創成の転生者〜最強魔導師の転生記〜

RAKIHA

第37話 実習スタート

精霊たちとふれあった?あと、1年生のいる草原に戻ってきた。現在の時刻は6時30分。もうそろそろ起きてくる時間だと思い来たのだ。
もちろん、透明化を忘れずに。
精霊たちはあの後すぐに精霊界に戻ってもらった。一緒にいると話し相手としては退屈しないが、任務に差し支えても困る。


(・・・お。でてきたかな?)


走行しているうちに、生徒たちが出てきた。みんな一様に眠そうな顔をしている。早起きに慣れていない生徒が多いのだろう。


「ふああ。まだ眠いね〜」
「私も普段7時半とかに起きるから、この早さはきついな〜〜」


と、こんな感じである。男子より女子の方が出てくる人数が多いのだが、やはり男子はズボラなものが多いのようだ。
そんなことを考えていた時、僕は護衛対象の王女様を見つけた。


「あ、マリーちゃんおはよー」
「お、おはようございます。み、皆さん眠そうですね」
「まあ、朝早いしね。マリーちゃんはそうでもなさそうだけど?」
「い、いえ。私も少し眠いです。けど、今日は森に入って実際にモンスターを討伐するようですから、ちょっと緊張して・・・」
「あ〜〜。私もちょっとドキドキしてる」
「私も〜〜」


どうやら王女様は眠いわけではなさそうだ。特に心配しているわけではないが、彼女の魔法の腕なら大丈夫だろう。
僕は特に心配をしていないが、万が一ということもある。なので、高ランクモンスターが近寄らないように始末しておく必要があるのだ。
もっとも、学園長からの依頼であるためやっているということに過ぎないが。


「僕が、まさか貴族たちの護衛をすることになるなんてな・・・」


セレスさんといた時は考えられなかっただろう。だが、あの頃とは少しだけ考えを変えたのだ。今僕は、自分の任務に集中するとしよう。

その後、生徒たちが朝食を食べ終わった後、モンスター討伐の実習説明に入った。



生徒たちは今、真剣に説明を聞いてる。やはり、初めてのモンスター戦ということもあり、不安や緊張を持っているのだろう。


「え〜、じゃあもう一度復習な。支給したバッグの中には水とタオル、昼食のパンと非常食。それから方位確認具と時計がある。非常食と水は2日分入っている。ここに集合する時刻は午後の6時だ。それまでに帰ってこない場合、先生たちが捜索に行くので、注意しろよ。
森の中にはどんなモンスターが出るかわからない。昨日先生たちで確認をしてきたが、危険なモンスターは特にいなかった。だが、自分が勝てないと思ったらすぐに逃げるんだ。勝てない相手と戦っても意味がない」


自分の今の実力を理解しないとそれは難しい。だからこそ、この実習で自分の限界を知ることもできるのだが。


「以上のことを踏まえ、モンスターを討伐してくれ。討伐したモンスターは評価点にするから、ここに持ってくるように。6時までなら何回でも森にはいっていいので、頑張るように。では、解散!!」


先生の説明が終わり、各クラスの生徒たちが一斉に森の中に入って行く。
僕は王女様の姿を見失わないように気をつけ、後をついて行く。一見すると、完全にストーカーだが、これも任務のためだと割り切った。


「がんばろうね!マリーちゃん!」
「はい!いっぱい討伐しましょう!!」


王女は2人でタッグを組んで、森に入るようだ。僕は、彼女たちの位置を把握しつつ周りにも警戒するため、魔法を追加した。


「【王女の居場所を常に知らせろ】」


ルーン魔法で居場所を常に把握しつつ、危険なモンスターは排除して行く。



僕はこのスタンスで、任務をこなすことに決めた。

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