TS転生は強制的に
四十一話~私と天界とアルテナ~
「ふう、さて、じゃあアルテナの所へ一度あいさつしに行こうかな」 
 
勇者と勝手に別れ、することもなくなったけれど、ここからいなくならない限りは絶対に軍に殺されてしまいそうになるので、何処かへ行く事にしないとまずい。 
そんな状態の私に行く場所など、冥府か、アルテナのいる展開しかないのだけれど、少し私の扱いについて問い詰めることにした。 
 
「でもねぇ、確りと使えるかなぁ? 『天界への門』」 
 
数千年前まではこの魔法は使えていたのだけれど、今も確実に使えるとは限らない。と言うか、その可能性の方が高い。 
流石に神性魔法と言うだけで、数千年も変わらないと言う訳は無いだろう。 
……因みに、神性魔法は神が使える魔法の事だよ。まあ、魔法がこれの劣化版って言う風に思えばいいよ。 
 
「うぅ、下手したらとんでもない場所に出てきそうだけど、まあ、行ってみてから考えるか」 
 
そして、私は先ほど空間に作り出した、冥府への門的な物の真逆な色をしている、純白で、無垢なイメージが生まれるような門に入って行った。 
……毎回この門に入るときに思うんだけど、私は浄化されて消滅しちゃうんじゃないかって思っちゃうね。 
 
 
~~~~~~~~~~ 
 
 
私が門をくぐり、目を開けてみると、そこは完全に真っ白い空間で、その中にベッドやらなにやらの家具の色以外には白と言う部屋に現れた。 
どうやら成功した様だ。 
でも、数千年くらいたっているのに魔法が変わらないって、相変わらずアルテナは良く分からないところで危機管理が無いよね。私の事は封印した癖に。 
 
「アルテナー? いるの? いないなら返事しないで?」 
 
どうやら、この部屋の中にはアルテナどころか、誰もいないので、誰も反応しなかった。……因みに、「居ないのなら返事しないで」と言う言葉は私が馬鹿だからではなく、アルテナが昔そんな事言っていたから行っただけだ。 
アルテナが居るのなら、絶対に反応しているはずだ。 
 
「……いないみたいだね」 
 
アルテナの過去の馬鹿みたいな台詞を投げかけ、反応を待っていたのだが、反応は一切なく、私の独り言が、この空間に寂しく響いているだけだった。 
本当にこの空間は謎だ、響くような壁なども見えないし、結界があるのだろうけど私にも全く感知できない。こういう事に関してはあるてののほうが一枚上手だから仕方がないとは思うけど、とても不快だ。 
 
「でも、ここから変に出ようとすると天使に何かされそうだしなぁ」 
 
因みに、『天界への門』で来た場所はアルテナの寝室だ。 
別に私の趣味に寝起きを襲うとか、人の寝室を弄り、人の個人情報を盗み出すとか、そう言う様な変態じみた趣味はない。 
寝室にはほとんどの天使が入ってこないと言う事で使わせてもらっている。と言うか天界で知っている座標がここしかないと言う事もあるけどさ。 
 
「……暇だなぁ、冥府と比べて清潔な感じはあるけど、生活感が全くないね。無機質な雰囲気があるよ」 
 
本当にここには生活感はない。それはもう気持ちが悪い位には。 
初めてこの部屋や空間を見る人間には、普通の部屋と区別できないだろうけど、この部屋には埃一つない。だから詳しく見ていると不気味でしかない。 
この天界で一番生活感がある物と言えばアルテナだろう。……たまに寝癖立ってるしね。 
 
「……んんぅ」 
「ッ!? ……って、居たの」 
 
そんな風に、天界のアルテナの部屋の事を評価しつつ、適当に時間をつぶしていようと、色々と部屋を物色していた。 
そんな中、何処かから、アルテナの声が聞こえ、流石に存在を認識できなかったアルテナが居るのではないか? と言う疑問に驚いてしまった。 
まあ、元々ベッドで昼寝をしていたようで、小さい事と、布団に包まっていた事等があり全く気付かなかった。 
 
「はぁ、ライムの記憶から分かってた事だけど、本当にアルテナは変わらないね……私も全く変わってないけど」 
 
勿論、私も生まれてこの方全く身長やら胸やらは全く成長しておらず、性格も極端に楽観的と言う事も全く変わってはいない。……まあ、それは数千年くらい封印されていたことも原因にはなっているだろうけれどね。 
結局のところ、神や、それに近しい物は成長しないんだね。 
 
「とりあえず、アルテナが起きるのを待つかなぁ、強制的に起こしても、どうせまた二度寝するだろうし」 
 
……自分で言っていて思ったけど、完全にアルテナの扱いが用事と言うか、子供と言うか、かなり小さい子供の様な扱いをしているね。 
まあ、ほとんど幼児と性格やら体格は変わらないし、生活習慣も幼児と全く相違ないから扱いは幼児と必然的に同じになるのは仕方がない筈だ・……この人は私よりもかなり年上なはずなんだけどね。 
 
「……んふぅ」 
「……」 
 
アルテナが起きるまで本気で長い時間を過ごしそうだなと思いつつ、その事に少し絶望しながらも、私はアルテナのベットの目の前に居座った。 
 
勇者と勝手に別れ、することもなくなったけれど、ここからいなくならない限りは絶対に軍に殺されてしまいそうになるので、何処かへ行く事にしないとまずい。 
そんな状態の私に行く場所など、冥府か、アルテナのいる展開しかないのだけれど、少し私の扱いについて問い詰めることにした。 
 
「でもねぇ、確りと使えるかなぁ? 『天界への門』」 
 
数千年前まではこの魔法は使えていたのだけれど、今も確実に使えるとは限らない。と言うか、その可能性の方が高い。 
流石に神性魔法と言うだけで、数千年も変わらないと言う訳は無いだろう。 
……因みに、神性魔法は神が使える魔法の事だよ。まあ、魔法がこれの劣化版って言う風に思えばいいよ。 
 
「うぅ、下手したらとんでもない場所に出てきそうだけど、まあ、行ってみてから考えるか」 
 
そして、私は先ほど空間に作り出した、冥府への門的な物の真逆な色をしている、純白で、無垢なイメージが生まれるような門に入って行った。 
……毎回この門に入るときに思うんだけど、私は浄化されて消滅しちゃうんじゃないかって思っちゃうね。 
 
 
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私が門をくぐり、目を開けてみると、そこは完全に真っ白い空間で、その中にベッドやらなにやらの家具の色以外には白と言う部屋に現れた。 
どうやら成功した様だ。 
でも、数千年くらいたっているのに魔法が変わらないって、相変わらずアルテナは良く分からないところで危機管理が無いよね。私の事は封印した癖に。 
 
「アルテナー? いるの? いないなら返事しないで?」 
 
どうやら、この部屋の中にはアルテナどころか、誰もいないので、誰も反応しなかった。……因みに、「居ないのなら返事しないで」と言う言葉は私が馬鹿だからではなく、アルテナが昔そんな事言っていたから行っただけだ。 
アルテナが居るのなら、絶対に反応しているはずだ。 
 
「……いないみたいだね」 
 
アルテナの過去の馬鹿みたいな台詞を投げかけ、反応を待っていたのだが、反応は一切なく、私の独り言が、この空間に寂しく響いているだけだった。 
本当にこの空間は謎だ、響くような壁なども見えないし、結界があるのだろうけど私にも全く感知できない。こういう事に関してはあるてののほうが一枚上手だから仕方がないとは思うけど、とても不快だ。 
 
「でも、ここから変に出ようとすると天使に何かされそうだしなぁ」 
 
因みに、『天界への門』で来た場所はアルテナの寝室だ。 
別に私の趣味に寝起きを襲うとか、人の寝室を弄り、人の個人情報を盗み出すとか、そう言う様な変態じみた趣味はない。 
寝室にはほとんどの天使が入ってこないと言う事で使わせてもらっている。と言うか天界で知っている座標がここしかないと言う事もあるけどさ。 
 
「……暇だなぁ、冥府と比べて清潔な感じはあるけど、生活感が全くないね。無機質な雰囲気があるよ」 
 
本当にここには生活感はない。それはもう気持ちが悪い位には。 
初めてこの部屋や空間を見る人間には、普通の部屋と区別できないだろうけど、この部屋には埃一つない。だから詳しく見ていると不気味でしかない。 
この天界で一番生活感がある物と言えばアルテナだろう。……たまに寝癖立ってるしね。 
 
「……んんぅ」 
「ッ!? ……って、居たの」 
 
そんな風に、天界のアルテナの部屋の事を評価しつつ、適当に時間をつぶしていようと、色々と部屋を物色していた。 
そんな中、何処かから、アルテナの声が聞こえ、流石に存在を認識できなかったアルテナが居るのではないか? と言う疑問に驚いてしまった。 
まあ、元々ベッドで昼寝をしていたようで、小さい事と、布団に包まっていた事等があり全く気付かなかった。 
 
「はぁ、ライムの記憶から分かってた事だけど、本当にアルテナは変わらないね……私も全く変わってないけど」 
 
勿論、私も生まれてこの方全く身長やら胸やらは全く成長しておらず、性格も極端に楽観的と言う事も全く変わってはいない。……まあ、それは数千年くらい封印されていたことも原因にはなっているだろうけれどね。 
結局のところ、神や、それに近しい物は成長しないんだね。 
 
「とりあえず、アルテナが起きるのを待つかなぁ、強制的に起こしても、どうせまた二度寝するだろうし」 
 
……自分で言っていて思ったけど、完全にアルテナの扱いが用事と言うか、子供と言うか、かなり小さい子供の様な扱いをしているね。 
まあ、ほとんど幼児と性格やら体格は変わらないし、生活習慣も幼児と全く相違ないから扱いは幼児と必然的に同じになるのは仕方がない筈だ・……この人は私よりもかなり年上なはずなんだけどね。 
 
「……んふぅ」 
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