よくある?異世界物語

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クリスマス閑話・2年目

クリスマス閑話・2年目

ユウ視点

「クリスマス?ですか?ああ、そういえば、これくらいの季節にやる行事だって言ってましたね。」
「まあ、今回は日にちもあってるから・・・前回のは時期がだいぶ違かったしね。」
「あれ?みんなクリスマス知ってるの?」
「雪たちがこっちに来るまでに一度異常気象があって・・・まあ、その時にね。」
「へえ。・・・まあ、あと一週間だけど・・・プレゼントは用意してるの?」
「もちろん。」
「当然です。」
「はい!」
「僕も準備はしてあるから・・・あとはクリスマスの飾り付けとかを準備したいかな?」
「どんな用意をするつもりですか?」
「ご馳走とか、ケーキとか、クリスマスツリーとかかな?」
「クラスのみんなにも手伝ってもらう?」
「そうだね。・・・僕たちはツリーの準備をしちゃうかな?」
「そうしようか。・・・とりあえず、みんなに呼びかけようか。」
「だね。・・・任せてもいい?」
「わかったよ。・・・じゃあ、悠は大きな木がどこにあるか探してもらってもいい?」
「まあ、確かに大きな木の方がいいかもね。・・・了解。・・・ちょっと聞き込みに行ってくるね。」
ちなみにクラスのみんなはクリスマスのパーティーをするつもりですでに集まっている。だからこそ、みんなを巻き込んで盛大なパーティーにしようと考えたんだけどね。・・・どうせならこっちの世界の知り合いも参加してもらおうかな?うん。それがいいや。そんなことを考えながらクリスマスツリーに良さそうな木についての聞き込みをしていきました。良さげな情報も集まったので、みんなと合流しますか。
「ただいま。良さげな情報集めてきたよ。」
クラスメイトもみんな集まっているね。ちょうどいいや。
僕は集めてきた情報を伝えて行きました。例えば美味しい鳥の魔獣が生息しているところとかね。
「と、まあ、こんなところかな?僕たちはツリーの準備をするからあとはよろしく。」
「おう、任せとけ。よし、第一班は・・・」
僕たちはそんな声を後にツリーにぴったりの木があるというところに向かいます。
「それで・・・ここ?」
「うん。この森の奥深くにあるって言う木が良さそうだったよ?」
「・・・ところで、なんだか体が重く感じるんだけど・・・。」
「そうだね。・・・なんで・・・え?」
試しにステータスを見てみるとステータスが大幅に減少していました。
「・・・どうやら、この森の中にいる間はステータスが下がっちゃうみたいだね。なんでかは知らないけどさ。・・・ただ、一歩でも森から出た瞬間にはステータスが戻るから・・・まあ、気をつけて進もうか。」
「そうですね。・・・魔獣との戦いは大丈夫でしょうか?」
「うーん、多分だけど、魔獣もステータス減少しているんじゃないかな?だから多分へいき・・・なはず。・・・ってか、普段はこんなことないはずなんだよね。・・・何かあったらそのことも教えてくれていただろうし。・・・もしかしたら何かがいるとか、この時期限定のとかそういった話なのかもね。」
そんなことを言って楽観的に考えていましたが・・・1時間ほどしてのこと
「ゆ、悠?きゅ、休憩にしない?」
「・・・うん、少し休もうか・・・まさか、こんなに大変だとは思わなかったね。ステータスだけじゃなくて体力も落ちてるっぽい・・・ってか、重力が強くなったりしてない?」
体が重くなかなか進めないでいました。・・・森歩きって結構疲れるんだよね。特に足元には雪も積もっているし・・・歩きづらくて全然進めていないし、幸いにも魔物はいないみたいだけど・・・そもそもたどり着けるのかな?・・・そして、森の奥に進めば進むほど疲れやすくなっている気がするけど・・・
「あ、さらにステータスが下がってる・・・みんなと僕のステータスのマイナス量はほとんど一緒ってことは・・・割合とかじゃなくて普通に森の奥までの距離みたいなもので・・・って感じなのかな?これ、普通の人だったらとっくに進めなくなっているよね。僕らはかなりステータスが高いからなんとか動けてるけど・・・。・・・ステータスが1下がるのは・・・およそ100mこっちの方向に進んだ時・・・か。そして、少し離れたところでもう一度試してみると・・・こっちの方向っぽいね。」
色々な方向に進んでみて、どの方向に進めば最短距離でステータスが下がるかを調べることで方角を定めました。別の場所でも方角を調べることで大体の場所をあぶり出しましたが・・・
「これ、目的地・・・だね。」
「え?本当ですか?」
「うん。目的の木に何かがあるのかもね。とりあえず、それほど距離はないみたいだから・・・ステータス20くらいは下がりそうだけど・・・。」
「それくらいならギリギリ平気ですかね。」
「僕はまだ余裕があるけど、みんなはきつくなったら言ってね?権能を使って森の外まで送るから。」
「うん。」

・・・2kmって以外とあるんですね。
「つ、ついた・・・ね。みんな、大丈夫?」
「・・・。」
みんなはすっかり疲れ切って返事がありません。
「・・・この木なんだけど・・・一体何が・・・」
僕がそう言った時でした。突然その木になっていた木の実が光り出しました。それと同時に体の重さも消え去りました。・・・ステータスが戻ってますね。・・・えっと、これは・・・
「木を鑑定してみたら・・・どうやら、この時期になるとあたりからエネルギーを集めて木の実を光らせるんだってさ。・・・通りで・・・。一ヶ月くらいは光り続けるらしいよ?」
「・・・へえ。」
「まあ、とりあえず、この木を持って帰ろうか。」
「・・・また、このようなことになったりしないの?」
「・・・それは大丈夫。一度発光しはじめたら次の年の寒くなってくる頃まではこんな現象を起こしたりしないらしいからね。」
「なら、大丈夫そうだね。」
「うん。アイテムボックスに入れて保管しておくって形にしておこうか。」
「ですね。それがいいです。・・・来年も取りに来るっていうのは考えたくないですね。」
「光りはじめてから取りに来るっていうのもありだと思うけどね。・・・むしろそうしようか。」
来年以降の方針が決まりましたね。
「とりあえず、今年の分は・・・っと。」
僕は土魔法で根っこやその周りの土ごと掘り返して、それを大きな入れ物に入れました。・・・かなり大規模な盆栽って感じかな?それをアイテムボックスにしまって・・・っと。」
それから街に戻ると、クラスメイトはもういませんでした。・・・どうやらクリスマスのために色々集めているようですね。もう少しゆっくり行けばよかった・・・。
そして、来たるクリスマス!僕たちが疲労の末とってきたクリスマスツリーは聖国の大きな広場の真ん中に設置されました。クリスマスパーティーにはこっちの世界の人も自由に参加できるように・・・ってことにしました。・・・いや、みんなが料理の材料を集めすぎたから・・・っていうのも理由だったりする。・・・みんなやりすぎ・・・。その後はみんなからプレゼントをもらったり(みんなは毛糸のセーターだったりマフラーだったり手袋だったりをくれたのだが・・・全部つけるととても寒がりな人みたいな格好になった・・・うれしいけどね。)僕は、みんなでお揃いのネックレスを用意しました。・・・お父さんたちに渡したコインの強化版みたいな加護をばんばん付与しておきました。少しやりすぎたかな・・・とも思いましたが・・・まあいいでしょう。そんな感じでクリスマスの夜は過ぎてゆきました。

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