手違いダンジョンマスター~虐げられた魔物達の楽園を作りたいと思います~
村作りだよ
謎の進化を遂げているホブゴブリン達への無茶ぶりから10日程経った。
言い出したその日にホブゴブリン達が慌てふためいて作業に取りかかる様は本当に申し訳ないと思いました。
我ながらかなり無茶な事を言ったと後で思った。
村に必要だったのは最低限、畑と井戸と家さえあれば残りはどうとでもなると思ったのでホブゴブリン達には家と畑を頼んだ。
水源となる井戸は当然ダンジョンを掘った所で出てくる訳がないし掘った先から元に戻り始めるので骨折り損になる。
そんなときはDPによる水源(1000DP)を先程も言ったように掘ると戻る。
ならどうしたかと言えば、大きな貯水タンクの様なものも用意し、そこに設置する事でなんとこの世界に蛇口による水の供給が可能となった。
いや、町とかには蛇口あるかもしれないけどさ……そんなもん俺が分かるわけ無いじゃん。
行ったことなんてないし。
そんな感じで水源については問題解決。
まぁ知恵とかじゃなくてDPのごり押しだったけど……。
俺が言ったこととは言え切羽詰まった様なものだ、文句は言わせないぞ。
村作りはDPを使わず人の手もとい、魔物の手によって手作りになる。
なのでダンジョンにいる魔物を総動員して村を建設している。
そこに十勇士だとかダンジョン本体だとか権力なんて存在しないのだよ。もちろん俺ことダンジョンマスターもな、ちくしょう。
幸いなことに、このダンジョンには人が来ない。1度だけ訪れた冒険者がいたけど口封じしたし……殺してはないからね? まだ。
そして見張りもつけてある。そこはサスケに頼んであるので万が一はないと信じていたいな。
報告だとわりと物騒だからなサスケ、いつ寝首かかれるか分かったもんじゃないぜ。
とどのつまり、人員総出で村を作っていても大丈夫なのだ。
もちろん休憩も挟むし当然のごとく食事だって出す。
頑張ってくれているんだから当然だろう。
「クロト、私、死んじゃう!」
……この台詞を聞くのは何回目だろうか。
当たり前の様に俺はラビィを働かせている。
だってこいつ日頃はぐーたらしてるだけだし、働かざる者食うべからずだ。
そして先程の台詞、こいつは事あるごとにその台詞を言う。
最初の頃は驚いた。
斧を持たせて外の木を伐採させていたら直ぐに言ってきたのでもしや運動をさせてはいけなかったかと思い、最悪ダンジョンの崩壊があるかと思っていた。
だが、普通に非力だったので疲れていたらしく、最初は適度に休ませていたのだが絶対に疲れていないポイントでも言ってきたので、罰としてギリギリまで頑張ってもらっている。
なお、ダンジョンの状態はメニューで把握出来るので確認……ふむ、全然問題ないな。
「大丈夫、行ける! ラビィならやれるって俺信じてるから!」
「むりむり、これ以上は本当に無理!」
「イチゴミルクやるから!」
「たまには違うの頂戴よ!」
何!? イチゴミルク以外にも欲しかったのか……ずっとイチゴミルク飲んでるからそれで充分かと思ってた。
「……あー、じゃあ今日の作業終わりには欲しいものやるから考えててくれ」
「約束だからね!」
「あぁ、と言うわけでこっちでロープの加工とか手伝ってくれ」
そんな俺もちゃんと手伝ってはいるんだぞ。
今は女型のホブゴブリンと共にロープを作ったりしている。
ロープとかは正直DPでも出せる。
だが、そんなものに頼ってばかりいると自堕落してしまうからな。
なので、DPはどうしようもないときに使うことにしている。
あとこのロープ作りをすることによって少しでも器用さとかあがって自作の罠とか作ってくれないかな~とか言う魂胆もあるわけだ。
DPに余裕はあるんだけれど少しでも節約していざと言うときに使いたい。
それに伴い微々たるものでも戦力を臨機応変に対応できるようにこっそり強化を施しているのだ。
ははは、我ながらいい作戦だ。
「手が止まってるよ、クロト」
「あ、はい、すみません」
なんだかんだサボろうとしていたのにあっさりとロープ作りを手伝ってくれているラビィだが、もしや報酬にとんでもないもの頼もうとか思ってないだろうな?
おい、何にやけてんだよ。
え? 嘘だろ?
ちょ、少しは遠慮しろよ?
◇
そんなこんなで2週間が経った。
ホブゴブリンと十勇士の活躍により村は完成し、家が立ち並んでいるではありませんか。
その数なんと30以上! 2週間でこの建設速度は驚くべきもので、どんな欠陥住宅が立ち並んでいるのかと思うとドキドキする。
まぁ、崩れても下敷きになるのは住むゾンビ達だし問題ないな。
元々死んでる様なものだし。
死んだらDPになるし、一石二鳥だな多分。
俺もまさかこんなに家が建つとは思わなかったし、ここまで建てようとも思ってなかった。
幾つ建てろって指示しなかった俺も悪いけどな!
正直言ってここまでの数は要らないんだよな、だってあの村の総数十数人だし……。
まぁそこは黙っているとしようか、余っているならホブゴブリン達に住ませてやっても良いしな。
そのかわりに森林エリアの方が手薄になってしまいそうだけど……。
そこはまぁ、何とかするとしよう。
あ、そうそう、DPの事だが、俺が【魔物化】のスキルを取った時点が20551DPだった。んで、そこから地脈云々、そしてゾンビ村へと旅立つために最下級魔法(200DP)×6で1200、地脈が1日5DPだから……あ、ゴブリン(元)から入るやつも合わせると……やっべわかんなくなってきた。
考えるのは止めよう。
地脈とかホブゴブリンとかから入るDPに加えて、食費とか考えると上昇と落差があるからメニュー任せにしよう。
えーと、3万DPだな。
面倒だったから端数は綺麗に切れる様に、ホブゴブリン達、十勇士&その他スライム、ラビィへの報酬と使うことにしよう。
うーん、3万って言うのは多いのか少ないのか分からないな。
ここはワイト達ゾンビ軍団が入ることによるDPに期待しよう。
うん、数日後で迎えに行くとか言っておいて2週間放置しちゃったけど大丈夫だろうか。
明日には出発するとしようか。
報酬は後日だな。
言い出したその日にホブゴブリン達が慌てふためいて作業に取りかかる様は本当に申し訳ないと思いました。
我ながらかなり無茶な事を言ったと後で思った。
村に必要だったのは最低限、畑と井戸と家さえあれば残りはどうとでもなると思ったのでホブゴブリン達には家と畑を頼んだ。
水源となる井戸は当然ダンジョンを掘った所で出てくる訳がないし掘った先から元に戻り始めるので骨折り損になる。
そんなときはDPによる水源(1000DP)を先程も言ったように掘ると戻る。
ならどうしたかと言えば、大きな貯水タンクの様なものも用意し、そこに設置する事でなんとこの世界に蛇口による水の供給が可能となった。
いや、町とかには蛇口あるかもしれないけどさ……そんなもん俺が分かるわけ無いじゃん。
行ったことなんてないし。
そんな感じで水源については問題解決。
まぁ知恵とかじゃなくてDPのごり押しだったけど……。
俺が言ったこととは言え切羽詰まった様なものだ、文句は言わせないぞ。
村作りはDPを使わず人の手もとい、魔物の手によって手作りになる。
なのでダンジョンにいる魔物を総動員して村を建設している。
そこに十勇士だとかダンジョン本体だとか権力なんて存在しないのだよ。もちろん俺ことダンジョンマスターもな、ちくしょう。
幸いなことに、このダンジョンには人が来ない。1度だけ訪れた冒険者がいたけど口封じしたし……殺してはないからね? まだ。
そして見張りもつけてある。そこはサスケに頼んであるので万が一はないと信じていたいな。
報告だとわりと物騒だからなサスケ、いつ寝首かかれるか分かったもんじゃないぜ。
とどのつまり、人員総出で村を作っていても大丈夫なのだ。
もちろん休憩も挟むし当然のごとく食事だって出す。
頑張ってくれているんだから当然だろう。
「クロト、私、死んじゃう!」
……この台詞を聞くのは何回目だろうか。
当たり前の様に俺はラビィを働かせている。
だってこいつ日頃はぐーたらしてるだけだし、働かざる者食うべからずだ。
そして先程の台詞、こいつは事あるごとにその台詞を言う。
最初の頃は驚いた。
斧を持たせて外の木を伐採させていたら直ぐに言ってきたのでもしや運動をさせてはいけなかったかと思い、最悪ダンジョンの崩壊があるかと思っていた。
だが、普通に非力だったので疲れていたらしく、最初は適度に休ませていたのだが絶対に疲れていないポイントでも言ってきたので、罰としてギリギリまで頑張ってもらっている。
なお、ダンジョンの状態はメニューで把握出来るので確認……ふむ、全然問題ないな。
「大丈夫、行ける! ラビィならやれるって俺信じてるから!」
「むりむり、これ以上は本当に無理!」
「イチゴミルクやるから!」
「たまには違うの頂戴よ!」
何!? イチゴミルク以外にも欲しかったのか……ずっとイチゴミルク飲んでるからそれで充分かと思ってた。
「……あー、じゃあ今日の作業終わりには欲しいものやるから考えててくれ」
「約束だからね!」
「あぁ、と言うわけでこっちでロープの加工とか手伝ってくれ」
そんな俺もちゃんと手伝ってはいるんだぞ。
今は女型のホブゴブリンと共にロープを作ったりしている。
ロープとかは正直DPでも出せる。
だが、そんなものに頼ってばかりいると自堕落してしまうからな。
なので、DPはどうしようもないときに使うことにしている。
あとこのロープ作りをすることによって少しでも器用さとかあがって自作の罠とか作ってくれないかな~とか言う魂胆もあるわけだ。
DPに余裕はあるんだけれど少しでも節約していざと言うときに使いたい。
それに伴い微々たるものでも戦力を臨機応変に対応できるようにこっそり強化を施しているのだ。
ははは、我ながらいい作戦だ。
「手が止まってるよ、クロト」
「あ、はい、すみません」
なんだかんだサボろうとしていたのにあっさりとロープ作りを手伝ってくれているラビィだが、もしや報酬にとんでもないもの頼もうとか思ってないだろうな?
おい、何にやけてんだよ。
え? 嘘だろ?
ちょ、少しは遠慮しろよ?
◇
そんなこんなで2週間が経った。
ホブゴブリンと十勇士の活躍により村は完成し、家が立ち並んでいるではありませんか。
その数なんと30以上! 2週間でこの建設速度は驚くべきもので、どんな欠陥住宅が立ち並んでいるのかと思うとドキドキする。
まぁ、崩れても下敷きになるのは住むゾンビ達だし問題ないな。
元々死んでる様なものだし。
死んだらDPになるし、一石二鳥だな多分。
俺もまさかこんなに家が建つとは思わなかったし、ここまで建てようとも思ってなかった。
幾つ建てろって指示しなかった俺も悪いけどな!
正直言ってここまでの数は要らないんだよな、だってあの村の総数十数人だし……。
まぁそこは黙っているとしようか、余っているならホブゴブリン達に住ませてやっても良いしな。
そのかわりに森林エリアの方が手薄になってしまいそうだけど……。
そこはまぁ、何とかするとしよう。
あ、そうそう、DPの事だが、俺が【魔物化】のスキルを取った時点が20551DPだった。んで、そこから地脈云々、そしてゾンビ村へと旅立つために最下級魔法(200DP)×6で1200、地脈が1日5DPだから……あ、ゴブリン(元)から入るやつも合わせると……やっべわかんなくなってきた。
考えるのは止めよう。
地脈とかホブゴブリンとかから入るDPに加えて、食費とか考えると上昇と落差があるからメニュー任せにしよう。
えーと、3万DPだな。
面倒だったから端数は綺麗に切れる様に、ホブゴブリン達、十勇士&その他スライム、ラビィへの報酬と使うことにしよう。
うーん、3万って言うのは多いのか少ないのか分からないな。
ここはワイト達ゾンビ軍団が入ることによるDPに期待しよう。
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