嫌いな訳じゃない。寧ろ大好きじゃ。…………親友だからのう」
語尾はどこか切なくて消え入りそうな声だった。
親友――修善寺さんと堂庭はかつて大の仲良しだったと桜ちゃんから聞いていたが本人から直接耳にしたのは初めてだ。
やはり昔は仲が良かったのだろうか。今の二人を見ると到底考えられない事だけど……。
「犯人じゃないなら何を話すんだ? 昼休みももう終わるし無駄話なら俺はもう行くぞ」
「まあ待つのじゃ宮ヶ谷殿。恐らくお主にとって有益となる話だからのう。じゃが……ここだと目立つし場所を変えよう。悪いがこの前行った体育館裏へ案内してくれないか?」
「別にいいけど……。もう五限目が始まるし、修善寺さんは授業に出ないとマズいだろ」
「お主こそ授業に参加しなくていいのかえ?」
「俺は早退するかもって伝えてあるから大丈夫だ」
あまり胸を張って言える事じゃないけどな。
「ほっほっほ。ならわしも授業をサボってみるかのう。一度こういうのやってみたかったのじゃ」
嬉しそうに笑う修善寺さん。
でも授業をサボるなんて本当はやっちゃ駄目だからね!
「先生に怒られても俺は自分の責任しか取らねぇからな。……こっちだ」
自己責任という確認をとった上で俺は体育館裏に向かって歩き出す。
キーンコーンカーンコーン……。
昼休み終了のチャイムが五月蝿いくらいの音量で鳴り響いた。
◆
体育館裏まで続く草むらを掻き分けながら向かう道中、修善寺さんは悲鳴のような声を上げる。
「む、虫とか怪物は出てこないじゃろうな!?」
「虫は出るかもしれんが怪物は流石に出てこないだろう。あいつ達とは早々エンカウントしないしな」
なにそのレアモンスター枠、と自分でツッコミを入れる。
「でもこんな事もあろうかと今日の童はタイツを履いてきたのじゃ。これで何がこようとわしは無敵……」
と、修善寺さんが言いかけたところで
「ぎゃああああああ!? 脚に虫があぁぁぁ! なにこれキモいぃぃぃ!」
甲高い叫び声が響き渡る。
普段お姫様キャラの修善寺さんだが、今は虫が苦手な唯の女子高生である。
「……大丈夫か?」
「ふぅ、なんとか……。ったく、わしの許可無しに飛びつくなんて虫けらのくせに生意気じゃのう」
許可を取ればくっついても良いのか……? それよりも先程の修善寺さんの悲鳴が周囲に聞こえていなければいいけど……。
「修善寺さん、もう授業は始まってるしできるだけ静かに頼む」
「あぁすまない。わしのしたことか、つい取り乱してしまったのう」
小声で謝る修善寺さんに俺はこくりと頷く。
それから少しだけ歩き進めて立ち止まり、俺は軋むフェンスに背中を預ける。
「この辺でいいだろう。で、話というのは……」
「うむ。それはじゃな……」
修善寺さんは声を潜めながら話し始めた。
◆
「今回の件については童に任せてくれないか?」
嘘偽りの無い真っ直ぐな目で言われた。
修善寺さんは堂庭のファンクラブのグループに入っているらしく、中傷メッセージについてはすぐ気付いたという。
しかし今回の犯人は愛川さんで間違い無いだろうし、事情を知る俺が率先して動いた方が事態が悪化せずに済むと思う。
「……修善寺さん、もし理由が有れば聞かせてくれないかな?」
「理由、か」
顎に手を当て、考えるような素振りを見せる修善寺さん。
「無念を晴らす……と言えばいいのかのう。小学生の頃、わしは瑛美殿に大きな過ちを犯してしまったのじゃ。そう……あの時に信用を失ってしまったのじゃ……」
かなり深刻な出来事だったのか、修善寺さんの表情は暗い。
「お主は初耳かもしれないが、瑛美殿は小学生の時、ロリコンが原因でクラスからハブられていたのじゃ」
「え…………。それ本当なのか!?」
俺と堂庭が唯一音信不通の関係だったあの六年間にそんな酷い事があったなんて。
でもこれでまた俺はあいつの『知らない』を知ってしまったんだな。
他にも沢山あるかもしれない。俺に話してくれない堂庭の秘密が。
「あの時の瑛美殿は学校でも幼女の話を包み隠さず繰り広げてのう。クラスの連中は案の定ドン引き。それからの日々は酷かったものじゃ……」
想像するだけで頭が痛くなりそうだ。堂庭のあの暴走っぷりを耐性のない一般人が目の当たりにしたら。
特に小学生、しかも女子しかいないという狭い社会では間違い無く彼女は除け者にされるだろう。
「机の上に消毒液が撒かれてる。椅子の上には画鋲。筆箱を川に捨てられる。帰り道に離れた距離から「死ね」と叫び続けられる……」
修善寺さんが口にした衝撃の発言に俺は絶句した。
想像以上だ。堂庭は何も悪くないのに。誰も傷付けてないはずなのに何で傷付けられなきゃいけないんだ……。
「……それからしばらくして瑛美殿はわしに縋りに来たのじゃ。「助けて」と。泣きながら頼み込んできたのじゃが……」
修善寺さんの声が震えている。聞くのも辛いが記憶を掘り起こして話している彼女の方が何倍も辛いだろう。
「わしは瑛美殿の頼みを断ってしまったのじゃ。……もし彼女の味方についたらわしもハブられる。親友と言いながら……わ、わしは自分の身を……優先、してしまったのじゃ……」
修善寺さんは両手で顔を覆い、泣き出してしまった。
小学生では余りにも辛すぎる選択だろう。どんなに仲の良い相手だろうと自分の身を犠牲にしてまで助けるのは早々できない。大人だって難しいはずだ。
「わ、わしわぁ、瑛美殿を裏切った、最低の人間じゃぁ……ぐっ、えっぐ」
「別に修善寺さんは悪くないと思うよ。堂庭もかなり頑固だからさ、本当は仲直りしたいと思ってるんじゃないかな」
「ありがとう宮ヶ谷殿。……ぐすん、嫌な過去を思い出すのは辛いのう。つい感情が乱れてしまったのじゃ」
涙を手で拭きながら大丈夫と作り笑いを見せる修善寺さん。
どうやら堂庭とかつて親友だった話は本当らしい。
でも堂庭が虐められ、修善寺さんは守れなかった。だから同じような状況になりかけている今、彼女は堂庭を助けて信頼を取り戻したいということか。
そうであれば俺も協力したい。二人の間に生まれた壁を取り払う事は堂庭にとってもプラスになるだろうしな。
「理由は分かったよ。今回の件は修善寺さんに任せる……と言いたいが俺からも少し口出しさせてくれ」
「ふふ、お主は本当に瑛美殿が気になって仕方無いんじゃのう」
「いやいや違うって。昼休みに流れたLINEの犯人、俺知ってるんだよ」
「なんだ、黒幕を知っておるのか。先程は童を犯人呼ばわりしたくせに」
「ごめん、あれは冗談ということで許してくれ。……一先ず明日、仲間を集めて作戦会議を開こう。そこで色々話すからさ」
と言ったものの、正直どうやって愛川さんを懲らしめるか考えていない。
そもそも彼女が犯人である証拠すら無いのだが……。
でも今日は気が動転してるし、頭を冷やしてから考えることにしよう。
「今日の放課後、とかじゃ駄目なのかえ? 急がないと疑惑が広まる恐れがあるかもしれんし……」
「それもそうだが……。今日は早退するって平沼に言っちゃったからさ、俺はこれ以上学校に居たらマズいんだよ」
もしこの状況を先生に見られたらどう言い訳をしようか。というか現に修善寺さんも授業をサボっているんだよなぁ。
「なら仕方無いのう。じゃあ今日はこれで解散じゃ。わしは教室へ戻るとするかのう」
「また明日な。戻る途中、先生にバレないように気を付けろよ」
「あいあいさー! なのじゃ」
びしっと敬礼のポーズをとる修善寺さんに手を振り、校門に向かって歩いていく。
『打倒! 愛川さん』作戦は明日から決行だ。
追いかけて来たのだろうか、ぜいぜいと息を荒くした修善寺さんが睨み付けるようにこちらを見ていた。
「ど、どうして修善寺さんがここに……?」
「それはこっちのセリフじゃ。お主こそ外靴に履き替えてどこへ行くつもりじゃ!」
修善寺さんは普段聞かないような強い口調と表情で言った。俺は思わず背筋が伸びる感覚を覚える。
「……堂庭を、探そうと……思って……」
「探してどうするつもりなのじゃ」
「どうするって言われても……」
「顔を合わせた所で何の解決にもならないじゃろう。宮ヶ谷殿、少し落ち着かんかえ」
修善寺さんの目力が弱くなり、心配の眼差しへと変わる。
今の言葉から考えると彼女は既に堂庭の件について知っているのだろう。
確かに堂庭と今会ったとしても事は進まない。俺は一旦落ち着く必要があるのだろう。でも……。
「堂庭を守って……助けたいんだよ、俺は」
「そんなの分かっておる。だから今はわしと話をしてみないか?」
修善寺さんに俺の何が分かったのだろうか。彼女の全てお見通しと言わんばかりの態度が少し気に食わなかった。
「…………名案でもあるのかよ」
「無い。じゃがこの機会にお主には真実を伝えておこうと思ってのう」
「ふふ、まさか犯人は私でしたとでも言うのか?」
「ほっほっほ。冗談が過ぎるのう宮ヶ谷殿。わしは瑛美殿が嫌いな訳じゃない。寧ろ大好きじゃ。…………親友だからのう」
語尾はどこか切なくて消え入りそうな声だった。
親友――修善寺さんと堂庭はかつて大の仲良しだったと桜ちゃんから聞いていたが本人から直接耳にしたのは初めてだ。
やはり昔は仲が良かったのだろうか。今の二人を見ると到底考えられない事だけど……。
「犯人じゃないなら何を話すんだ? 昼休みももう終わるし無駄話なら俺はもう行くぞ」
「まあ待つのじゃ宮ヶ谷殿。恐らくお主にとって有益となる話だからのう。じゃが……ここだと目立つし場所を変えよう。悪いがこの前行った体育館裏へ案内してくれないか?」
「別にいいけど……。もう五限目が始まるし、修善寺さんは授業に出ないとマズいだろ」
「お主こそ授業に参加しなくていいのかえ?」
「俺は早退するかもって伝えてあるから大丈夫だ」
あまり胸を張って言える事じゃないけどな。
「ほっほっほ。ならわしも授業をサボってみるかのう。一度こういうのやってみたかったのじゃ」
嬉しそうに笑う修善寺さん。
でも授業をサボるなんて本当はやっちゃ駄目だからね!
「先生に怒られても俺は自分の責任しか取らねぇからな。……こっちだ」
自己責任という確認をとった上で俺は体育館裏に向かって歩き出す。
キーンコーンカーンコーン……。
昼休み終了のチャイムが五月蝿いくらいの音量で鳴り響いた。
◆
体育館裏まで続く草むらを掻き分けながら向かう道中、修善寺さんは悲鳴のような声を上げる。
「む、虫とか怪物は出てこないじゃろうな!?」
「虫は出るかもしれんが怪物は流石に出てこないだろう。あいつ達とは早々エンカウントしないしな」
なにそのレアモンスター枠、と自分でツッコミを入れる。
「でもこんな事もあろうかと今日の童はタイツを履いてきたのじゃ。これで何がこようとわしは無敵……」
と、修善寺さんが言いかけたところで
「ぎゃああああああ!? 脚に虫があぁぁぁ! なにこれキモいぃぃぃ!」
甲高い叫び声が響き渡る。
普段お姫様キャラの修善寺さんだが、今は虫が苦手な唯の女子高生である。
「……大丈夫か?」
「ふぅ、なんとか……。ったく、わしの許可無しに飛びつくなんて虫けらのくせに生意気じゃのう」
許可を取ればくっついても良いのか……? それよりも先程の修善寺さんの悲鳴が周囲に聞こえていなければいいけど……。
「修善寺さん、もう授業は始まってるしできるだけ静かに頼む」
「あぁすまない。わしのしたことか、つい取り乱してしまったのう」
小声で謝る修善寺さんに俺はこくりと頷く。
それから少しだけ歩き進めて立ち止まり、俺は軋むフェンスに背中を預ける。
「この辺でいいだろう。で、話というのは……」
「うむ。それはじゃな……」
修善寺さんは声を潜めながら話し始めた。
◆
「今回の件については童に任せてくれないか?」
嘘偽りの無い真っ直ぐな目で言われた。
修善寺さんは堂庭のファンクラブのグループに入っているらしく、中傷メッセージについてはすぐ気付いたという。
しかし今回の犯人は愛川さんで間違い無いだろうし、事情を知る俺が率先して動いた方が事態が悪化せずに済むと思う。
「……修善寺さん、もし理由が有れば聞かせてくれないかな?」
「理由、か」
顎に手を当て、考えるような素振りを見せる修善寺さん。
「無念を晴らす……と言えばいいのかのう。小学生の頃、わしは瑛美殿に大きな過ちを犯してしまったのじゃ。そう……あの時に信用を失ってしまったのじゃ……」
かなり深刻な出来事だったのか、修善寺さんの表情は暗い。
「お主は初耳かもしれないが、瑛美殿は小学生の時、ロリコンが原因でクラスからハブられていたのじゃ」
「え…………。それ本当なのか!?」
俺と堂庭が唯一音信不通の関係だったあの六年間にそんな酷い事があったなんて。
でもこれでまた俺はあいつの『知らない』を知ってしまったんだな。
他にも沢山あるかもしれない。俺に話してくれない堂庭の秘密が。
「あの時の瑛美殿は学校でも幼女の話を包み隠さず繰り広げてのう。クラスの連中は案の定ドン引き。それからの日々は酷かったものじゃ……」
想像するだけで頭が痛くなりそうだ。堂庭のあの暴走っぷりを耐性のない一般人が目の当たりにしたら。
特に小学生、しかも女子しかいないという狭い社会では間違い無く彼女は除け者にされるだろう。
「机の上に消毒液が撒かれてる。椅子の上には画鋲。筆箱を川に捨てられる。帰り道に離れた距離から「死ね」と叫び続けられる……」
修善寺さんが口にした衝撃の発言に俺は絶句した。
想像以上だ。堂庭は何も悪くないのに。誰も傷付けてないはずなのに何で傷付けられなきゃいけないんだ……。
「……それからしばらくして瑛美殿はわしに縋りに来たのじゃ。「助けて」と。泣きながら頼み込んできたのじゃが……」
修善寺さんの声が震えている。聞くのも辛いが記憶を掘り起こして話している彼女の方が何倍も辛いだろう。
「わしは瑛美殿の頼みを断ってしまったのじゃ。……もし彼女の味方についたらわしもハブられる。親友と言いながら……わ、わしは自分の身を……優先、してしまったのじゃ……」
修善寺さんは両手で顔を覆い、泣き出してしまった。
小学生では余りにも辛すぎる選択だろう。どんなに仲の良い相手だろうと自分の身を犠牲にしてまで助けるのは早々できない。大人だって難しいはずだ。
「わ、わしわぁ、瑛美殿を裏切った、最低の人間じゃぁ……ぐっ、えっぐ」
「別に修善寺さんは悪くないと思うよ。堂庭もかなり頑固だからさ、本当は仲直りしたいと思ってるんじゃないかな」
「ありがとう宮ヶ谷殿。……ぐすん、嫌な過去を思い出すのは辛いのう。つい感情が乱れてしまったのじゃ」
涙を手で拭きながら大丈夫と作り笑いを見せる修善寺さん。
どうやら堂庭とかつて親友だった話は本当らしい。
でも堂庭が虐められ、修善寺さんは守れなかった。だから同じような状況になりかけている今、彼女は堂庭を助けて信頼を取り戻したいということか。
そうであれば俺も協力したい。二人の間に生まれた壁を取り払う事は堂庭にとってもプラスになるだろうしな。
「理由は分かったよ。今回の件は修善寺さんに任せる……と言いたいが俺からも少し口出しさせてくれ」
「ふふ、お主は本当に瑛美殿が気になって仕方無いんじゃのう」
「いやいや違うって。昼休みに流れたLINEの犯人、俺知ってるんだよ」
「なんだ、黒幕を知っておるのか。先程は童を犯人呼ばわりしたくせに」
「ごめん、あれは冗談ということで許してくれ。……一先ず明日、仲間を集めて作戦会議を開こう。そこで色々話すからさ」
と言ったものの、正直どうやって愛川さんを懲らしめるか考えていない。
そもそも彼女が犯人である証拠すら無いのだが……。
でも今日は気が動転してるし、頭を冷やしてから考えることにしよう。
「今日の放課後、とかじゃ駄目なのかえ? 急がないと疑惑が広まる恐れがあるかもしれんし……」
「それもそうだが……。今日は早退するって平沼に言っちゃったからさ、俺はこれ以上学校に居たらマズいんだよ」
もしこの状況を先生に見られたらどう言い訳をしようか。というか現に修善寺さんも授業をサボっているんだよなぁ。
「なら仕方無いのう。じゃあ今日はこれで解散じゃ。わしは教室へ戻るとするかのう」
「また明日な。戻る途中、先生にバレないように気を付けろよ」
「あいあいさー! なのじゃ」
びしっと敬礼のポーズをとる修善寺さんに手を振り、校門に向かって歩いていく。
『打倒! 愛川さん』作戦は明日から決行だ。
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