そのゴーレム、元人間につき
事後処理……みたいな
えっと、なにこれ。
なんでこうなってるんだろうか。
目の前には狼、狐人間、おっさんがいる。
「私達と同盟を結んでほしい!」
お断りします。
あれは確か鬼のおっさんをひっぱたいた後、気まずくなってその日は帰った。
そして俺は時間が余っていたから水切りをして遊んだ。
なんと、この川にはちゃんと魚がいてだな、魚が跳ねたと同時に俺が投げていた石にぶつかって俺は魚を捕ることに成功した。
正直まぐれだ、おまけに食べられないときた。
魚は土に埋めて墓を作ってあげたのは悲しい思い出だ。
そしてその後水切りを続けた俺だが、なんと最高記録は5回にまで上り詰めたのだ。
もう俺に勝てるものはいないだろう。
話がそれた。
その次の日だ。
東側で探索を開始するものの、前はあんなにいたオーガが一人も現れる事なくあっさりと端を見ることができた。
少し先に街のようなものが有ったのを覚えている。
そうなるとこの辺は広大な平原が広がっていると再認識した。
出ていくかは分からないけどな。
そして見るものの無くなった俺は数日ぶりにのんびりできると祠に戻って水切りをしたり、水切りをしたり、水切りを……したり……してた。
やることがない訳じゃない。
やりたいことをやっただけだ。
そして今日だ、のんびりしていると狼、狐人間、おっさんが揃って俺の元に来た。
来るのは良いだろう、でも急に来るのはちょっとね、部屋の掃除とかしてないわけだよ。
恥ずかしいじゃないか。
「急に来たことは済まないねぇ、でも、君に話があるんだ、聞いてくれるかぃ?」
嫌です。
帰ってください。
「そう言えば喋れなかったねぇ、いいよ話だけ聞いておくれ」
ちょいちょい、進めるなよ。
俺の権利はないのか。
「今回のことは君の事で始末しようとした事を謝りに来たんだ」
話し出したぞ。
俺を始末しようとしていたのか。
いつの話だよ。
俺に自覚がないんだから黙っていれば良かったのに。
律儀で正直者だな。
「それで、すこし厚かましいと思うんだが、頼みがあるんだ」
少し苦笑いをしながら、申し訳なさそうに口を開く狐人間。
「私達と同盟を結んでほしい!」
お断りします。
「勝手なのはわかっているよ、でも私たちのもこれが精一杯なんだ、理解してほしい」
最初から最後まで理解が出来ない。
いつ決まったんだよそれ
俺を除け者にしてそんな話を進めないでほしい。
精一杯ってなんだよ。
誠意見せろやコラ。
すると頭を下げた狐人間。
他の二匹も続いた。
なにこれ。
真剣な目付きだ。
悪いけど真剣な雰囲気は苦手なんだよなぁ。
「こちらからの要望は仲間に危害を加えないでほしい。と言うお願いだけだよぉ、どうか、頼むよぉ」
別に危害を加えた事は無いんだけどな。
え、なに、そんなに危ないやつに見られてる俺、悲しい。
「こちらからは出来る限り、君に迷惑をかけないことを約束しよう、じゃあ、私達はこの辺で失礼するよぉ」
「ゴーレム、無駄に喧嘩を売って済まねぇな、また相手してくれよ」
「ゴーレム殿、我らは先代の事は水に流す、これからも良い付き合いを築こう」
一方的に押し付けられた気がする。
おい、おっさん、相手はしないぞ。
そして狼、なんの話だ。
と言うかアイツら素直だなとは思ったよ?でも最後欲望垂れ流しだったよね? 迷惑かけないとか言っておきながらおっさん俺に喧嘩売ってたんだけど。
なんか話が一人歩きしていったな、でも俺に迷惑はかからないらしい。
そもそも、危害なんて加えないし……多分。
<尻尾、角、牙>
「話が少し一方的やしねぇか?」
「そうですぞ、我々が、言いたいことを言っただけだ」
「だって彼しゃべってくれないしさぁ、逆にチャンスとか思っちゃってさぁ、どさくさに紛れてお願いしてみたのさぁ」
「てめぇは相変わらず性格がわりぃな」
「君らだって最後は自分の欲望ぶちまけただけだろぅ?」
「否定は出来ぬ」
「俺もだ」
「これで友好的に行けば安心して暮らせるねぇ、こっちは戦力を抱えたも同然だからね」
「でもよ、アイツが協力しなかったらどうするつもりだ?」
「だから、君たちに自分の弱さを教えたんじゃないか。頑張って強くなりなよぉ」
それに、こんな辺鄙で忘れられたような森に強力な魔物どころか冒険者さえ来ないんだ。
なんの問題もなく暮らせるだろうねぇ。
今までがそうだったんだ、そうそう変わることはないよぉ、ゴーレムのことはびっくりしたけど一先ずは大丈夫だろぅ。
「さて、ちゃんとやることもやったし、今日は宴でもしようかぁ?」
「尻尾にしては良いこと言うじゃねえか! 酒の飲み放題だ!」
「角殿、飲みすぎはダメですぞ」
「かてぇこと言うなよ! オメェの歓迎会みたいなもんだ! お前も飲め!」
急に嬉しそうにはしゃぐ角、歓迎と聞き、少し照れ臭そうにする牙、そんな二人を見て微笑む尻尾。
「よぉし! 今日は私も飲むよぉ!」
新たな住人との平和を願って。
<ゴーレム>
やれやれ、帰ったか、急に来たと思えば急に帰りやがって。
暇だな、少し祠を直すか、俺が無理やり出てきたところくらいなら石を埋めれば行ける気がする。
祠を見上げると後ろは崖だ、ふと、上の方をみた。
ん? なんか変なのがいるな。
あ、どっか行った。
なんだったんだ?
まぁ、いい、直そう。
その夜、遠くから騒ぎ声が聞こえた。
何かをしているのだろうか。
無理やりだとしても俺を呼ばないだと?
行くつもりはなかったが誘わずに進めるのはダメだと思う。
仮にも同盟なのに……
なんでこうなってるんだろうか。
目の前には狼、狐人間、おっさんがいる。
「私達と同盟を結んでほしい!」
お断りします。
あれは確か鬼のおっさんをひっぱたいた後、気まずくなってその日は帰った。
そして俺は時間が余っていたから水切りをして遊んだ。
なんと、この川にはちゃんと魚がいてだな、魚が跳ねたと同時に俺が投げていた石にぶつかって俺は魚を捕ることに成功した。
正直まぐれだ、おまけに食べられないときた。
魚は土に埋めて墓を作ってあげたのは悲しい思い出だ。
そしてその後水切りを続けた俺だが、なんと最高記録は5回にまで上り詰めたのだ。
もう俺に勝てるものはいないだろう。
話がそれた。
その次の日だ。
東側で探索を開始するものの、前はあんなにいたオーガが一人も現れる事なくあっさりと端を見ることができた。
少し先に街のようなものが有ったのを覚えている。
そうなるとこの辺は広大な平原が広がっていると再認識した。
出ていくかは分からないけどな。
そして見るものの無くなった俺は数日ぶりにのんびりできると祠に戻って水切りをしたり、水切りをしたり、水切りを……したり……してた。
やることがない訳じゃない。
やりたいことをやっただけだ。
そして今日だ、のんびりしていると狼、狐人間、おっさんが揃って俺の元に来た。
来るのは良いだろう、でも急に来るのはちょっとね、部屋の掃除とかしてないわけだよ。
恥ずかしいじゃないか。
「急に来たことは済まないねぇ、でも、君に話があるんだ、聞いてくれるかぃ?」
嫌です。
帰ってください。
「そう言えば喋れなかったねぇ、いいよ話だけ聞いておくれ」
ちょいちょい、進めるなよ。
俺の権利はないのか。
「今回のことは君の事で始末しようとした事を謝りに来たんだ」
話し出したぞ。
俺を始末しようとしていたのか。
いつの話だよ。
俺に自覚がないんだから黙っていれば良かったのに。
律儀で正直者だな。
「それで、すこし厚かましいと思うんだが、頼みがあるんだ」
少し苦笑いをしながら、申し訳なさそうに口を開く狐人間。
「私達と同盟を結んでほしい!」
お断りします。
「勝手なのはわかっているよ、でも私たちのもこれが精一杯なんだ、理解してほしい」
最初から最後まで理解が出来ない。
いつ決まったんだよそれ
俺を除け者にしてそんな話を進めないでほしい。
精一杯ってなんだよ。
誠意見せろやコラ。
すると頭を下げた狐人間。
他の二匹も続いた。
なにこれ。
真剣な目付きだ。
悪いけど真剣な雰囲気は苦手なんだよなぁ。
「こちらからの要望は仲間に危害を加えないでほしい。と言うお願いだけだよぉ、どうか、頼むよぉ」
別に危害を加えた事は無いんだけどな。
え、なに、そんなに危ないやつに見られてる俺、悲しい。
「こちらからは出来る限り、君に迷惑をかけないことを約束しよう、じゃあ、私達はこの辺で失礼するよぉ」
「ゴーレム、無駄に喧嘩を売って済まねぇな、また相手してくれよ」
「ゴーレム殿、我らは先代の事は水に流す、これからも良い付き合いを築こう」
一方的に押し付けられた気がする。
おい、おっさん、相手はしないぞ。
そして狼、なんの話だ。
と言うかアイツら素直だなとは思ったよ?でも最後欲望垂れ流しだったよね? 迷惑かけないとか言っておきながらおっさん俺に喧嘩売ってたんだけど。
なんか話が一人歩きしていったな、でも俺に迷惑はかからないらしい。
そもそも、危害なんて加えないし……多分。
<尻尾、角、牙>
「話が少し一方的やしねぇか?」
「そうですぞ、我々が、言いたいことを言っただけだ」
「だって彼しゃべってくれないしさぁ、逆にチャンスとか思っちゃってさぁ、どさくさに紛れてお願いしてみたのさぁ」
「てめぇは相変わらず性格がわりぃな」
「君らだって最後は自分の欲望ぶちまけただけだろぅ?」
「否定は出来ぬ」
「俺もだ」
「これで友好的に行けば安心して暮らせるねぇ、こっちは戦力を抱えたも同然だからね」
「でもよ、アイツが協力しなかったらどうするつもりだ?」
「だから、君たちに自分の弱さを教えたんじゃないか。頑張って強くなりなよぉ」
それに、こんな辺鄙で忘れられたような森に強力な魔物どころか冒険者さえ来ないんだ。
なんの問題もなく暮らせるだろうねぇ。
今までがそうだったんだ、そうそう変わることはないよぉ、ゴーレムのことはびっくりしたけど一先ずは大丈夫だろぅ。
「さて、ちゃんとやることもやったし、今日は宴でもしようかぁ?」
「尻尾にしては良いこと言うじゃねえか! 酒の飲み放題だ!」
「角殿、飲みすぎはダメですぞ」
「かてぇこと言うなよ! オメェの歓迎会みたいなもんだ! お前も飲め!」
急に嬉しそうにはしゃぐ角、歓迎と聞き、少し照れ臭そうにする牙、そんな二人を見て微笑む尻尾。
「よぉし! 今日は私も飲むよぉ!」
新たな住人との平和を願って。
<ゴーレム>
やれやれ、帰ったか、急に来たと思えば急に帰りやがって。
暇だな、少し祠を直すか、俺が無理やり出てきたところくらいなら石を埋めれば行ける気がする。
祠を見上げると後ろは崖だ、ふと、上の方をみた。
ん? なんか変なのがいるな。
あ、どっか行った。
なんだったんだ?
まぁ、いい、直そう。
その夜、遠くから騒ぎ声が聞こえた。
何かをしているのだろうか。
無理やりだとしても俺を呼ばないだと?
行くつもりはなかったが誘わずに進めるのはダメだと思う。
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