過去と現在を結ぶ異世界ストーリー

なつきいろ

~団欒とお守り~

新しい奴隷家族を迎えた翌日
俺はみんなとサーシャの世界ダンドリオンにきていた
一緒に生活する上で俺の力を隠しているのは非常にめんどくさい
だからある程度は話してしまう予定だ
奴隷なら命令お願いすれば口外しない
まぁこいつらなら大丈夫だろうと思ったからだ

□□□□

サーシャの世界ダンドリオン

【おかえりなさいッス、おにぃ。・・・おおお!?なんかたくさんいるッス】
【おかえりなさいナノ~、お兄ちゃん。なんかいっぱいナノ~】

スイとレンに出迎えられた
いきなりの異空間に家族は驚いてた
お互い軽く自己紹介が済んだ所で本題だ

「みんな驚いてるようだな。これから話すことは俺についてだ。俺の力は知られると色々とまずいことが多いから、すまないが秘密にして欲しい。あまり使いたくないが、これは主人として命令する。”俺のことについては口外するな”みんなを信じてないわけじゃないが、保険だ。すまないな」

主人と奴隷の命令をした後話を始めた
俺が異世界人であること。詩乃も同様で同郷なこと
勇者でいちお魔王討伐を女神に頼まれたこと
勇者と言うキーワードには家族達の間で絶大な威力効果があった

[にいさま、勇者様だったんですね!すごいです!]
[あにさま、かっこいいです!]

特に年少組ミシャとサリーからの賛辞に俺は心から酔いしれた
二人の尊敬の眼差しが気持ちいい
勇者でよかった!ありがとう、神様!ヘイネ様

様々な場所に転移できることも教えた
今後屋敷の一室に転移部屋を作って、俺がいなくても転移できるようにする予定だ
転移は実際、みんなを一度王国に連れていったので実感してもらえたようだ。論より証拠だな

[旦那様はとても便利なんですね。これなら各地の食材を容易に調達できそうですね]
{何か買いたかったら、ハクトに頼めば一瞬ね。便利な力だこと}

年長組でも常識人のサラと詩乃だ
・・・その、アッシー君扱い辞めてもらえます?
きっとこうなる、と思ったから転移部屋は必要なのだ

サーシャの世界ダンドリオンを案内しながら俺の力を説明していたところ、アスレチック広場に到着した
やはり見たことのない物にみんな興味深々だったので、俺の世界の遊戯場兼サーシャの訓練場であることを教えた
興味を持ったのは年少組とハリーとアイサだ
実際サーシャにお手本を見せてもらったのだが、それが失敗だった
ハリーとアイサの対抗心に火が点ったらしい。競って訓練?し始めた

[サーシャはいいさね。楽しそうな訓練場があって!ユウ!あたし達も仕事の時間以外は訓練したいさね!]
[ユウジ殿ぜひ頼みたいであります!精進したいであります!]

ハイハイ、転移できるようにしときますよ
体力バカハリーとアイサをほっといて、可愛い年少組と安全にアスレチックを堪能した

今後はハリーとアイサが訓練したいと言うことなので、実際にサーシャがやっている訓練を軽く見せることになった
ハリーもアイサも黙っていれば美人なのでお願いは聞いてあげたい
どうせプールなども案内する予定なので問題ない

まずは朝の鍛練のサーシャとの模擬戦だ
かっこいい所を年少組にアピールしたかったが、今ではサーシャから一本取るのさえ苦労する
サーシャ空気読んでくれよ・・・
その後ハリーとアイサが挑んできたが容赦なく叩きのめした
面目躍如したかな!年少組も楽しんでくれたようだ

次に縄跳び・反復・素振りだ
ハリーとアイサは反復を、年少組は縄跳びで遊んでいた
いや~可愛いね!
キャッっキャッと飛び跳ねる年少組は天使だった
ミーのふさふさの耳が跳ね、サリーのふわふわの尻尾が跳ねる。癖になるもふもふだ
あまり二人に構いすぎてサーシャが拗ねないよう、サーシャの頭もなでておくとするか

最後にパーフェクトフェイクだ
これがハリーとアイサには一番人気だった
まぁそうだよね、二人とも強い存在に憧れてるみたいだから
サーシャにあげたスキルだと説明したらねだられた
ただ魔法使えないといけないしなぁ
魔力のほうはマジックアイテムでなんとかなる
結局そのまま魔法のお勉強になった

「いいか?魔法はこの世界なら基本誰でも使える。魔力の大小はあるがな。実際みんなのステータスには魔力があるのは分かってるから、後は使えるようにするだけだ。イメージが・・・」

そう言えばサーシャにもこんな感じで説明していたな、と懐かしく思った
詩乃を除くみんなに教えたのは魔力を感じること
詩乃には無詠唱を練習してもらっている
詩乃は元勇者なので魔法は使える
無詠唱まで使えるようになってもらって、俺の代わりに魔法のコーチを頼みたいからだ
家族の中でも魔法の才能を見せたのはサリーだった
さすが狐、妖力的なやつか?

「じゃあ、俺は出掛けるから、サーシャに詩乃。二人ともみんなの特訓よろしくな」

すぐに無詠唱をマスターした詩乃と魔法が使えるサーシャに後をたくした
二人には引き続き、みんなの魔力感知と生活魔法の特訓を任せた
二人は真面目だから安心して任せられる
そう確信して、俺はサーシャの世界ダンドリオンを後にした

□□□□

帝都エクスペイン・『居住区』ユウジ邸

俺がみんなと別れたのには訳がある
水着も転移した時に頼んだから回収したいしな!
やりたいことが多いのだ

まずは転移部屋の作成
移動にいちいち俺を通されたらめんどくさい
なので部屋に転移陣を常時展開してあるようにしておきたい
俺の今の魔力なら常時展開でも全く問題にならない魔力量だ

「まずは魔法を創るか。家族以外に見えないようにスキル千変万化常時展開できるスキルオート操術は魔力絶操にあるから、後は通過を許可制にする認識感知のスキルだな。うちの年少組天使達がうっかり魔山に~なんて洒落にならんからな」

(イメージ、イメージ。・・・記憶創造!)

【スキル『認識許可』を取得 ランク:A】

その後俺は、認識許可と魔力絶操を合成して『魔力終操』を作りだし、転移部屋の着手に取り掛かった

□□□□

ユウジ邸・転移部屋

「最優先はサーシャの世界ダンドリオンだな。異空間門に『魔力終操』の「オート操術」と「認識許可」と「千変万化」を「全体付与」だ。異空間門展開場所は小屋。認識対象は俺、ヘイネ、サーシャ、ミシャ、サリー、サラ、ハリー、アイサ、詩乃の「家族」だ。他はおいおいだな」

【スキル『異空間認識門』を取得 ランク:不明】

「次は王都だな。転移陣に魔力終操。転移陣展開場所はイシス冒険者ギルド路地裏。認識対象は俺、ヘイネ、サーシャ、詩乃・・・後はサラぐらいかな?他は俺の要許可だ」

【スキル『王都認識門』を取得 ランク:不明】

「その次は魔山だな。転移陣に魔力終操。転移陣展開場所は50合目。認識対象は俺、ヘイネ、サーシャのみ。他は俺の要許可だ」

【スキル『魔山認識門』を取得 ランク:不明】

「まぁ、こんなところだな。あ~、迷宮区の門も作っとくか。迷宮区は意外と遠いし冒険者ギルドや迷宮、武闘場は俺以外も世話になる可能性あるもんな。俺は転移あるからいいけど。転移陣に魔力終操。転移陣展開場所はエクスペイン冒険者ギルド路地裏。認識対象は俺、ヘイネ、サーシャ、ハリー、アイサ。他は俺の要許可だ」

【スキル『迷宮区認識門』を取得 ランク:不明】

「よし、完成だ!あとはスキル増えたから合成だな。異空間・王都・魔山・迷宮区、全ての門を魔力終操で1つに合成。更に魔力終操の創成で合成した各門を姿見に形成。また、魔力終操の全体付与で姿見にアプソリュートを付与だ」

【スキル『移動認識鏡』を取得 ランク:不明】

「これで1つの姿見で各地にいけるようになった。念じれば行きたい場所にいけて、自動で認識もするから安全だ。体力バカどもハリーとアイサが乱暴に扱っても壊れないようアプソリュートもかけたしな」

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『魔力終操』ランク:不明

魔力絶操と認識許可を合成したスキル
認識許可・・・指定対象を任意で指定可能
       対象外は魔法が発動しない(偽造不可)
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『移動認識鏡』ランク:不明

異空間認識門・王都認識門・魔山認識門・迷宮区認識門を合成したスキル
魔力終操により姿見に創成され、アプソリュートにより保護
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「こんなところだな、水着回収してみんなの所に戻るか」  

一仕事終えた俺は意気揚々とサーシャの世界ダンドリオンに戻った
プール♪プール♪楽しみだな~

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サーシャの世界ダンドリオン

水着を回収した俺はそのままサーシャの世界ダンドリオンに向かった
移動認識鏡のテストを兼ねて
サーシャ達はまだ真剣に訓練していた
天使達は飽きたみたいで、レンと遊んでいた

「ただいま、みんな。どんな感じ?サーシャ」
『みんな、魔力感知はマスターしました。生活魔法はまちまちですね。ミシャは火のみ。サリーは火、水、光。サラは闇以外全て。ハリーは火のみ。アイサは火、水です』
ふ~ん。風と闇はイメージしにくいか

「あれ?詩乃は?」
{あたしは全部に決まってるじゃない}
ほぉ~。感心、感心

俺は素直に誉めてやろうと頭をなでようとしたが、一瞬考えて立ち止まった
頑張ってくれたのは詩乃だけじゃないしな

「よし、偉いぞ、二人とも!助かったよ、サーシャ。詩乃」 

そういって、サーシャと詩乃の頭をなでなでした
サーシャはしっとりさらさら感。さすが完璧な手入れだ!
詩乃はしなやかで繊細な流れ感。うむ?これもいいな!

「ハリーとアイサは魔法使えるようになったな。良く頑張った。後でパーフェクトフェイクのスキル渡すからな。どうする?頭なでようか?」 
サーシャと詩乃を撫でながら尋ねた

[あ、あたいは別にいいさね]
[じ、自分も遠慮するであります!]
恥ずかしいのか?残念だ。猫耳や竜耳もふにふにしてみたい

こうして魔法の練習を終え、俺のたっての希望でプールに行くことになった

□□□□

サーシャの世界ダンドリオン・プール

詩乃以外の家族はプールも初めてだ
そもそも泳ぐ文化のないイリアスではプールは異質だ

「これがプールね。この馬鹿でかい水のたまり場で泳いだりして遊んだりする。プールでは水着という服を着るのがマナーだ。みんなの水着用意したから着てくれ。あっ、装備品だから自動で大きさ調整されるよ」

俺はそれぞれに水着を渡した
さて、品定めしますか。げへへ

サーシャは相変わらずデカい
鍛練しているせいか最近ウエストがキュッ締まった感じがする
筋肉質でない引き締まった体は最高だ
「サーシャ、いつも通りエロかわいいぞ!ナイスだ!」
『あ、ありがとうございます』
恥ずかしがってるのがまたいいね!ムラムラする

スイはスラッとスレンダー
決して大きくはないがそれでも小降りの存在感がある
特に足が美しい
「スイは足がとてもきれいだな。美脚だ、なかなかいいぞ」
【おにぃ。じ、じろじろ見すぎッス・・・】
照れ隠ししちゃって、嬉しいくせに。萌えるわ~

レンは大きい
サーシャと同じぐらいか
ふむ、いいな。揺れている
「ちょ!レン抱き着くな!当たってるから!気持ちいいから」
【お兄ちゃん。誉めてナノ~】
デレデレもおいしいなぁ。感触が柔らかい

詩乃には驚いた。隠れ巨乳だった
サーシャ以上だろうか、エロい体をしている
とにかくでかい!むちむちだ!
「おま!そんないい体隠してたのか!?ふざけんな!もっと見たいです、お願いします!」
{じ、じろじろ見んな!}

『ユウジ様?』
【お兄ちゃん?】
[あにさま?]
ひぃぃ!?なんで俺の天使マイ・エンジェルまで!?

【はぁ~。おにぃは相変わらずッスね】
「仕方なくね?詩乃の体想像以上にエロかったし。俺はスケベさに嘘をつきたくない!日本人ならわかるよな?詩乃?」

【{日本人関係なくない(ッス)!?}】

俺の品評会はまだまだ続く
サラ、アイサは手におさまる感じっての?よかった
ハリーはでかかった。さすがお姉さんって感じだった
そして天使組へとうつる

ミーは完全に失敗した。水着選びを、だ
破壊力が凄まじい。主張しすぎる山脈
スクール水着の胸元にある『みしゃ』の名前が山脈によって読めない。ろ、ロリ巨乳・・・
「すごいな・・・」
『すごいですね・・・』
{・・・ハクト、あんたバカでしょ?}
[にいさま!ねぇ、可愛い?] 
どこまでも無邪気な天使でした。ぴちぴちのぱつぱつでした

最後のサリーはいい!
可愛いよ!スクール水着に『さりぃ』の文字
こんなにスクール水着が似合う少女いないよ!
「可愛いすぎる!今すぐ昇天しそうだ!あぁ、今すぐ死んでも後悔しない。生涯に一遍の悔いなし!おいで!」
[あにさま!ありがとうございます、うち嬉しい!]
くっそ可愛いな!頭撫で撫での尻尾もふもふだ!

『・・・』
う・・・視線が痛い

「さ、サーシャもなでなでしたいなぁ?おいで?」
『・・・サリーちゃん、失礼しますね。ユウジ様?ご無理はなさらなくてもいいですよ?』
いちお来るのか・・・で、でも、や、やばいよ!
サーシャもなでなでしながら対応作を考えた

いちゃいちゃだ!
サーシャはいちゃいちゃが好きだ!
いちゃいちゃでごまかすんだ!

「サーシャはやきもちやき屋さんだな。そんなサーシャも可愛いが、俺にはサーシャが必要だっていつも言ってるだろ?俺が親愛を捧げているのはサーシャだけなんだから」 
『サリーちゃんばっかり構いすぎです。それに本当に嬉しそうですし。私だってたくさん誉めて欲しいです』

「サリーは可愛い妹みたいなものだからさ。妹を可愛いがるのは兄として当然なんだよ。サーシャとは違う。俺にはサーシャが必要だ。サーシャはやきもち妬いても俺の側にいてくれるよな?」

『ユウジ様・・・』
「サーシャ・・・」

【きた!きたッス!おにぃのいちゃいちゃセンサーきたッス】
{サリー近くにいるんだし控えなさいよ、あんたたち} 

俺とサーシャの二人は見つめあい唇を重ねる
すでに周りは見えていなかった

{だからなんでキスするの!?テンプレ通りにしなさいよ!?}
テンプレは踏まん!断固サーシャとキスする

サーシャの世界ダンドリオンにどこまでも木霊する詩乃の叫びを余所に、みんなでプールを満喫した

□□□□

サーシャの世界ダンドリオン・温泉

プールで満喫したら温泉で疲れを癒す為、まったりしていた
みんなで混浴だ、混浴しかないしね
詩乃やサラ、ハリー、アイサは水着を着ている
どうしても恥ずかしいらしい。邪道だが仕方ない。邪道だが
いつものように俺の右にはサーシャ
俺の膝に座り胸のあたりに位置しているのがスイとレン
そして左には・・・いつもはヘイネだが、今回はサリーだ
詩乃達は少し離れた位置にいる

『ユウジ様?サリーちゃんの場所はヘイネ様専用ですよ?』
「うっ。やっぱり気にする?そういうの」
だって左側が寂しかったからさ・・・

『ヘイネ様はわかりませんが、例えその場にいなかったとしても私は嫌ですね。仕方ない事情もあるでしょうが、そうでないなら専用は守ってもらえたら嬉しいです。それだけ私は専用を特別に思ってますので。今回は仕方ないので大目に見ますね』
「助かるよ、サーシャ」

(そっか、サーシャは嫌か。気をつけないとな。ヘイネはいいよって言いそうだが、敢えて悲しませるようなことはしないほうがいいよな。家族は大切だが、それ以上にヘイネやサーシャが大事だ。二人が悲しむことは避けないとな)

決意を新たにし、右側にいるサーシャの肩を少し強く引き寄せた

それに気付いたサーシャは俺ににっこりと微笑んでくれた

可愛らしい。いつまでも変わらない一途で純粋な笑顔
この笑顔を枯らすことのないようにしないとな

完全に見惚れていた俺はそのまま自然にキスをした

{だから!脈絡のないキスとかやめてくれる!?}
【はぁ、いつもこんな感じッス。相変わらずッス】
【いつもラブラブで羨ましいナノ~。レンもしたいナノ~】
[あにさま・・・]
[にいさまはサーシャさんと本当仲いいよね!]
[[[はぁ、またか・・・]]]

□□□□

サーシャの世界ダンドリオン・フラワーガーデン

サーシャへの愛を再確認しつつ温泉を堪能した俺達はフラワーガーデンにきていた
天使組は元気だ。とてもこの光景によく映える
俺はサーシャに膝枕してもらいつつ天使組を眺めていた
サーシャのなでる手の感触が気持ちいい

「そう言えば、武闘大会って明日だよな?どんな感じなんだ?」
『明日が予選でベスト8まで決まりますね、明後日が本選で2日間の開催です』
ふ~ん。予選は興味ないなぁ

「俺はやりたいことあるし、予選興味ないから行かないけどみんなどうする?大会見に行ってもいいし、帝都観光しててもいいし。お小遣も渡すからゆっくりしてくれ。ただし!その場合は必ずサーシャか、ハリー、アイサの誰かとは一緒な。ここなら誰かいなくてもいいぞ。スイとレンいるしな」

結局ハリー、アイサは武闘大会に行くらしい
本当こいつらはブレないなあ・・・ひたむきさは買うが
サーシャと詩乃はミーとサリーの帝都観光のお守りになった
この機会に女の子同士仲良くなってほしい
サラは料理の研究をするそうだ

『ユウジ様はなにをされるんですか?』
気になる?気になっちゃう?

「俺はハリーとアイサの装備だな。サーシャの双剣みたいなオリジナル装備を作ろうと思う。ぶっちゃけ俺が作る装備よりいい装備ってこの世界だと・・・ないかも?聖剣とか魔剣クラスじゃないとな。毎回買うのも大変だろうし、作るよ」

[[本当さね(でありますか)!?]]
うぉ!?びっくりしたな。興奮しすぎだろ

「サーシャにも言ったが自惚れるなよ?お前達が強くなったんじゃないからな?力に、武器ばかりに頼るなよ?ちゃんと訓練して強くなれ。武器に使われるんじゃなくて、お前達が武器を使いこなすようになるんだ」

{カッコイイ事言ってるのはわかるけど、膝枕されて鼻伸ばした状態じゃ台なしだよね}
【同感ッス。これがおにぃの平常運転ッス。病気ッスね】
こいつら!言いたい放題いいやがって!

「サーシャの膝枕は思考回路の能力がUPするんだよ。多分。だから辞められない。辞めたくない。辞めるつもりもない。ハリーは闘士だしガントレット、アイサは・・・鎧か?」

[[ありがとうさね(であります)!]]

あとは・・・転移部屋か
便利だしな

「それと今後の事も考えて転移部屋ってのを作ったから。簡単に言うと、俺がいなくても自由に転移できる部屋ね。それぞれ移動制限をかけてある。ここは全員大丈夫だ。転移できる場所は、ここと王都、魔山、迷宮区だ。自由に使ってくれ」 

サーシャはすごく喜んでいた
いつでも王都にいけるようになったからだ
あ、あのバレないようにね?
ハリーやアイサは魔山に興味を持ったようだ 
こいつらにはまだはやいなぁ
サラや詩乃は王都で食材や小物だそうだ
天使組はサーシャの世界ダンドリオンが気に入ったらしい
喜んでくれるなら作ってよかった
サーシャの笑顔も家族の笑顔もいいもんだ

「俺からの話は以上だ。じゃあ、忘れないうちに明日のお小遣渡しとくか。帝都の物価わからんし、一人金貨10枚もあればいいか?」

『ユウジ様!?』
{ハクト!?}
[旦那様!?]

な、なんだよ・・・
うちの常識人が一斉に・・・
すくないのか?帝都高いの?

『金貨10枚とか多過ぎですよ?』
「え?だって服とか金貨4枚とかかかってただろ?10枚とかすぐじゃね?」
服2着買ったらもうなくなるしな

{服に金貨4枚かけるとか、それ高級品だから}
「いや、帝都はもっと高い可能性あるだろ。可愛い服でも買って着飾れよ」

[無駄遣いは良くないと思います、旦那様] 
「無駄遣いって・・・。金なんて簡単に稼げるから気にするな。嘘だと思うならサーシャに聞け。お前らを買った金も当日稼いだやつだし」
可愛い子が可愛くなるためなら無駄じゃないと思います!

「とりあえず少ないよりかはマシだろ?遠慮するな。楽しんでこい。それとみんなにこれを」
俺は全員にお手製のアクセサリーを渡した

マジックアミュレット 『勇者のお守り』

{ハクト。これ・・・お守りじゃない}
『オマモリ、ですか?』
さすがにイリアスにはないか。詩乃は知ってて当たり前だが  
「俺達の世界のものなんだ。魔除けだったり、幸運を呼んだりすると言われる縁起物だな。そのお守りの中の1つに家族の幸せや繁栄を祈るお守りがあるんだよ。まさに俺達にピッタリだろ?だから所持していてくれ。ミーとサリーはなくさないように首にかけられるようにしといたから」

俺は一人ずつにお守りを渡していった
ミーとサリーは初めてもらったお守りに喜んでいた
サラ、ハリー、アイサは珍しそうな目でお守りを眺めていた
詩乃はどこか懐かしそうな目でお守りを見つめていた
どこかみんな嬉しそうだった

サーシャは、一生の宝物にしますね!、と相変わらずだった
でも笑顔が可愛らしかった。守っていきたい


うん、作ってよかった
家族の、愛しい人の笑顔が見られたから

このお守りが
俺達家族を幸せに導いてくれるように、俺は心から祈った



マジックアミュレット 勇者のお守り
込められた想いは、『家族への愛と家族の幸せ』
効果:1度だけ死を身代わり(効果発動後破損)


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