よくある?異世界物語

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よくある?魂の話

ユウ視点

「他に何か聞くことがあるか?・・・無いようだな。」
ルクスさんが、そう言うと、雪と光を除いたクラスメイトの足下に魔法陣があらわれ、みんなは、いなくなった。
「僕たちを残したってことは、何かあるの?」
「ああ、君のことだよ。神堂悠くん。」
「僕?」
「ああ、まだ、魔力は残っているようだが、その魔力がなくなれば、君は間違いなく消滅するぞ?」
「えっ?どういうことだ?」
「人も動物も神も、肉体と魂から成り立っている。まあ、神には、一部、魂のみのものも存在するが、まあ、それは置いておこう。そして、魂とは、あらゆる生物の最も重要な部分だ。二重の壁に守られているんだ。一つ目は肉体だ。肉体に魂は縛り付けられる。二つ目は、魂膜こんまくと呼ばれる、魂を覆う膜だ。魔力によりできているのだが、それは、自我の流出を防ぐという役割を持っている。」
「つまり、むき出しの魂は、自我が失われていくということだね。」
「ああ、そうだ。その人を形作っていた記憶、感情をどんどん放出して、最後には、空っぽの魂が残るんだ。そしてその魂は輪廻の渦に飲み込まれる。ここで大事な話なんだが、実は、魂膜では、自我の流出を完全に防ぐことはできない。」
「・・・えっ?」
「このままだと君はいずれ消え去る。魔力の体を作成している間は大丈夫だがな。あとは、高い魔力を纏っていた、臨界突破を使用した直後の白いもやもやした状態でも大丈夫だ。」
「問題なのは、魔力が切れかかっているということか。」
「急ごしらえで体創っといたから、大丈夫だ。ただ、ステータスはだいぶ落ちることになるがな。ちゃんとした体を用意するには、忙しすぎるからな。」
「わかった。ありがとう。」
「まあ、徐々に、定着していくだろう。そうすれば、ステータスの5割くらいまで出せるようになるだろう。」
ルクスさんは話をしながら、僕の新しい体を用意してくれました。


今回の話に合わせて数話前の『よくある?臨界突破』の内容を一部修正させていただきました。
また、7話目の、『よくある?説明回』の貨幣に関するものについて追記をさせていただきました。

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