よくある?異世界物語

looc

よくある?無力感

ユウ視点

「お前、この戦いを終わらせた英雄だよな。」
「将軍級を何体も倒しているって聞きました。」
こういった風に僕を讃えるような声が聞こえてきました。僕はこういった言葉が、死んでしまった2万人のことを思い出さされ、僕を苛む言葉に思われました。もちろん僕は神様では・・・あるけど、全知全能なんて存在ではないことがわかっているけれど、それでも、もっと早くに臨界突破を使う決意をしておけば、戦死者が少なかったのではとどうしても考えてしまう。戦いも終わり明るくなってゆく、街の雰囲気とは逆に、僕の心は暗い闇に覆われた。僕は静かなところに行きたくなった。僕は、人目のない場所に行き、空間を捻じ曲げて、『英雄の湯』の一つにつないだ。悪魔族が攻めてきた状態で、まともに客なんて集まっていないであろうから、うってつけだと思う。そして繋がった向こうの状態を見て驚いた。僕が以前戦った骨の龍が、暴れていたのだ。前回は灰色であったが、今回のものは、黒いようだ。・・・もしかして、ほかの6・・・いや、5ヶ所でも同じように・・・ただ、ここに移動するのに、なけなしの神力をほとんど全て消費してしまったので、僕の権能で、ほかの場所へ向かうことはできない。とりあえず目の前の敵をどうにかしなければ、と思い、走り出そうとした。僕はその瞬間転んだ。心に体が全くついていかなかった。
「ゆ、悠?!」
「だ、大丈夫、それよりもあいつを・・・」
僕は、骨の龍を指差して言葉を失いました。そいつは、光が、放った光線に貫かれ、やがて消滅していきました。そういえば、光が戦っているところを見るのは、はじめてだな。とりあえず危険は去ったし、負傷者とかを探すか。

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