TS転生は強制的に
五話~ボクと人の弱みを握る下種野郎とそれを圧倒的な質量と物量で押し切るボク~
「マイク君はどういう魔法が使えるの?」
「さあ? 全てなんじゃないか?」
……どうやら、マイク君は頭が可笑しい男の子だという風に認識していたけれども本当に頭がおかしいみたいだ。
魔法覚醒の儀式は魔法を強制的には使用できるようにする儀式だけれど、それは自分に一番あった魔法が使えるようになるだけだ。
だから、全ての魔法が使えると言うのはおかしい筈だ。
「マイク君、流石に君が馬鹿だと言う事は知っていても、その言葉は失望に値するよ」
「……いや、お前が人に対して馬鹿とか言うなよ、それに本当に使えるわ」
しかし、マイク君はそれでもボクの言葉を否定し、自分の言っている言葉は正しい、お前の方がおかしいんだという。
勿論、それはボクの事を貶しながら、馬鹿を見る目でボクを見ながら言っていたので、本当にそう思っている様だ。流石にそれは気狂いとしか思えなくなるけど。
「それよりもだ、さっきお前が使った魔法は何なんだよ。あの二つの首がある犬は何だったんだ?」
「……それは君の見間違えなんじゃないのかな? さっきから馬鹿げたことしか言ってないし、少し休んだらどうなのさ」
ボクからしたら一番行ってほしくない話へと進んでいってるんだけどね。
流石に、この世界での最高位として知られるアルテナ神に会い、そしてそこで魔法を教わったという事を言えるわけもなく、言いつくろった。
ボクでも行ってはいけないということくらいは分かっている。アルテナの見た目に騙されて軽く扱ってはいけない。あの幼女はこの世界の管理者だから。
「はあ、じゃあ、何故あのシスターや司教にすごく丁寧に説教をされていたんだ、相当やばい魔法なんだろ?」
ただ、そんな状況で少し困っていたボクに対し、いつもは空気の読めなく、ボクの事を貶し、そのくせ女にはモテると言う糞みたいな存在のマイク君が、現代の平均的な日本人の様に察してくれた。
こういう時にだけそうなってくれるのはうれしいんだけど、それは普段からやって貰いたいんだけどね。
「そうだね、君だけ限定って訳じゃないんだけどね。まあ、君には言ってもいいのかもしれないけど」
勿論、この世界で一番の宗教で、そして実際に存在している神でもあるアルテナに会ったと言う事は、言った場合にはかなりやばい可能性はあるけれど、それは信徒だけだ。
この世界には少ないだろうけれど、無神論者だっている筈だ。そして、マイク君とかナタリーとかは多分そういう気が強いと思う。
まあ、仮定の話なんだけどね。
「……だったら言えばいいだろうが、お前はどっちなんだよ」
「いや、まあ最悪の場合で言ってるから言わないよ、それ位考えてもらいたかったね」
しかしながら、先ほど空気の読めた、日本人的な察し方を見せていたマイク君は一体どこに行ってしまったのか、全く空気が読めていないマイク君が出て来てしまった。
もしかして、マイク君は多重人格なのかな?
「はあ、禁忌魔法を使ってるやつが何を言ってるんだ」
そういわれてしまったら、ボクが言えることは何も言えなくなってしまうのだけど、そもそもの問題として、マイク君がボクに向かって魔法を撃ってきたこと自体がおかしいと思うんだよ。下手したらボクは死んでたよ。
それに、ボクが転生者で確りと意識していて、マイク君がいつでもボクを殺しにかかってきているという様な、危険極まりない思考をしていなければ、ボクでも殺されていたよ。
「……殺人鬼が何を言う」
「わ、悪かった、あれは俺が悪かったから、お前がけがをしているのなら俺が嫁にもらってやるから」
しかし、こいつは本当に反省と言う事を知らないのか、今度はボクがけがしたら、嫁にもらってやると、告白に近い事をかなり傲慢に言われた。
これが俺様キャラと言う物なのだろうけれど、怠けキャラ的な言われ方の方がまともだと思うんだよね。と言うか今の世の中だとそっちの方が人気ありそうだよね。
ボクは怠惰な性格だったから、心配で見ていないといけないと言う評価を、ほとんどの女子と男子から言われてしまった。一人からは下種と言われたけど。
「気持ち悪いからやめろ」
ただ、ボクだって元々男だし、地球に居た頃の性的な価値観を変えることは難しく、別にLGBTを否定するわけではないのだけれど今でも男とヤるのは気持ち悪いと思ってしまう。
ボクは女の事付き合いたいけれど、近くにマイク君がいるせいで、ボクの所に女子が来ることは全くなく、しかも、ナタリー以外からは、「マイクと仲が近すぎるんだよ!」と言うように理不尽極まりない嫌味を言われてしまったりする。
別に交代したいのなら交代すればいいのにね。と言うかボクと誰か立場を好感してくれ。
「あははっ、お前の価値観は理解できないな」
「それはボクの台詞だよ」
どうやら、マイク君もふざけて「嫁にもらっている」と言う風に言ったのだろう。
ただ、冗談でも本気で気持ち悪かった。鳥肌が立った。吐き気がした。絶望した。死にたくなった。冥府へと行くのかと思った。アルテナにもう一度会うかと思った位には生理的嫌悪を感じた。
「ただ、一つ言わせてもらうが、俺はお前がなんていう魔法が使えるかは分からないけれど、お前が禁忌に触れる魔法が使えると言う事は分かった」
しかし、何故か今度は笑っていたマイク君が、ボクの額に、マイク君の額をくっ付け、そしてかなり低音で喋りながら脅してきた。
もしかしたら、ふざけているのかもしれないけれど、ボクには本気で言っているようにしか思えない。
……まさかボクを脅して、あんなことやそんな事をする気なのかな。
「マイク君、君って奴は本当に下衆野郎だったんだね」
「下衆野郎とは人聞きの悪い、計算高いと言ってくれたまえ」
言葉だけ聞いていれば、楽観的で、冗談で言っているようにしか聞こえないのだけれど、表情は至って真面目で、しかもボクの頭に手を置きながら話しているので、もしかしたら銃口を当てるように、魔法を打てるぞ、と言う事を表現しているのかも知れない。
考え過ぎかもしれないけれど、常時最悪な方法へと考えておこう。
「それで? 何をさせたいのさ?」
勿論、こんな下衆野郎に従うなんて屈辱的すぎるけれど、流石に従わなければ死ぬという状況では従うよ。
……あれ? これ、深淵魔法で存在ごと消し去ればいいんじゃないの?
「そうだなぁ、まずはそこでn」
「残念だよ、君とはいい友達で居れると思ったのに
古より存在し、その混沌は消える事は無い『消――」
マイク君が次に言おうとしている台詞は、流石にわかった。
きっと脱げと言っているのだろう。くそみたいに下心のある、下種な顔をしながらにやけているので、絶対そうだ、そうでなくても脅すこと時点がおかしいよ。
これは正義の鉄槌なのだよ。
「ま、待て待て待て! 冗談だ!
ただ、俺はお前に一緒に冒険に行ってもらおうと考えてたけど……来なくていいよ」
まったくもって、冗談ではない、本気の顔をしながら言葉を発していたので、全く信用ならない。
と言うか、ボクだって冒険者にはなりたくは無いけど、マイク君がボクが参加することを嫌がっているのならボクは絶対に参加するね!
「じゃあ、それなら参加してあげるね! じゃあね!」
「えっ、お、おい! 待て! まだ俺はお前の事を参加させるとは……」
ふふふ、これでマイク君は絶対に断れないはずだ。武力も見せたし。
マイク君の少し絶望している口調を聞いていると楽しくなるね!
「さあ? 全てなんじゃないか?」
……どうやら、マイク君は頭が可笑しい男の子だという風に認識していたけれども本当に頭がおかしいみたいだ。
魔法覚醒の儀式は魔法を強制的には使用できるようにする儀式だけれど、それは自分に一番あった魔法が使えるようになるだけだ。
だから、全ての魔法が使えると言うのはおかしい筈だ。
「マイク君、流石に君が馬鹿だと言う事は知っていても、その言葉は失望に値するよ」
「……いや、お前が人に対して馬鹿とか言うなよ、それに本当に使えるわ」
しかし、マイク君はそれでもボクの言葉を否定し、自分の言っている言葉は正しい、お前の方がおかしいんだという。
勿論、それはボクの事を貶しながら、馬鹿を見る目でボクを見ながら言っていたので、本当にそう思っている様だ。流石にそれは気狂いとしか思えなくなるけど。
「それよりもだ、さっきお前が使った魔法は何なんだよ。あの二つの首がある犬は何だったんだ?」
「……それは君の見間違えなんじゃないのかな? さっきから馬鹿げたことしか言ってないし、少し休んだらどうなのさ」
ボクからしたら一番行ってほしくない話へと進んでいってるんだけどね。
流石に、この世界での最高位として知られるアルテナ神に会い、そしてそこで魔法を教わったという事を言えるわけもなく、言いつくろった。
ボクでも行ってはいけないということくらいは分かっている。アルテナの見た目に騙されて軽く扱ってはいけない。あの幼女はこの世界の管理者だから。
「はあ、じゃあ、何故あのシスターや司教にすごく丁寧に説教をされていたんだ、相当やばい魔法なんだろ?」
ただ、そんな状況で少し困っていたボクに対し、いつもは空気の読めなく、ボクの事を貶し、そのくせ女にはモテると言う糞みたいな存在のマイク君が、現代の平均的な日本人の様に察してくれた。
こういう時にだけそうなってくれるのはうれしいんだけど、それは普段からやって貰いたいんだけどね。
「そうだね、君だけ限定って訳じゃないんだけどね。まあ、君には言ってもいいのかもしれないけど」
勿論、この世界で一番の宗教で、そして実際に存在している神でもあるアルテナに会ったと言う事は、言った場合にはかなりやばい可能性はあるけれど、それは信徒だけだ。
この世界には少ないだろうけれど、無神論者だっている筈だ。そして、マイク君とかナタリーとかは多分そういう気が強いと思う。
まあ、仮定の話なんだけどね。
「……だったら言えばいいだろうが、お前はどっちなんだよ」
「いや、まあ最悪の場合で言ってるから言わないよ、それ位考えてもらいたかったね」
しかしながら、先ほど空気の読めた、日本人的な察し方を見せていたマイク君は一体どこに行ってしまったのか、全く空気が読めていないマイク君が出て来てしまった。
もしかして、マイク君は多重人格なのかな?
「はあ、禁忌魔法を使ってるやつが何を言ってるんだ」
そういわれてしまったら、ボクが言えることは何も言えなくなってしまうのだけど、そもそもの問題として、マイク君がボクに向かって魔法を撃ってきたこと自体がおかしいと思うんだよ。下手したらボクは死んでたよ。
それに、ボクが転生者で確りと意識していて、マイク君がいつでもボクを殺しにかかってきているという様な、危険極まりない思考をしていなければ、ボクでも殺されていたよ。
「……殺人鬼が何を言う」
「わ、悪かった、あれは俺が悪かったから、お前がけがをしているのなら俺が嫁にもらってやるから」
しかし、こいつは本当に反省と言う事を知らないのか、今度はボクがけがしたら、嫁にもらってやると、告白に近い事をかなり傲慢に言われた。
これが俺様キャラと言う物なのだろうけれど、怠けキャラ的な言われ方の方がまともだと思うんだよね。と言うか今の世の中だとそっちの方が人気ありそうだよね。
ボクは怠惰な性格だったから、心配で見ていないといけないと言う評価を、ほとんどの女子と男子から言われてしまった。一人からは下種と言われたけど。
「気持ち悪いからやめろ」
ただ、ボクだって元々男だし、地球に居た頃の性的な価値観を変えることは難しく、別にLGBTを否定するわけではないのだけれど今でも男とヤるのは気持ち悪いと思ってしまう。
ボクは女の事付き合いたいけれど、近くにマイク君がいるせいで、ボクの所に女子が来ることは全くなく、しかも、ナタリー以外からは、「マイクと仲が近すぎるんだよ!」と言うように理不尽極まりない嫌味を言われてしまったりする。
別に交代したいのなら交代すればいいのにね。と言うかボクと誰か立場を好感してくれ。
「あははっ、お前の価値観は理解できないな」
「それはボクの台詞だよ」
どうやら、マイク君もふざけて「嫁にもらっている」と言う風に言ったのだろう。
ただ、冗談でも本気で気持ち悪かった。鳥肌が立った。吐き気がした。絶望した。死にたくなった。冥府へと行くのかと思った。アルテナにもう一度会うかと思った位には生理的嫌悪を感じた。
「ただ、一つ言わせてもらうが、俺はお前がなんていう魔法が使えるかは分からないけれど、お前が禁忌に触れる魔法が使えると言う事は分かった」
しかし、何故か今度は笑っていたマイク君が、ボクの額に、マイク君の額をくっ付け、そしてかなり低音で喋りながら脅してきた。
もしかしたら、ふざけているのかもしれないけれど、ボクには本気で言っているようにしか思えない。
……まさかボクを脅して、あんなことやそんな事をする気なのかな。
「マイク君、君って奴は本当に下衆野郎だったんだね」
「下衆野郎とは人聞きの悪い、計算高いと言ってくれたまえ」
言葉だけ聞いていれば、楽観的で、冗談で言っているようにしか聞こえないのだけれど、表情は至って真面目で、しかもボクの頭に手を置きながら話しているので、もしかしたら銃口を当てるように、魔法を打てるぞ、と言う事を表現しているのかも知れない。
考え過ぎかもしれないけれど、常時最悪な方法へと考えておこう。
「それで? 何をさせたいのさ?」
勿論、こんな下衆野郎に従うなんて屈辱的すぎるけれど、流石に従わなければ死ぬという状況では従うよ。
……あれ? これ、深淵魔法で存在ごと消し去ればいいんじゃないの?
「そうだなぁ、まずはそこでn」
「残念だよ、君とはいい友達で居れると思ったのに
古より存在し、その混沌は消える事は無い『消――」
マイク君が次に言おうとしている台詞は、流石にわかった。
きっと脱げと言っているのだろう。くそみたいに下心のある、下種な顔をしながらにやけているので、絶対そうだ、そうでなくても脅すこと時点がおかしいよ。
これは正義の鉄槌なのだよ。
「ま、待て待て待て! 冗談だ!
ただ、俺はお前に一緒に冒険に行ってもらおうと考えてたけど……来なくていいよ」
まったくもって、冗談ではない、本気の顔をしながら言葉を発していたので、全く信用ならない。
と言うか、ボクだって冒険者にはなりたくは無いけど、マイク君がボクが参加することを嫌がっているのならボクは絶対に参加するね!
「じゃあ、それなら参加してあげるね! じゃあね!」
「えっ、お、おい! 待て! まだ俺はお前の事を参加させるとは……」
ふふふ、これでマイク君は絶対に断れないはずだ。武力も見せたし。
マイク君の少し絶望している口調を聞いていると楽しくなるね!
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