悪の幹部達!?

きりんのつばさ

議事録その6

「今日は大晦日だ‼︎
故に1年間の反省をしていきたい‼︎」
といつもの様にフォードは
思いつきのごとく発言してきた。
「いいんじゃないですか?
今日は比較的に仕事は少なめなので」
私は手に持っている種類を見ながら言った。
・・・というかそんな事を言うだろうと
昨日までに年内の仕事は終わらせていた。
「では、まずは俺から‼︎」
と真っ先に手を挙げたのはトールだった。
「じゃあトール‼︎」
「よっしゃあ〜‼︎
俺はもう少し自分の武を磨きたかった‼︎」
「トールはこの中でも充分すごいとは
思いますが、まだ不満でも?」
「また今年もフォードに勝てなかった‼︎」
「「「それか」」」
とフォード以外の私達が全員で
ツッコミを入れた。
「でもトール普通に強かったぞ?」
フォードがフォローを入れるが
「だってよ三本勝負で一本も取れずに
負けたんだぞ⁉︎悔しいぜ‼︎」
フォードとトールの勝負・・・?
何か引っかかっているな。
「・・・どうしたのバルク?」
「勝負で思い出しました・・・
フォードとトール。
貴方達、勝負の後片付けしましたか?
してませんよね?」
「「あっ」」
とハモる二人。
「あ〜あ。あの庭の荒れ様って
まさか二人の勝負のせい?」
アレイヤが思い出した様に言うと
「そうですよ・・・
私の最近の唯一の落ち着く場所の庭に
二人が勝負した際の瓦礫が落ちてきたんですよ。
せっかく人が毎日水やりや手入れを
している庭に・・・」
あの庭に自分の給料や趣味の時間を
どれだけ費やしたのか・・・
「・・・バルク?
この二人、燃やす?凍らす?
それとも・・・消す?」
クリセスが随分物騒な発言をすると
「「すいませんでした‼︎」」
と今回の犯人二人組が土下座をしていた。
「・・・後で請求書送りますからね
今回はそれで許しますよ」
「「よかった・・・」」
「そうそう二人とも」
「なんだ?」
「バルクの庭なんだけど
・・・給料何ヶ月か覚悟しておきなよ?」
「えっ・・・」
「・・・庭に使っている石、花、土とか
調べてみた・・・額が違う」
「やべ・・・」
「ちなみに瓦礫が当たった場所は
特にバルクが気に行っていた花だよ・・・」
「「詰んだ・・・」」

「じ、じゃあ次はアレイヤ」
「私?そうだね・・・
来年もいつも通りにやろうかな?」
「アレイヤらしいですね。
まぁ先ほどの二人よりはマシです・・・」
「「うぐッ」」
「ま、まぁあの二人も反省しているんだから
それぐらいにしておこうよ。
私は来年もこの五人で仲良くしたいかな
・・・ってな、何よみんな私を見て」
「いや、アレイヤらしいなと思って」
「フォードに珍しく同意します」
「だってみんなだって来年も仲良くしたい・・・
ってもう知らない‼︎」
・・・多分、今アレイヤ以外の四人は
こう思っただろう
「「これがギャップ萌えか・・・」」
いつも明るいアレイヤからは想像つかない
照れた顔をしながら言うのである。
萌えないはずがない。
「・・・アレイヤ可愛い」
「クリセスもいきなり何⁉︎
じゃあクリセスの来年の目標は・・・」
「バルクの嫁」
「そこは即答なのね・・・」 
「ならクリセスの来年の目標は
叶いませんよ・・・」
と私が呆れながら返答すると
「・・・残念
どうして私と結婚したら
一生遊べるよ?」
「貴方の家はそれを本当にして
しまいそうですから危ないです」
前にも少し触れたがクリセスの家は
かなりの大貴族であるため
先ほどの事柄が可能だ。
「・・・一生ヒモだよ?
バルクは私が養ってあげるよ?」
「私は自分か稼いだお金で
生活したいので遠慮します。
はい、次はフォード」
とこのままではらちがあかないので
話を無理矢理切った。
「俺か‼︎俺はもう少し戦場で暴れたい‼︎」
「却下です」
と私が却下すると、フォードは身を乗り出して
反応してきた。
「待て待て⁉︎
却下が早すぎる⁉︎」
「・・・だって貴方が戦場に出ると
一度、出している軍隊を全部戻さないと
いけないんですよ・・・」
フォードは出るだけで敵を怯ませるが
戦うとなると出ている自軍を一度
全部戻さないとこちらまで被害が及ぶ。
・・・という私も同じタイプの戦い方の為
あまりフォードを言えないのだが。 
「そ、それはそうだが‼︎
俺も出たい‼︎出たい‼︎出たい‼︎」
「貴方は駄々っ子ですか⁉︎
・・・分かりましたよ。
来年度は貴方が出れる様に
調整しますよ」
「やったぜ〜‼︎
流石バルク‼︎俺の右腕‼︎」
「・・・またこれから
来年度の見直しをやらないといけませんね」
と雑談をしていると
「・・・あ、新年だ」
どうやら年を越したようだ。
「よし‼︎じゃあみんな今年もよろしく‼︎」
「分かりました・・・まずは調整ですか」
「・・・うん」
「よろしく‼︎」
「おう‼︎」

どうやら今年も色々問題が
起きそうな気がするのであった。

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