リア充VS非リア『ブサイク達の大逆転』 ――名前の壁は超えてやる!
股間を大きくしますか? いいえ、しません。
どこにしようかなー。
俺は真剣に考える。
何を考えているのかって? そりゃあ、どこのパーツをカッコよくしてもらうかだ。
まぁ、ここで変態は迷わずに股間を選択するわけなのだがそんな無駄な使い方を俺はしない。当然だ。
「どうしました? 早く決めて下さい」
黒髪を長く伸ばしたシスターが俺を急かしてくる。
現在、教会のような所の中央に立っていて、俺から見える前の景色には何か分からないけどイケメンの銅像が置いてある。他は結婚式場何かで置いてあるような横長の椅子が置いてあり、銅像以外は普通の教会って感じだ。
そして、これは一人一人行われるスキルポイントの振り分け式的なやつで、活躍した順に割り振っていく。
俺もそこそこの活躍をしていたので三番目という大変いい位置でスキルを割り振ることが出来る。
素直にスキルカードに記されてる中の悪い部分に振ろうか。
目、鼻、口、輪郭、それ以外にも声やら臭い等、変わった項目もあるが評価はどれも5。平凡中の平凡。
これじゃあ、選ぶところが無いじゃないか! ていうか、これを改めて見ると分かるけど、本当に名前だけでFクラスに落とされたよなぁ。
あ……。でも、5じゃない項目が一つある。
3……。なになに? 股間。少し小さいですね。
何でわかるの?! てか、失礼にも程があるだろ!! 起った時に目立ちませんしぃ!? 別にいいしー!
危ない。危ない。怒りに任せて股間にスキルポイントを割り振る所だったよ。
「そうですね……。全体を平均的に……みたいな事は出来るんですか?」
「出来ますけど……無駄な項目にも振られちゃうかもしれませんよ?」
「例えば?」
「そうですね……。最近の話題で言えば、鼻くそが出にくくなるとか」
「……あまり入りませんね」
「ですよね」
「なら、容姿とかに関係する部分全てにお願いします」
「その点は私に任せてもらって大丈夫ですよね?」
「はい。お願いします」
RPGにあるような白い光に包まれ、視界が不安定になる。俺はそれを嫌がり目を瞑る。
「開けていいですよ……」
俺の目の前には鏡が置いてある。
そこには何かが変化した俺の姿があった。
「誰だ? この地味なやつ。超普通じゃないですか」
「まぁ、平均的に振りましたので」
「……そうですか」
俺は少し気を落とし、木で出来た扉を開き外に出る。
「お、どうだった?」
「何も変わってないじゃんー」
二番目に活躍し、大分変化した柳が煽ってくる。
まぁ、変化したと言っても塗り壁が人間の原型を保ったくらいの変化だけど。
空気の入ってない風船が少し膨れたみたいな? でも、段々と可愛くなりそう。
それだけは言えた。
「いやー、俺もそう思った。ほとんど変わってねぇ」
「まぁ、いいっしょ」
「……ていうか、お前は可愛くなりすぎなんだよ!!」
鼻くそマシンガンは女神様くらいの可愛さになっていた。
鼻をほじる仕草が愛らしく見えてしまう。俺はおかしくなってしまったのだろうか。
元は確かに普通だった。
でも、これはヤバイ。
肩から垂れ下がる黒髪が胸にかかる。目はとても柔らかい感じで二重。
口元はシュッとしている。
だるそうにして、眠そうにしている顔。それも全て可愛かった。
「まぁ、あんまり褒めんなよ」
顔を赤らめ、ニッコリと笑い返してくれた。
その後、顎の尖りが収まったり、豚人間が少しは人間に近づいたり、俺以外はかなりの変化を遂げていた。
そして、女神様も同様にかなりの変化を遂げていた。
「……嘘、だろ」
「何が嘘なんだ?」
「し、身長が伸びている……」
俺は地に膝をつき、頭をがっくりと下げる。
「いやいやいや! 身長を伸ばしてもらったんだよ!」
女神様はかつての女子らしい身長を失い、俺と同じくらいの高さになっていた。
何か……。あんまり変わってないの俺だけな気がしてきた……。ていうか、俺だけだ。
再び、膝を抱えて俺はガクリと肩を落とす。
「まぁ、気を持ちなよ。そう落ち込まないでさ!」
俺の肩をトンと叩く柳の姿が何だか可愛く見えてしまった。
この後、クラス全員で祝勝会を開きワイワイと盛り上がった。
俺は電車に揺られ家へ帰る。
「ただいま」
「おかえり」
階段を急いで駆け上り、部屋のベッドに寝転がる。
「この調子で上のクラスにいきたいな……」
俺はそう呟いた。
この後、彼は自分の変化に気づいたという。
……股間の大きさの変化だけが唯一分かるなんて。俺はとんでもない野郎だな。
そう思いながら、眠りについた。
俺は真剣に考える。
何を考えているのかって? そりゃあ、どこのパーツをカッコよくしてもらうかだ。
まぁ、ここで変態は迷わずに股間を選択するわけなのだがそんな無駄な使い方を俺はしない。当然だ。
「どうしました? 早く決めて下さい」
黒髪を長く伸ばしたシスターが俺を急かしてくる。
現在、教会のような所の中央に立っていて、俺から見える前の景色には何か分からないけどイケメンの銅像が置いてある。他は結婚式場何かで置いてあるような横長の椅子が置いてあり、銅像以外は普通の教会って感じだ。
そして、これは一人一人行われるスキルポイントの振り分け式的なやつで、活躍した順に割り振っていく。
俺もそこそこの活躍をしていたので三番目という大変いい位置でスキルを割り振ることが出来る。
素直にスキルカードに記されてる中の悪い部分に振ろうか。
目、鼻、口、輪郭、それ以外にも声やら臭い等、変わった項目もあるが評価はどれも5。平凡中の平凡。
これじゃあ、選ぶところが無いじゃないか! ていうか、これを改めて見ると分かるけど、本当に名前だけでFクラスに落とされたよなぁ。
あ……。でも、5じゃない項目が一つある。
3……。なになに? 股間。少し小さいですね。
何でわかるの?! てか、失礼にも程があるだろ!! 起った時に目立ちませんしぃ!? 別にいいしー!
危ない。危ない。怒りに任せて股間にスキルポイントを割り振る所だったよ。
「そうですね……。全体を平均的に……みたいな事は出来るんですか?」
「出来ますけど……無駄な項目にも振られちゃうかもしれませんよ?」
「例えば?」
「そうですね……。最近の話題で言えば、鼻くそが出にくくなるとか」
「……あまり入りませんね」
「ですよね」
「なら、容姿とかに関係する部分全てにお願いします」
「その点は私に任せてもらって大丈夫ですよね?」
「はい。お願いします」
RPGにあるような白い光に包まれ、視界が不安定になる。俺はそれを嫌がり目を瞑る。
「開けていいですよ……」
俺の目の前には鏡が置いてある。
そこには何かが変化した俺の姿があった。
「誰だ? この地味なやつ。超普通じゃないですか」
「まぁ、平均的に振りましたので」
「……そうですか」
俺は少し気を落とし、木で出来た扉を開き外に出る。
「お、どうだった?」
「何も変わってないじゃんー」
二番目に活躍し、大分変化した柳が煽ってくる。
まぁ、変化したと言っても塗り壁が人間の原型を保ったくらいの変化だけど。
空気の入ってない風船が少し膨れたみたいな? でも、段々と可愛くなりそう。
それだけは言えた。
「いやー、俺もそう思った。ほとんど変わってねぇ」
「まぁ、いいっしょ」
「……ていうか、お前は可愛くなりすぎなんだよ!!」
鼻くそマシンガンは女神様くらいの可愛さになっていた。
鼻をほじる仕草が愛らしく見えてしまう。俺はおかしくなってしまったのだろうか。
元は確かに普通だった。
でも、これはヤバイ。
肩から垂れ下がる黒髪が胸にかかる。目はとても柔らかい感じで二重。
口元はシュッとしている。
だるそうにして、眠そうにしている顔。それも全て可愛かった。
「まぁ、あんまり褒めんなよ」
顔を赤らめ、ニッコリと笑い返してくれた。
その後、顎の尖りが収まったり、豚人間が少しは人間に近づいたり、俺以外はかなりの変化を遂げていた。
そして、女神様も同様にかなりの変化を遂げていた。
「……嘘、だろ」
「何が嘘なんだ?」
「し、身長が伸びている……」
俺は地に膝をつき、頭をがっくりと下げる。
「いやいやいや! 身長を伸ばしてもらったんだよ!」
女神様はかつての女子らしい身長を失い、俺と同じくらいの高さになっていた。
何か……。あんまり変わってないの俺だけな気がしてきた……。ていうか、俺だけだ。
再び、膝を抱えて俺はガクリと肩を落とす。
「まぁ、気を持ちなよ。そう落ち込まないでさ!」
俺の肩をトンと叩く柳の姿が何だか可愛く見えてしまった。
この後、クラス全員で祝勝会を開きワイワイと盛り上がった。
俺は電車に揺られ家へ帰る。
「ただいま」
「おかえり」
階段を急いで駆け上り、部屋のベッドに寝転がる。
「この調子で上のクラスにいきたいな……」
俺はそう呟いた。
この後、彼は自分の変化に気づいたという。
……股間の大きさの変化だけが唯一分かるなんて。俺はとんでもない野郎だな。
そう思いながら、眠りについた。
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