異世界で災害使って無双する(仮)

水無月 葵

SP1 納豆争奪鬼ごっこ①

 モンスター『ドッペルゲンガー』を森に返した後、事が始まった……

「そう言えばシャルさん、納豆は?」

 俺は数時間前、日本料理でお馴染みの納豆を作った。そしてシャルさん、萌恵、リョウに食べさせたら納豆は大好評だった。そしてその納豆を白銀の新メニューにすることになったのだが、シャルさんの偽者……さっき森に放した、絶滅危惧種に登録されているモンスター『ドッペルゲンガー』がシャルさんに化けて納豆を売り出してしまっていた。

 だが俺が売り出してるところを見たところ、まだ納豆が残っていたはずだったが、いつの間にか売り出しのところに置いてあった納豆がすべて無くなっていた。

 俺は片付けたのかなと思い、台所の冷却庫(元いた世界でいう冷蔵庫)を開けて見るが、納豆らしきものが無かった。そして俺は食堂にいるシャルさんに聞いた。

「えっ? 無いの? 私知らないわよ。食べてなんてないよ?」

 納豆の臭いがするのは俺だけかな?

 一旦シャルさんは、保留にして、今度は大広間にいるリョウに聞く。

「なぁリョウ、納豆知らないか?」

「ギクッ!」

 人は心当たりあると、ギクッ! っと言うらしいです。

「リョウか? 何処に片付けた?」

 リョウは、慌てた表情で質問に答える。

「お、俺は知らないよ! 食べてなんかないよ!!」

「あっそう……」

 口の周りに大豆が付いてるのは俺のみまちがいか……

 俺は、リョウも保留にして次は、自分の部屋にいる萌恵の所に向かう。

「萌恵入るぞー」

 萌恵の部屋の扉をノックして扉を開けた。

「うひぁ!」

 なんだその声……クンクン……納豆の臭い……

「どっ、どうしました!? ツバサ君!?」

 萌恵は手を後ろにして何かを隠しながら、俺の方を見る。

「……納豆知らない?」

「ギクギクッ!! 知りませんよ!! 食べてななんか無いですよ! 白銀の新メニューをつまみ食いするわけないじゃないー」

 怪しい……

「ちょっと大広間に集合……」

「えっ!? 何でですか!?」

 萌恵はテンパりながら俺に質問。そして俺は即答

「いいから来て。その後ろに持ってある物も持ってこいよ」

「えええ!?」

 問答無用で萌恵の二の腕を掴みながら大広間に連行する。途中でシャルさんも拾って。

「ハイハイーちゅーもーく」

 掛け声で全員が俺の方を見る。

「この中に何人か知らないけど、納豆を盗んだ人がいます!」

「「「ギクッ!」」」

 おい! 同じ反応するな!

「お、お、俺は知らないって言ったよな!」

 一番最初に反応するのはリョウか……

「わっ、私でもないよ! だって自分の店の新メニューでしょ!? つまみ食いをするわけ無いでしょ!」

 すごい慌てっぷりのシャルさん……

「わた、わた、わたしじゃないよ!?」

 口に何か含みながら焦る萌恵……っておい!

「それはなんだ!?」

 俺は萌恵が持っていた卵パックを取り上げた。

「あっ! 私の納豆が……――ッ!?」

 はいっ! 萌恵、犯人確定!

「あぁぁぁ!! ごめんなさいぃ!! 魔が差しました!」

 萌恵は泣きながら俺にすがり付いてきた。

「あー邪魔邪魔!」

 萌恵を引き剥がし、会議を続ける。

「あっ! リョウ!」

「うへぇ!? なんすか!? 師匠!?」

 リョウは何故だかそわそわしている。

「口に何か付いてるぞ?」

「えっ?」

 リョウは正気に戻り、自分の口回りを触れ、そして茶色い粘っとした大豆を手掴みする。

「あっありがとうございます師匠! 納豆ですね……――ッ!?」

 はいっ! リョウも犯人確定! 残るはシャルさんだけだけど……

「君たち馬鹿なの!? 私は納豆を袋に入れてポケットにいれてるよ! しかも念入りに口回りをチェックしたし、口も洗ったから納豆を食べたなんて気づかない……――ッ!?」

 貴方は馬と鹿のハーフなの!?

「ぁぁぁぁぁ!! ごめんなさい!! どうしても食べたくて!!」

 シャルさんも俺にすがり付いてきた。

 いやっ君たちバカだろ!

「シャルさん……納豆を出してください」

 俺は笑顔でシャルさんに納豆返却を求めた……が

「ちょ! 待て!」

 シャルさんは逃走した!

「シャルさん!! 自分だけ食べようとするなんて、ズルいですよ! 私にも分けてください!」

 萌恵はシャルさんを追いかける!

「ちょ! 萌恵っ!」

 俺もシャルさんと萌恵を、追いかける。

「あっ!? 俺も!」

 吊られるようにリョウも付いて……

「リョウ君! 店番しといて!」

 シャルさんの言葉でリョウは立ち止まる。

「分かりました! 逃げ切れたら俺にも下さいね!」

「分かった!」

 おいっ! 自分の店だろ!? 赤の他人に店番頼んで良いのかよ!?

「にげろー」

 シャルさんは、スピードを上げ始めた。

「シャルさん意外に足速いな!? でも俺も舐めてもらっちゃ困る! 何せステータスが99999+(カンスト)だからな!」

 そう! 俺のステータスは、チート級の……てかチートの数字だからな!

「それはズルい! だが私を誰だと思ってるの!? マラソン大会で男子を追い越して、一位になったシャル・リベル様よ!」

 マジかよ!? 速いな!?

「私も負けてませんよ、ツバサ君! 私だって強化魔法を使って足を速くしているのですから!」

 君の方がズルいな!?

「さぁ! 私についてこれるかな!?」

 なんなんだこの時間は!?

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