TS転生は強制的に
二十三話~ボクと迷宮となんか良く分からん奴~
 
「……あれって何さ?」 
「オークではないみたいだね」 
 
あれから数分、特に何事もなくフロアボスが居る部屋? に到着した。
ボクは、と言うかマイク君もなのかもしれないけれど、てっきりボスと言う感じなら豪奢な扉があり、その中で椅子に偉そうに座っている様な奴が階層主なのかと思ったけど、扉もなく、ただ単に広い空間の中にポツンと立っていた? 
しかも、オークと言う情報を伝えられていたのに、そこに居たのは結構小さめな、サッカーボールくらいの大きさの形容し難い生物が居た。
 
「あれがダンジョンのオークって奴なの? 住んでいる風土が違うから別な進化をしていたとか?」 
「……いや、そんなわけないだろ」 
 
そんなボクの冗談を少し微妙な顔で反論して来たマイク君だったが……微妙な空間が有ったので疑心暗鬼になりかけているのだろう。
それともボクはこんなところでも馬鹿な事を言う馬鹿と思われたのか、もしくは自称保護者として教育方法を間違えたとでも思っているのだろうか?
そんな風に、ボクは相も変わらず馬鹿な事を考えていた。 
 
「シンニュウシャヲハッケンシマシタ、サクセンメイレイヲダシテクダサイ」
「な、なんか言い出したよ!?」 
 
流石にボクも、敵対しているかもわからない、と言うか発声器官が何処についているかもわからない生物が、ボク達に通じる言語を話し始めたことに対して警戒を持たない。と言う事は無く、警戒しまくっていた。 
 
 
~~~~~~~~~~ 
 
 
 
「……00000000001が生命体と遭遇しました。排除行動を開始します。よろしいでしょうか」 
「分かった」 
 
そこは漆黒の海、混沌が住み着く海、世界の深淵、世界の果て、外なる世界、と言う風に、色々と言われている様な混沌とした世界。 
 
「……0000000001が生命体と接触したため、第一次作戦を開始します」 
「分かった」 
 
そして、生命と言う存在の侵入を拒み、その世界を出る者を、異世界から来るものを、世界の崩壊因子を持つ物から守る漆黒の海で二体の人型が居た。 
一人は白髪が生えた老人の様な風貌。もう一人がヴェールをかぶった美女の様な姿だった。 
 
「今開始する事による、勇者の殺害の可能性は1,8%です。……の殺害は数字化できません。作戦を開始てもよろしいでしょうか」 
「開始せよ」 
 
その生命体はある世界の境界線に踏み入れていた。 
そして、その合図とともに老人から異形が一体、二体、と生み出されていき、数分後には数万の異形の集団ができ、その手段は0026世界と呼ばれる、現存する最古の世界に向かって行った。 
 
「勇者と出会う可能性は0,005%です」 
「分かった」 
 
しかし、その異形たちは向かって行く途中にも、自らの力を制御しきれずに、暴走をし始め、味方同士で殺し合いをしたり、生まれた瞬間に爆発したりと、色々な事をして、数万もいた異形は数千へと数を減らしていった。
  
「勇者、および……の討伐を開始しろ」 
「分かりました。『次元転移』」 
 
そして、その女の言葉と共に異形をその場から消し去った。 
 
「第二次作戦開始は……との接触、もしくは勇者の殺害を確認次第です」 
「わかった」 
 
そして、その生命体達、二体もその場から消えて行った。 
 
 
~~~~~~~~~ 
 
 
「サクセンヲカイシシマス、ジュウテンチュウ」 
「ちょ、ちょっと! なんかわからないけど作戦を開始し始めちゃったけど大丈夫なの!?」
「いや、絶対にダメだろ!」 
 
しかし、今度は作戦を開始すると言う様な事を言い始め、ボクとマイク君は滅茶苦茶混乱してしまった。
しかも、驚いたことに、その良く分からない生命体――以降謎生物って呼ぼうか――は今まで血にはいつくばっているような感じだったのに、浮遊し始めており、確実にボク達を狙っているような感じだった。
危険すぎるよ。 
 
「タマシイヲヨコセ、タマシイヲォォォ!!」 
「ひえっ!? ちょ、ちょっとなにさあれ! ホラーは無理なんだよ!」 
謎生命体はボクが怖がるようなものを知っていてホラー的な事を言い始めたのか、それともただ単に言葉を八知っているだけなのか分からないが、すごく怖かった。 
ボクは元々怖い物には弱いんだよ。 
そんな風に心内で相手の事を滅茶苦茶に罵倒しながらも、ホラーを壊しに拳を振りかぶった。 
 
「うりゃ! ホラー物は消滅しろ! 『破拳』」 
 
あの生命体に触れた瞬間、ボクの体に、良く分からないけれど、ぞわぞわするような何かが流れてきた気がした。 
~~~~~~~~~~
「はあ、はあ、『破拳』」 
 
あれから十分ほど殴っていたのだが、相手には全く通用していない様で、ずっと、ずっと「タマシイ、タマシイ、タマs」と言う事をずっと言い続けられて、初めに感じていた怖さと言う物がうざさに変わってきた。 
 
「やっぱりこれ物理攻撃は効かない奴なんじゃないの?」 
「タマs」 
「煩いなぁ!!」 
 
しかし、マイク君に助けを呼ぼうとする声も、「t」と言う様な相手の声により遮られたりしているので、本気でキレ掛けていたが、深淵魔法をつかってしまうと、マイク君達にも被害があるかもしれないから使えないと言う、本当にあいつはうざい。 
 
「t」 
「うるせぇつってんじゃん! もう怒ったからね! 
悪魔から代々伝わる神の魔法、『破魂』」 
「ウゴォォォォ――――」 
 
ただ、ボクの未だに未熟な精神では、この苦行を耐える事等は出来ず、普通に深淵魔法をぶっ放してしまった。 
一応、効果範囲が小さくて強力な魔法を選んで使ったので、マイク君達には被害はなかったと思う。被害があった場合は……そ、そんな場合は存在しないんだよ! 分かった!? ボクは失敗しないんだから! 
 
「……おいライム、てめぇ何深淵魔法使ってんだ、俺らに当たったらどうするんだ」 
「ふふ、ボク、失敗しないの――――ごめんね、冗談だからね、だからそんな狂気じみた笑顔をしながら近づかないでくれないかな?」 
 
しかし、ボクが深淵魔法を放ったことに対して、マイク君は普通に切れている様で、「マイク君は何もしていなかった癖に」と言う風に思っていても、「男のくせにイマイチ活躍していない癖に文句言って」と言う風に思っていても、あの狂った笑顔を見ていると、殺されると思ってしまう。 
 
「あの、その、土下座するよ? 裸土下座もするから、本当に近付かないで!!」 
「……わかった、分かったから。お前は本当にどんだけ怯えてんだよ、ナタリーからやばい目で見られてるからやめてくれ」 
 
ただ、ボクがそんな事を言っている間にも、ナタリーはどんどんとマイク君への目線を鋭くして行っていて、それを気付いたマイク君に止められた。 
まあ、本気で怖かったからナタリーには本当に感謝なんだけどね。 
 
「でもさぁ、どうするの? オークいなかったけど」 
「いや、二階に行くって言う目標なんだからもういいんじゃないか、何かで記録しているようだし」 
「なら帰ろうよ、またどうせ来ることはできるし」 
 
そんな風な会話をしながら帰った。 
勿論、途中にもゴブリンは大量にいたが、帰りはマイク君が無双していたので、特に問題なく帰ることができた。 
「……あれって何さ?」 
「オークではないみたいだね」 
 
あれから数分、特に何事もなくフロアボスが居る部屋? に到着した。
ボクは、と言うかマイク君もなのかもしれないけれど、てっきりボスと言う感じなら豪奢な扉があり、その中で椅子に偉そうに座っている様な奴が階層主なのかと思ったけど、扉もなく、ただ単に広い空間の中にポツンと立っていた? 
しかも、オークと言う情報を伝えられていたのに、そこに居たのは結構小さめな、サッカーボールくらいの大きさの形容し難い生物が居た。
 
「あれがダンジョンのオークって奴なの? 住んでいる風土が違うから別な進化をしていたとか?」 
「……いや、そんなわけないだろ」 
 
そんなボクの冗談を少し微妙な顔で反論して来たマイク君だったが……微妙な空間が有ったので疑心暗鬼になりかけているのだろう。
それともボクはこんなところでも馬鹿な事を言う馬鹿と思われたのか、もしくは自称保護者として教育方法を間違えたとでも思っているのだろうか?
そんな風に、ボクは相も変わらず馬鹿な事を考えていた。 
 
「シンニュウシャヲハッケンシマシタ、サクセンメイレイヲダシテクダサイ」
「な、なんか言い出したよ!?」 
 
流石にボクも、敵対しているかもわからない、と言うか発声器官が何処についているかもわからない生物が、ボク達に通じる言語を話し始めたことに対して警戒を持たない。と言う事は無く、警戒しまくっていた。 
 
 
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「……00000000001が生命体と遭遇しました。排除行動を開始します。よろしいでしょうか」 
「分かった」 
 
そこは漆黒の海、混沌が住み着く海、世界の深淵、世界の果て、外なる世界、と言う風に、色々と言われている様な混沌とした世界。 
 
「……0000000001が生命体と接触したため、第一次作戦を開始します」 
「分かった」 
 
そして、生命と言う存在の侵入を拒み、その世界を出る者を、異世界から来るものを、世界の崩壊因子を持つ物から守る漆黒の海で二体の人型が居た。 
一人は白髪が生えた老人の様な風貌。もう一人がヴェールをかぶった美女の様な姿だった。 
 
「今開始する事による、勇者の殺害の可能性は1,8%です。……の殺害は数字化できません。作戦を開始てもよろしいでしょうか」 
「開始せよ」 
 
その生命体はある世界の境界線に踏み入れていた。 
そして、その合図とともに老人から異形が一体、二体、と生み出されていき、数分後には数万の異形の集団ができ、その手段は0026世界と呼ばれる、現存する最古の世界に向かって行った。 
 
「勇者と出会う可能性は0,005%です」 
「分かった」 
 
しかし、その異形たちは向かって行く途中にも、自らの力を制御しきれずに、暴走をし始め、味方同士で殺し合いをしたり、生まれた瞬間に爆発したりと、色々な事をして、数万もいた異形は数千へと数を減らしていった。
  
「勇者、および……の討伐を開始しろ」 
「分かりました。『次元転移』」 
 
そして、その女の言葉と共に異形をその場から消し去った。 
 
「第二次作戦開始は……との接触、もしくは勇者の殺害を確認次第です」 
「わかった」 
 
そして、その生命体達、二体もその場から消えて行った。 
 
 
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「サクセンヲカイシシマス、ジュウテンチュウ」 
「ちょ、ちょっと! なんかわからないけど作戦を開始し始めちゃったけど大丈夫なの!?」
「いや、絶対にダメだろ!」 
 
しかし、今度は作戦を開始すると言う様な事を言い始め、ボクとマイク君は滅茶苦茶混乱してしまった。
しかも、驚いたことに、その良く分からない生命体――以降謎生物って呼ぼうか――は今まで血にはいつくばっているような感じだったのに、浮遊し始めており、確実にボク達を狙っているような感じだった。
危険すぎるよ。 
 
「タマシイヲヨコセ、タマシイヲォォォ!!」 
「ひえっ!? ちょ、ちょっとなにさあれ! ホラーは無理なんだよ!」 
謎生命体はボクが怖がるようなものを知っていてホラー的な事を言い始めたのか、それともただ単に言葉を八知っているだけなのか分からないが、すごく怖かった。 
ボクは元々怖い物には弱いんだよ。 
そんな風に心内で相手の事を滅茶苦茶に罵倒しながらも、ホラーを壊しに拳を振りかぶった。 
 
「うりゃ! ホラー物は消滅しろ! 『破拳』」 
 
あの生命体に触れた瞬間、ボクの体に、良く分からないけれど、ぞわぞわするような何かが流れてきた気がした。 
~~~~~~~~~~
「はあ、はあ、『破拳』」 
 
あれから十分ほど殴っていたのだが、相手には全く通用していない様で、ずっと、ずっと「タマシイ、タマシイ、タマs」と言う事をずっと言い続けられて、初めに感じていた怖さと言う物がうざさに変わってきた。 
 
「やっぱりこれ物理攻撃は効かない奴なんじゃないの?」 
「タマs」 
「煩いなぁ!!」 
 
しかし、マイク君に助けを呼ぼうとする声も、「t」と言う様な相手の声により遮られたりしているので、本気でキレ掛けていたが、深淵魔法をつかってしまうと、マイク君達にも被害があるかもしれないから使えないと言う、本当にあいつはうざい。 
 
「t」 
「うるせぇつってんじゃん! もう怒ったからね! 
悪魔から代々伝わる神の魔法、『破魂』」 
「ウゴォォォォ――――」 
 
ただ、ボクの未だに未熟な精神では、この苦行を耐える事等は出来ず、普通に深淵魔法をぶっ放してしまった。 
一応、効果範囲が小さくて強力な魔法を選んで使ったので、マイク君達には被害はなかったと思う。被害があった場合は……そ、そんな場合は存在しないんだよ! 分かった!? ボクは失敗しないんだから! 
 
「……おいライム、てめぇ何深淵魔法使ってんだ、俺らに当たったらどうするんだ」 
「ふふ、ボク、失敗しないの――――ごめんね、冗談だからね、だからそんな狂気じみた笑顔をしながら近づかないでくれないかな?」 
 
しかし、ボクが深淵魔法を放ったことに対して、マイク君は普通に切れている様で、「マイク君は何もしていなかった癖に」と言う風に思っていても、「男のくせにイマイチ活躍していない癖に文句言って」と言う風に思っていても、あの狂った笑顔を見ていると、殺されると思ってしまう。 
 
「あの、その、土下座するよ? 裸土下座もするから、本当に近付かないで!!」 
「……わかった、分かったから。お前は本当にどんだけ怯えてんだよ、ナタリーからやばい目で見られてるからやめてくれ」 
 
ただ、ボクがそんな事を言っている間にも、ナタリーはどんどんとマイク君への目線を鋭くして行っていて、それを気付いたマイク君に止められた。 
まあ、本気で怖かったからナタリーには本当に感謝なんだけどね。 
 
「でもさぁ、どうするの? オークいなかったけど」 
「いや、二階に行くって言う目標なんだからもういいんじゃないか、何かで記録しているようだし」 
「なら帰ろうよ、またどうせ来ることはできるし」 
 
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勿論、途中にもゴブリンは大量にいたが、帰りはマイク君が無双していたので、特に問題なく帰ることができた。 
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